CADAN Art Webinar powered by MUUSEO 画廊放浪記#05|Jiří Kovanda「On Air」青山 秀樹×井出 賢嗣

image: Jiri Kovanda, Untitled (Swallow’s nest)
2020, unique, installation, acrylic plate, clay, straw, branch and christmas glass ornament Photo: Takashi Fujikawa
配信日時:2021年1月18日(月)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン配信
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_TlBinJoFSpunWc4HcjsHGw
参加費:無料

ADAN Art Webinarは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。

シリーズ「画廊放浪記」第5回は青山|目黒にて2020年12月19日から2021年1月24日まで開催されるJiří Kovanda / イジー・コヴァンダ展「On Air」を訪問。青山|目黒代表の青山秀樹さんと、2019年にウィーンでコヴァンダさんと二人展を開催した美術作家の井出賢嗣さんのトークを配信いたします。

イジー・コヴァンダ (b.1953-)はチェコ共和国を代表する現代アーティストです。共産主義体制下の1970年代中頃に独学で制作活動をはじめ、プラハの公共空間で非常に控えめなアクションを実施しました。1980年以降は絵画やインスタレーションなどにも活動を展開。2000年代に入り、初期のアクションをはじめとする制作活動の評価が再び高まり、2006年に『Jiří Kovanda vs The Rest of the World』が西ヨーロッパを巡回、2007年にはドクメンタ12に参加。2013年にはヴロツワフ現代美術館で回顧展『I Haven’t Been Here Yet』が、2016年にはプラハ国立美術館で個展『Third Mind / (Im)possibility of Collaboration』が開催されました。

配信中は質問も受け付けます。お時間が合う方はぜひご視聴ください。

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コヴァンダは独学で学びスタジオを持たず1970年代の半ばに活動を始めました。プラハの雑踏や路上、公共空間などに於いて簡素なシナリオに基づき、埋もれるかの様に控えめなアクションを実施して当時それらの記録を白黒写真に指示書を添えてリーフレットに纏めていました。それらは余りにも目立たない実践でありながら、どこまでも都市空間の中で開かれていく仕掛けでもあったのです。

その中には「エスカレーターに乗って途中で振り向いて、後ろに立っている人の目を見る/ 1977」*1、「長い間太陽を見つめていて泣く/1977」*2、「手の平で作ったカップで川から水を汲み、数メートル下に放つ/ 1977」*3などがあり、当時の社会状況の下では彼が有名になることや「作品」として多くの人々に知らせることを第一の目的とはしていなかったのでしょう。

その細やかで気づかれないほどの営みは周囲の状況にも調和しながら、無力であることで個人の尊さをより肯定的に高めています。それは社会への抵抗よりも志が高くあり、言語や概念(コンセプチュアルアート)に留めるには遙かに広く、政治的な影響があろうとも、誰にも奪うことのできない名も無き民としてのアンセムの様に静かに毅然と力を携えています。

また絵画やドローイング、場にそっと介入させた彫刻やインスタレーションにはアクションと同じく素朴な印象があり、どんな移ろい行く状況に於いても誰もがその内にある心情や事情は尊く、素材も時空も豊かである事を静かに示しています。

2000年代に入りコバンダの活動は今一度発見されました。重要な国際的な展示に参加し、活発に制作しキャリアを重ねながら広範囲に渡り影響を及ぼしています。

(青山 秀樹 Hideki Aoyama / owner Aoyama Meguro gallery)

参照
*1 Untitled (On an escalator … turning around, I look into the eyes of the person standing behind me …) (3 September 1977)
*2 Untitled, 1977, (I’m crying. I gazed at the sun for so long that I have started to cry.)
*3 I take some water from the river in my cupped hands and release it a few metres down the river. 11 May 1976, Strelecky Island, Prague」

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出演

●青山秀樹 「青山目黒」代表。1968年福生市生まれ。大学では心理学を専攻。学生の頃にフランス近代美術を扱うギャラリーでアルバイトをして以来、退職、転職を繰り返すも美術商の道へ。2007年現住所にギャラリー開設。国内外に関わらず、場に細やかに一手間加えることで状況に大きな変化をもたらす様な作品を紹介する。12年頃から国外のアートフェアに参加するなどして関係作家の販促活動を展開、同じく国外の作家とコラボレーションすることで流動性を高めていく。他に住宅や店舗、オフィス、ホテル等のコーディネートも手掛ける。インタビュー記事:https://muuseo.com/square/articles/1236

撮影:陳楚翹

●井出賢嗣 1981年横須賀生まれ。美術作家。近年の展示に”『立体3』(Art Center Ongoing)『Tsukimi/Yugen』(Guimarães)『A private sketch of tennis』(See Saw gallery)『waiting in vain』(statement)『Plum Shower』(XYZ collective)などがある。シルバニアハウスをギャラリーとして使用した企画『Welcome to Sylvanian gallery』(Utrecht)、淵野辺公園ゲリラ野外彫刻展『Munster Sculpture Project in Sagamihara』などの展示をディレクションしている。神奈川県 相模原エリアのオープンスタジオイベント『Super Open Studio』の代表を2012年から2015年まで務める。2019年にウィーンにあるGuimarãesにてJiři Kovandaとの2人展『Tuskimi / Yugen』を行う。2021年1月に自家用車内を使ったグループショウ『S A Y O N A R A – MarkⅡ』を開催予定。

『Tsukimi / Yugen』2019, Guimarães
http://www.guimaraes.info/yugen-tsukimi.html

 

Jiří Kovanda / イジー・コヴァンダ「On Air」
会期:2020年12月19日- 2021年1月24日
会場:青山|目黒
〒153-0051 東京都目黒区上目黒2丁目30-6
営業時間: 木、金:12:00-19:00 土、日:12:00-18:00
定休日:月〜水

Jiří Kovanda / イジー・コヴァンダ「On Paper」
会期:2021年1月18日- 2021年2月12日
会場:チェコセンター東京
〒150-0012 東京都渋谷区広尾2丁目16-14(チェコ共和国大使館内)
営業時間: 月〜金:10:00-19:00
定休日:土、日、祝日

シリーズ「画廊放浪記」について

ギャラリーはアーティストのマーケットを開拓し美術史のなかに着地させる役割を担っています。その土台となるのは他でもない、展覧会です。情報が細切れになり、コンテキストの読み取りが難しくなっている昨今。展覧会についてギャラリストやアーティスト、キュレーターや批評家が話をすることの重要性は増してきています。シリーズ「画廊放浪記」は、CADANに加盟しているギャラリーに配信スタジオを設置。ギャラリストやアーティストが展覧会について、時にはゲストを招き語ります。

CADAN Art Webinarとは?

CADAN Art Webinarとは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。CADANには現在、若手から老舗まで国内47軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟しています。世代間だけでなくキュレーター、コレクターという垣根も超え、現代アートを取り巻くプレイヤーの方々と「現代アートのいま」をオンラインで配信します。視聴者はその場で質問ができるなどのインタラクティブな仕組みも取り入れていく予定です。

「レギーネ・シューマン @ CADAN有楽町」by Taguchi Fine Art

CADAN有楽町は、タグチファインアートによる「レギーネ・シューマン @ CADAN有楽町」展を開催いたします。ドイツのライトアートを牽引するアーティスト、レギーネ・シューマン(Regine Schumann)は、特殊なアクリル板を使用して光の状況に応じて様々に変化する作品を制作しています。CADAN有楽町では2面に大きな窓の開口を備えたスペースの特徴を生かし、昼間は自然光で、夜間はブラックライトで作品を照らし、来場者だけでなく、街を行き交う方々にもご鑑賞いただきます。

会期中はドイツ、ケルン在住のアーティストともオンラインで繋ぎ、ギャラリー代表によるギャラリートークを開催いたします。合わせてどうぞご高覧ください。

「レギーネ・シューマン @ CADAN有楽町」by Taguchi Fine Art
2020年12月15日(火)—2021年1月10日 (日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)、12月28日(月)-1月4日(月)
ACCESS

Regine Schumann レギーネ・シューマン
1961年ドイツ、ゴスラー生まれ。ブラウンシュワイク美術大学で絵画を学び、1989年にロラント・デルフラーからマイスターシューラリン資格を取得。2000年にはノルトライン・ヴェストファーレン州の奨学金を得て日本に滞在し、現在はケルンを拠点に活動しています。ヨーロッパ、アメリカで発表を重ね、シュパルカッセ銀行、ライン州立美術館、ケルン応用芸術美術館 (MAKK) など数多くの企業、美術館に作品が収蔵されています。

○独自に開発したアクリル板
製造業者との共同研究によって産み出される、蛍光顔料を混入させたオリジナ ルのアクリル板を使用し、シューマンは絵画とオブジェとの中間領域に位置す る作品を制作しています。混入させる顔料の量や、光を反射・吸収する度合い を調整したアクリル板を、画家が絵の具を重ねるように巧みに組み合わせて作 品を構成します。

○色彩・光・空間の探求
太陽光や電球の光、あるいはブラック・ライト等、光の状況によって様々に姿 を変える彼女の作品は、色彩と光、空間の関係を強調し見る人に意識させると ともに、刻々と変わる視覚、可視・不可視の同時性を体験させます。特にブラッ ク・ライトを照射することで発光し、周囲の空気に振動を与え、空間を色彩で 満たして変容させ、身体で空間を触知できるような新しい経験を私たちにもた らします。

○抽象表現主義絵画とミニマリズム、ライトアート
彼女はドナルド・ジャッド、ラリー・ベル等に続くミニマリストとして、単純 で幾何学的な形態や色彩への還元を表現言語とする一方で、マーク・ロスコ等 の抽象表現主義絵画のような、空間に色彩とエネルギーを放つ作品を志向して います。そして、その作品はダン・フレイヴィン、ジェームズ・タレル等が開拓 したライト・アートの世界をさらに豊かにしています。

○営業時間外にも
人工的・工業的な素材や単純な形態を用いながらも、どこか遊戯的な側面や詩 的な叙情性をも併せ持つレギーネ・シューマン作品、今回のCADAN有楽町での 展示は営業時間外や夜間でも大きな窓からご覧頂けます。年末年始イルミネー ションに彩られる丸の内仲通りの華やかな雰囲気とともに、是非ご体験くださ い。

企画:タグチファインアート

■ART TALK supported by CVJ
ギャラリー・トーク
ドイツにいるアーティストをオンラインで交え、ギャラリー代表である田口達也氏にシューマン作品の魅力についてお話しいただきます。どうぞお気軽にご参加ください。

日時:12月18日(金)18:30-19:00
出演:田口達也(タグチファインアート代表)、レギーネ・シューマン(ドイツよりオンライン参加)
予約:https://cadanarttalk04.peatix.com/
参加無料、予約優先(15名程度)、CADANアカウント(@cadan_insta)からインスタライブ配信予定

Supported by Culture Vision Japan

■タグチファインアート
代表の田口達也(1963年生)が、10年間の画廊勤務を経て2001年3月に設立。2010年12月に日本橋本町(三越前)に移転し現在に至る。2009年以来、毎年アート・コロン(ケルンの国際アートフェア)に参加し、2011-16年にはケルンに事務所を開設。国際的に活躍する国内外のアーティストを展覧会やアートフェアを通して紹介している。

Color Rainbow and Satin Brussels, 2018, fluorescent acrylic glass, 6 part, each 110 x 11 x 7 cm, installation size adjustable to the space
Color Satin Ice Blue, Tokyo, 2018, fluorescent acrylic glass, two parts, 190 x 160 x 17 cm

Installation View

「Expanding Abstraction – 抽象のかたち」 by THE CLUB

CADAN有楽町は、銀座S I X 内にギャラリーを構えるTHE CLUBによる「Expanding Abstraction – 抽象のかたち」展を開催いたします。本展では、世代を超えた国内外の6名の作家による12点を展示し、会期中はギャラリートークを2回開催いたします。合わせてどうぞご高覧ください。

「Expanding Abstraction – 抽象のかたち」by THE CLUB
2020年11月25日(水)- 12月13日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
ACCESS

具象として存在を持たないものが、色や線、形を通して現れる「抽象」。その表現のあり方は、アメリカの抽象表現主義を筆頭に、現代の美術に至るまで常に進化を続けています。

芸術を具象表現から解放した抽象表現主義。そして従来の抽象画から思考そのものの抽象性へと視点を向けることによって誕生したコンセプチュアルアートとしての抽象。さらには、思考すらも超えた形を持ち得ない抽象世界への試み。概念としての抽象は一つの形式に定まることなく、いつの時代も多くのアーティストが定義を問い、新たなる表現へと挑戦してきました。

抽象表現主義初期の信念を受け継ぐサム・フランシスや、新世代の抽象画家として現在活躍するジャッキー・サコッチオ、そして具象絵画から抽象絵画へと展開させる若手日本人アーティスト、猪瀬直哉。彼らは多様な文化が交わる現代において、普遍性に富んだ抽象絵画を生み出します。また、ミラ・シェンデルは言葉のコラージュにより、コンセプチュアルアートに潜む抽象性を際立たせ、黒田泰蔵やエトレ・スパレッティの作品には、単色の物質によって見ることのできない精神的な抽象世界が現れます。本展覧会では、その様々な「抽象」のかたちに焦点を当てます。

展示作家:
Ettore Spalletti(エトレ・スパレッティ)
Jackie Saccoccio(ジャッキー・サコッチオ)
Mira Shendel(ミラ・シェンデル)
猪瀬直哉
Sam Francis(サム・フランシス)
黒田泰蔵

企画: THE CLUB(http://theclub.tokyo

main image:Sam Francis, Untitled, 1958, Watercolor and gouache on paper,68.0 x 100.2 cm

■ART TALK supported by CVJ
各回参加無料、予約優先(15名程度)、適切な距離をとっての立席となります。

(1)アーティスト・トーク
日時:2020年11月27日(金) 18:30-19:00
出演:猪瀬直哉(本展出展アーティスト)山下有佳子(THE CLUBマネージングディレクター)
*ご予約はPeatixから

(2)ランチタイム・トーク
ギャラリーディレクターの山下が展覧会解説とともに、アートの⾒⽅や楽しみ⽅、初めてのアートの買い⽅について働く女性に向けてお話しします。※男性もご参加いただけます。
日時:2020年12月4日(金)12:15-12:45
出演:山下有佳子(THE CLUBマネージングディレクター)
*ご予約はPeatixから

●猪瀬直哉:2012年に東京藝術大学絵画科油画専攻を卒業し、文化庁新進芸術家海外研修員としてロンドンへ渡英。その後2017年にロンドン芸術大学チェルシーカレッジオブアートMA Fine Art 修了し、現在ロンドンを拠点に活動。21st DOMANI・明日展に出展し、新国立美術館や高松市美術館などの美術館で展示され、収蔵先には高橋コレクションやベネトンコレクションがある。

Photography by GO MINAMI

●山下有佳子:1988年東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、ロンドンのサザビーズ・インスティチュート・オブ・アートにてアート・ビジネス修士課程を修了。サザビーズロンドンでのインターンを経て、サザビーズジャパンにて現代美術を担当。2017年、若干29歳で THE CLUB のマネージングディレクターに就任する。日本ではまだ目にする機会が少ない現代のアーティストを中心に、時代や分野を超えた展示を行っている。

 

Naoya Inose《RGB stairs》2020, Oil, Acrylic on panel, Set of four, 25.5 x 18 cm
Jackie Saccoccio《Portrait (Near Miss)》2018, Oil on linen, 144 x 114 cm

Installation View

 

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【新型コロナウイルス感染予防ご協力のお願い】
・発熱や咳、だるさなどの症状があるお客様は、ご入場をご遠慮いだだきますようお願い申し上げます。
・ご入場時に、非接触の体温計にて体温測定をさせていただく場合がございます。
・マスクの着用と、入口で手指のアルコール消毒をしていただきますようお願い申し上げます。
・ギャラリー空間内が混雑した場合、入場制限をする場合がございますのでご了承ください。

定期的にギャラリー内の換気を行います。
スタッフは毎日の検温、手洗いや消毒を徹底しております。
なお、接客時もマスクを着用させていただきます点をご了承ください。

CADAN Art Webinar 画廊放浪記#04|山本 豊津×小山登美夫「東京画廊 70年(後期)」

image:「東京画廊70年(後期)」 展示風景 東京画廊+BTAP(東京) 2020年11月28日 – 12月24日 Courtesy of Tokyo Gallery+BTAP / Photo: Kei Okano
配信日時:2020年12月8日(火)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン録画配信
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_YjeVmB7tTjCCkATrtfX07w
参加費:無料

CADAN Art Webinarは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。シリーズ「画廊放浪記」第四回は東京画廊にて11月28日から12月24日まで開催される「開廊70周年記念 東京画廊 70年(後期)」を訪問。山本 豊津さんと小山登美夫さんのトークを配信します。

東京画廊は銀座に画廊がほとんどなかった1950年に開廊し、近代日本の具象絵画を中心に扱っていました。そののち、斎藤義重との出会いをきっかけに関心を現代美術へと転じ、以来国内外のアーティストたちとともに積極的な活動を続けています。60年代以降は九室会の斎藤義重、ハイレッドセンターの高松次郎、具体の白髪一雄など、戦後日本美術を代表する作家を紹介しました。また、イヴ・クライン、ルチオ・フォンタナといった海外作家も取り上げ、70年代、80年代には韓国・中国の現代美術の展覧会を積極的に開催してきました。

今回訪問する「東京画廊 70年(後期)」展では、60年代末から始まるもの派の作家と、70・80年代にいち早く紹介した李禹煥や金昌烈など韓国・中国の作品が展示されています。東アジアの時代性を感じる会場で、山本さんと小山さんが1960年代、70年代のエピソードを交えつつ展覧会について語ります。

シリーズ「画廊放浪記」について

ギャラリーはアーティストのマーケットを開拓し美術史のなかに着地させる役割を担っています。その土台となるのは他でもない、展覧会です。

情報が細切れになり、コンテキストの読み取りが難しくなっている昨今。展覧会についてギャラリストやアーティスト、キュレーターや批評家が話をすることの重要性は増してきています。

シリーズ「画廊放浪記」は、CADANに加盟しているギャラリーに配信スタジオを設置。ギャラリストやアーティストが展覧会について、時にはゲストを招き語ります。

Photograph by 岡野圭
Photograph by 岡野圭

●山本 豊津 株式会社東京画廊 代表取締役社長。武蔵野美術卒業後、衆議院議員村山達雄氏の秘書を経て、東京画廊に参画、2000年より代表を務める。世界中のアートフェアへの参加や展覧会や都市計画のコンサルティングも務める傍ら、日本の古典的表現の発掘・再発見や銀座の街づくり等、多くのプロジェクトを手がけている。他、若手作家の育成や大学・セミナーなどの講演等、アート活性に幅広い領域で活動している。著書に「アートは資本主義の行方を予言する」(PHP新書)「コレクションと資本主義」(角川新書)「教養としてのお金とアート」(KADOKAWA)

 

Photograph by 名和真紀子
Photograph by 名和真紀子

●小山登美夫 小山登美夫ギャラリー代表取締役。1963年、東京生まれ。1987年、東京芸術大学芸術学科卒業。西村画廊、白石コンテンポラリーアート勤務を経て、1996年に小山登美夫ギャラリーを開廊。奈良美智、村上隆をはじめとする同世代の日本アーティストの展覧会を多数開催するとともに、海外で活躍するアーティスト、トム・フリードマン、トム・サックスなどを日本に紹介する。主な著書に『現代アートビジネス(アスキー・メディアワークス)』『その絵、いくら?(講談社)』『小山登美夫の何もしないプロデュース術(東洋経済新報社)』など。インタビュー記事→https://muuseo.com/square/articles/1103

配信日時:2020年12月8日(火)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン録画配信
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_YjeVmB7tTjCCkATrtfX07w
参加費:無料
主催:日本現代美術商協会(CADAN)
企画協力:東京画廊+BTAP 小山登美夫ギャラリー
運営:ミューゼオ株式会社
「開廊70周年記念 東京画廊 70年(後期)」

会期:2020年11月28日(土)- 12月24日(木)
会場:東京画廊+BTAP 東京都中央区銀座8-10-5 第4秀和ビル7F
営業時間: 11:00~17:00 ※オンライン予約による入れ替え制
定休日:日月祝休
CADAN Art Webinarとは?

CADAN Art Webinarとは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。CADANには現在、若手から老舗まで国内47軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟しています。世代間だけでなくキュレーター、コレクターという垣根も超え、現代アートを取り巻くプレイヤーの方々と「現代アートのいま」をオンラインで配信します。視聴者はその場で質問ができるなどのインタラクティブな仕組みも取り入れていく予定です。

Go To アートフェア! #01|NADA Miami / Tokyo  CADAN Art Webinar powered by MUUSEO

CADAN Art Webinarは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。

シリーズ「Go To アートフェア!」初回はNADA Miami / Tokyoを訪問します。

Go To アートフェア! #01|NADA Miami / Tokyo 開催概要

日時:2020年12月1日(火)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン開催
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_yKTgursNQ664shRXGv9gdA
参加費:無料
主催:日本現代美術商協会(CADAN)
企画協力:MISAKO & ROSEN KAYOKOYUKI XYZ collective Satoko Oe contemporary
運営:ミューゼオ株式会社

NADA(The New Art Dealers Allianceの略称)は、NYを拠点にインターナショナルなギャラリーやキュレーターなどのメンバーによって構成される非営利の現代アートの団体です。これまでギャラリーウォークやセミナーなどを企画し、毎年9月と12月にシカゴとマイアミでアートフェアを開催してきました。

2020年12月1日から5日にかけて開催されるNADA Miamiは通算18回目。世界の44都市から合計97のギャラリーがオンラインで選りすぐりの作品を展示します。CADANのメンバーギャラリーからはMISAKO & ROSENXYZ collectiveKAYOKOYUKISatoko Oe Contemporaryが参加します。

毎年マイアミにて開催していたアートフェアは、今年は開催されません。ですが、東京やワルシャワ(ポーランド)、リガ(ラトビア)など様々な都市で、実際にNADA Miamiフェアが開催されます。それぞれの都市のギャラリーが各都市であつまります。オンラインだけではなく、NADAというコミュニティに特化したオーガナイゼーションならではの実践的なアイデアです。

東京の会場は大塚にあるギャラリー「MISAKO & ROSEN」です。配信では出展をするギャラリストがMISAKO & ROSENに集まり、「NADA Miami / Tokyoの特徴」「出展をする作品」についてお話します。モデレーターをNADA Miami/Tokyoのアンバサダーの深野一朗さんが務めます。

シリーズ「Go To アートフェア!」について

美術館やギャラリーなど、現代美術を観賞できる場所はいくつかあります。アートフェアはその中で、もっとも多くの作品を一度に観賞できる場所ではないでしょうか。名前だけは知っている作家さんの作品を見ることができたり、気に留めていなかったギャラリーや作家さんへの発見があったり。良い出会いがあるかもしれません。

ギャラリーに特色があるように、それぞれのアートフェアにも個性があります。国際的なアートフェアでは、世界各国のギャラリーが選りすぐりの作品を展示します。そういった巨大なアートフェアとは別のアプローチをとり、展覧会に重きをおいたアートフェアも開催されています。シリーズ「Go To アートフェア!」では、様々なアートフェアに出展をしているCADANのギャラリストが、アートフェアの魅力や見所を紹介します。

MuuseoSquareイメージ

深野一朗(NADA Miami / Tokyo アンバサダー)●現代アート・コレクター。 国内外のアートコレクターとギャラリーのためのオンライン・プラットフォーム 「CaM by MUUSEO」をプロデュース。主な著書は『「クラシコ・イタリア」ショッピングガイド』(光文社)。インタビュー記事:https://muuseo.com/square/articles/857

 

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結城加代子●KAYOKOYUKIオーナー。1980年新潟県生まれ。2011年9月にKAYOKOYUKIを設立。2015年に駒込駅徒歩2分の古い建物をリノベーションしギャラリーをオープンする。http://www.kayokoyuki.com/

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COBRA●1981年千葉県生まれ。現在は東京を拠点にアーティスト活動を行う。アーティスト・ラン・スペース「XYZ collective」を運営。XYZ collectiveとして様々な国のアーティストやギャラリーとコラボレーションを行う。インタビュー記事:https://muuseo.com/square/articles/1321

 

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大柄聡子●Satoko Oe Contemporary ディレクター・ギャラリスト。1977年愛知県生まれ。2016年Satoko Oe Contemporaryを清澄白河に設立。ギャラリー内を窺えるガラス張りのファサードのギャラリーは、街の人々や社会の記憶に残る場所として存在する空間を目指し、アーティストと協働し活動している。 http://satokooe.com

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ローゼン美沙子 & ジェフリー●1976年東京生まれのローゼン美沙子と1977年ヒューストン、テキサス生まれのジェフリー・ローゼンの二人により2006年に「MISAKO & ROSEN」を創業。国際的なプログラムを多く手がける。インタビュー記事:https://muuseo.com/square/articles/1236

 

 

 


NADA Miami / Tokyo開催概要

日程:2020年12月2日(水)- 12月13日(日)12:00 - 17:00
会場:MISAKO & ROSEN
定休日:月曜/火曜/祝祭日
※NADA onlineは12月1日から12月5日にかけて開催されます。

NADA Miami / TOKYO 参加ギャラリー
<Gallery・ギャラリーブース>
 ●KAYOKOYUKI
 アーティスト:大田黒衣美、諏訪未智
 http://www.kayokoyuki.com/

 ●MISAKO & ROSEN
 アーティスト:トレバー・シミズ、マーガレット・リー、南川史門
 http://misakoandrosen.jp/

<Project ・プロジェクト・ブース>
 ●im labor
 アーティスト:杉原玲那、大谷透
 https://imlabor.org/

 ●XYZ collective
 アーティスト:掘ななみ
 http://xyzcollective.org/

 ●Satoko Oe Contemporary
 アーティスト:ルカ・コスタ
 http://satokooe.com/

 ●4649
 アーティスト:小林優平、渡邊庸平
 http://www.4-6-4-9.jp/

 

小林万里子「背負うなら太陽だけでいい」by KOTARO NUKAGA

【新型コロナウイルス感染予防ご協力のお願い】
・発熱や咳、だるさなどの症状があるお客様は、ご入場をご遠慮いだだきますようお願い申し上げます。
・ご入場時に、非接触の体温計にて体温測定をさせていただく場合がございます。
・マスクの着用と、入口で手指のアルコール消毒をしていただきますようお願い申し上げます。
・ギャラリー空間内が混雑した場合、入場制限をする場合がございますのでご了承ください。

定期的にギャラリー内の換気を行います。
スタッフは毎日の検温、手洗いや消毒を徹底しております。
なお、接客時もマスクを着用させていただきます点をご了承ください。
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小林万里子「背負うなら太陽だけでいい」by KOTARO NUKAGA
2020 年 11 月 3 日(火・祝)- 11 月 22 日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)、11月15日(ビル休館のため)
ACCESS

■アーティストトーク supported by CVJ
2020年11月13日(金) 18:30-19:00
出演:小林万里子、深井厚志(一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン)
参加無料 予約優先(15名)*Peatixにてご予約ください。
*適度な距離を保ってお立ちいただいたままでのトークとなります。スペースに余裕がありましたら当日参加も可能です。

CADAN 有楽町は お披露目のグループ展を終え、11 月からはギャラリーが1軒ずつ企画展を発表していきます。記念すべきトップバッターは、天王洲に拠点を持つ KOTARO NUKAGA による小林万里子「背負うなら太陽だけ でいい」です。3m x 5m の大型作品「熱と水」の他、立体8点を含めた新作を中心に 23 点を発表します。 ぜひご高覧ください。

小林万里子は織る、染める、編む、刺す、といったテキスタイル技法を用い多様な素材を組み合わせていく方法で、世界に存在する様々な結びつきを表現してきました。「生命の循環」というのが制作における一貫した大きなテーマとなっています。《熱と水》では、山をモチーフに自然界の生態系のサイクルを描きます。太陽や雨、土、空気という身近にありながら、生きていくために不可欠な「熱と水」という大きな存在、そしてそれをエネルギーに生死の連鎖を繰り返す動植物、そしてそれを見ている私たち人間の内面にも、そのエネルギーと循環のサイクルがつながっていること、さらにその自然を人間が富のために開拓してきた事実をも 思い起こさせます。
また、展覧会タイトルでもある《背負うなら太陽だけでいい》はロバをモチーフにした作品です。人の荷物を背負って生きるロバの過酷な一生とともに、自ら背負えない重荷をロバに背負わせてまで、人は何をどこまで運ぼうとしているのか、人間の生き様や本当に大切にすべきことについて考えさせられます。熱や水、空気が循環する自然という大きな存在の中に生きていながら、普段はそれらを全く意識することなく、目の前にある自分の荷物だけを見て生きている人間たち。荷物を下ろしたロバの背中に輝く太陽が、自然の中のあらゆるものとのつながりとともに、本質的に大切なことを象徴しています。作品の持つ鮮やかさや質感のみならず、めぐる生命そして自然と人間との多層的な関わりは、小林がひとつひとつの素材を丁寧に選んで扱い、自らの手によってそれぞれの関係性を紡ぐことによって表現されています。それは、ばらばらに断絶されたもの同士のつながりを少しずつでも取り戻していくような行為でもあります。作品そのものが持つ魅力とそこに込められた思いを、作家の手の痕跡とともに感じていただけますと幸いです。

小林万里子 Mariko Kobayashi
1987 年 大阪府(日本)生まれ。多摩美術大学テキスタイルデザイン専攻、2012 年同大学院修了。
主な個展に「All of the world」(2019 年、s+arts gallery、東京 ) 、「青にめざめ、赤 にねむる」(2018 年、Art for Thought、東京 )、「循環の森」(2018 年、FEI ART MUSEUM、神奈川)、グループ展には「FIBER&FACES 12+1 ー変容する繊維ー Metamorphosis」(2019 年、アーツ千代田3331、東京 )、「六本木アートナイト 2015(WS)」「ストリートミュージアム 2015」(ともに 2015 年、Tokyo Midtown プ ラザ B1、東京)、「New beat in 香港」(2012 年、香港理工大学、香港)などがある。

小林万里子《熱と水》2018 -2020, Cotton, linen and wool, 300.0 × 500.0 cm

小林万里子《背負うなら太陽だけでいい》2020, Clay, soil, diatomite, cotton, acrylic gouache, straw, 17.0×20.0×40.0 cm

小林万里子《toki toki》2019, Cotton, linen and wool on canvas 45.5 × 38.0 cm

小林万里子《思考は風に乗る》 2020, Cotton, linen and wool, 39.0 × 24.0 cm

小林万里子《メモリーズ》2020, Clay, soil, diatomite, cotton, acrylic gouache, 22.0×40.0×20.0cm

Installation View

CADAN Art Webinar アート大好き!現代美術!コレクターのお宅訪問 #01|棟田響

CADAN Art Webinarシリーズ「アート大好き!現代美術!コレクターのお宅訪問」初回は棟田響さんのお宅を訪問します。

棟田さんは2016年から現代アート・コレクションをはじめ、現在40点を所有しています。コレクションのうち8割はペインティング。のこりは彫刻中心で、映像と写真は1点ずつ所有されています。今年は国立国際美術館で開催された展覧会「抽象世界」に展示されたリチャード・オードリッチの作品をコレクションしています。

聞き手は大塚にある「MISAKO & ROSEN」オーナーのローゼン美沙子さん。ほとんどの作品を家に飾っているという棟田さんに「コレクターになったきっかけ」「作品を購入する時の決め手」「コレクションのコンセプト」などのお話を伺います。

棟田響
現代アート・コレクター。投資運用会社にてファンドの運用に従事。2016年から現代アート・コレクションをはじめ、現在約40点を所有。仕事と子育ての合間に美術館やギャラリーを訪ね、国内外の若手・中堅の絵画・立体を中心に作品を収集。インタビュー記事→https://muuseo.com/square/articles/1052

ローゼン美沙子
ギャラリー「MISAKO & ROSEN」共同オーナーディレクター。1976年東京生まれ。大学在学中から「小山登美夫ギャラリー」に勤務。その後、10年間に渡り同ギャラリーにてあらゆる業務に携わる。2006年12月に独立し、夫のローゼン・ジェフリーと共に現代美術のギャラリー「MISAKO & ROSEN」を設立。今年で創業15年になる。https://misakoandrosen.jp/

日時:2020年11月12日(木)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン開催
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_VcLdKDARSj6KdM2-qPahyA
参加費:無料
主催:日本現代美術商協会(CADAN)
企画協力:MISAKO & ROSEN
運営:ミューゼオ株式会社

画廊放浪記#03|福永大介×小山登美夫「はたらきびと」CADAN Art Webinar powered by MUUSEO

配信日時:2020年11月19日(木)20:00-20:45 
イベント開催方式:オンライン録画配信 
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。 
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_poqcFr09RYK-c7UozA1KmQ 
参加費:無料 
主催:日本現代美術商協会(CADAN) 
企画協力:小山登美夫ギャラリー 
運営:ミューゼオ株式会社

CADAN Art Webinar powered by MUUSEO「画廊放浪記」第三回は小山登美夫ギャラリーにて11月7日から12月5日まで開催される福永大介展「はたらきびと」を訪問。福永さんと小山登美夫さんのトークを配信いたします。

福永さんにとって、小山登美夫ギャラリーでの展示は5年ぶり6度目となります。今回発表をする新作は2011年の個展以来の人物を主題としています。これまでモップや三角コーンなどの静物を主に描いてきた福永さんは、どうして人物を、はたらく人を主題にしたのでしょうか。福永さんと10年以上お付き合いのある小山さんが新作のことを中心にお話をお聞きします。

福永大介
1981年東京生まれ。2004年多摩美術大学美術学部絵画科油絵専攻卒業し、2009年毎日新聞社主催による第1回絹谷幸二賞を受賞。現在は東京を拠点に制作活動を行っています。

主な個展として、「Documenting Senses ーイヌではなくネコの視点によってー」(小山登美夫ギャラリー、東京、2015年)、「ノスタルジア」(小山登美夫ギャラリー 京都、2013年)があり、主なグループ展には、「アルファにしてオメガ」(石井友人との二人展 瓜割石庭公園、山形、2020年)、「Sayonara Jupiter」(356 Mission、ロサンゼルス、2017年)、「絵画の在りか」(東京オペラシティ アートギャラリー、東京、2014)、「VOCA展2009」(上野の森美術館、東京、2009)、吉井仁美キュレーションによる「AFTER THE REALITY 2」(ダイチ・プロジェクツ、ニューヨーク、2008)などがあります。またアーティストグループMIHOKANNOの一員として、グループ展に参加しています(「Hello MIHOKANNO」トーキョーワンダーサイト渋谷、東京、2009、「GOOD NIGHT MIHOKANNO」アキバタマビ21、3331 Arts Chiyoda、2011)。

小山登美夫
小山登美夫ギャラリー代表取締役。1963年、東京生まれ。1987年、東京芸術大学芸術学科卒業。西村画廊、白石コンテンポラリーアート勤務を経て、1996年に小山登美夫ギャラリーを開廊。奈良美智、村上隆をはじめとする同世代の日本アーティストの展覧会を多数開催するとともに、海外で活躍するアーティスト、トム・フリードマン、トム・サックスなどを日本に紹介する。主な著書に『現代アートビジネス(アスキー・メディアワークス)』『その絵、いくら?(講談社)』『小山登美夫の何もしないプロデュース術(東洋経済新報社)』など。インタビュー記事→https://muuseo.com/square/articles/1103

Under the fragrant olive 2020 oil on canvas 50.0 x 65.5 cm ©Daisuke Fukunaga
Not downer 2020 oil on canvas 145.6 x 112.2 cm ©Daisuke Fukunaga

 

CADAN Showcase 04

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【新型コロナウイルス感染予防ご協力のお願い】
・発熱や咳、だるさなどの症状があるお客様は、ご入場をご遠慮いだだきますようお願い申し上げます。
・ご入場時に、非接触の体温計にて体温測定をさせていただく場合がございます。
・マスクの着用と、入口で手指のアルコール消毒をしていただきますようお願い申し上げます。
・ギャラリー空間内が混雑した場合、入場制限をする場合がございますのでご了承ください。

定期的にギャラリー内の換気を行います。
スタッフは毎日の検温、手洗いや消毒を徹底しております。
なお、接客時もマスクを着用させていただきます点をご了承ください。
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CADAN Showcase 04
形式と形状 (form/at)
2020年10月9日(金)- 11月1日(日)
営業時間:火〜金 11時-19時 土、日、祝 11時-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

「CADAN有楽町」では、オープンを記念してメンバーギャラリーが参加するシリーズのグループ展「CADAN Showcase」を4回に渡って開催中です。シリーズ最終回となる本展はSatoko Oe Contemporaryの大柄聡子がキュレーションを担当します。

“アーティストが物事や事柄を捉え作品へと変換させるとき、どのような形式を用い、どのような形状として存在させうるのか。「形式」と「形状」という、ある種、意味がスライドし地割れを起こしているような言葉の、そのヒビの隙間から滲むアーティストの思考をなぞることができるような機会にしたいと思っております。” -大柄聡子(Satoko Oe Contemporary)

展示作家(所属ギャラリー)
平久弥 (Yoshiaki Inoue Gallery)
松井智惠(MEM)
臼井良平(無人島プロダクション)
伊庭靖子(MISA SHIN GALLERY)
狗巻賢二(ギャラリーヤマキファインアート)
松延総司(HAGIWARA PROJECTS)
設楽知昭(STANDING PINE)
髙柳恵里(TALION GALLERY)
池田光弘(Satoko Oe Contemporary)
山路紘子(NANZUKA)

臼井良平(左)Alps crushed (右)Detergent (2020) ガラス
photo: Kenji Morita, Courtesy of the artist and MUJIN-TO Production

伊庭靖子 "Untitled 2020-02" (2020) Oil on canvas, 50 x 72.7cm
Courtesy of MISA SHIN GALLERY

松井智惠 "She Dissolves" (2000) 35分56秒 ©Chie Matsui, courtesy MEM

 

平久弥(左)《WEST4》 (右)《Koki’s》(2019) acrylic on canvas, 50 x 72.7cm, copyright the artist, courtesy YOSHIAKI INOUE GALLERY

   

池田光弘 Mitsuhiro IKEDA(左)untitled (drawing no.2)、(右)untitled (drawing no.7) (2019), oil on paper, 60x50.8cm (incl. frame), copyright the artist, courtesy Satoko Oe Contemporary

     

(左)狗巻賢二/Kenji INUMAKI《ある種プリミティヴな観念的時空 No.5》(2005-2012)  60×41cm, カンヴァスに油彩/Oil on canvas, copyright the artist, courtesy Gallery Yamaki Fine Art (右)設楽智昭《フェルトのウルトラマン》(2017) 295×220×60mm, インク・フェルト copyright the artist, courtesy STANDING PINE

 

(左)山路紘子  Hiroko Yamaji 《Untitled》 2016, Oil paint on canvas, H70 x W70 x D2 cm ©Hiroko Yamaji Courtesy of the artist and NANZUKA
(右)髙柳恵里 Eri Takayanagi 《Inside out》 2019, Cardboard case, paper tape, 73x86x13cm, 10x39x32.5cm, courtesy of the artist and TALION GALLERY

松延総司 Soshi Matsunobe 《My Stones (on the log)》2020, サイズ可変, セメント、伐採した植林, copyright Soshi Matsunobe

Installation View

Photo: Osamu Sakamoto

CADAN Showcase 03

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【新型コロナウイルス感染予防ご協力のお願い】
・発熱や咳、だるさなどの症状があるお客様は、ご入場をご遠慮いだだきますようお願い申し上げます。
・ご入場時に、非接触の体温計にて体温測定をさせていただく場合がございます。
・マスクの着用と、入口で手指のアルコール消毒をしていただきますようお願い申し上げます。
・ギャラリー空間内が混雑した場合、入場制限をする場合がございますのでご了承ください。

定期的にギャラリー内の換気を行います。
スタッフは毎日の検温、手洗いや消毒を徹底しております。
なお、接客時もマスクを着用させていただきます点をご了承ください。
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CADAN Showcase 03
あなたの「顔」が見たかった
2020 年 9 月 11 日(金)- 10 月 4 日(日)
営業時間:火〜金 11時-19時 土、日、祝 11時-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)*9月23日(水)

新スペース「CADAN有楽町」では、オープンを記念してメンバーギャラリーが参加するシリーズのグループ展「CADAN Showcase」を4回に渡って開催中です。シリーズ第3弾となる本展はSprout Curationの志賀良和がキュレーションを担当します。

“新型コロナウイルスの影響で、世界中の人がマスク着用姿でいることを強いられる昨今、改めて人の顔、表情などを見ることの大切さ、豊かさについて、アートを通して問い直す企画です。絵画、写真、彫刻と多種多様な「顔」と有楽町で会いましょう!”(志賀良和 Sprout Curation)

展示作家(所属ギャラリー)
有馬かおる (MISAKO & ROSEN)
石原延啓 (nca | nichido contemporary art)
伊勢克也 (Sprout Curation)
小林エリカ (Yutaka Kikutake Gallery)
駒井哲郎(ギャルリー サン・ギョーム)
五月女哲平 (青山|目黒)
佐藤純也 (青山|目黒)
佐藤允 (KOSAKU KANECHIKA)
中原昌也 (Sprout Curation)
中野浩二 (XYZ collective)
西村有 (KAYOKO YUKI)
シュテファン・バルケンホール (小山登美夫ギャラリー)
南川史門 (MISAKO & ROSEN)
山元彩香 (タカ・イシイギャラリー)
山本桂輔 (小山登美夫ギャラリー)
横山裕一 (ANOMALY)

  

(左)有馬かおる《タテヨミ Read ng vert cally》(2019), Acrylic on canvas, 18 x 14cm(右)駒井哲郎 《顔 ( びっくりしている少女 ) 》(1975), アクアチント, 23 x 21 cm

   

(左)山元彩香 《Untitled #175》(2016/2018), C-print, 100 x 100 cm (右)小林エリカ 《Radium Girls》(2019), Pencil on paper, 21.6 × 27.9cm

   

(左)佐藤允 《Reverse》(2018), Oil, ink on canvas, 33.4 x 24.4 cm (右)Stephan BALKENHOL 《黒スーツの男 Mann mit schwarzem Anzug/ Man in Black Suit》(2019), Wawa-Wood Fumigated with expertise, 171.2 x 25.0 x 27.4 cm

   

(左)西村有 《meditation》(2020), Oil on canvas, 60.3 x 53 cm (右)山本桂輔 《田舎者 country man》(2012), Hammer, wood, oil stain, 50 x 38 x 75 cm

   

(左)中原昌也 《Two masks are friends》(2019), Acrylic, ink on canvas, 53 x 33.3cm(右)横山裕一 《世界地図の仲間》(2012-2013), 紙、インク、マスキングテープ, 10.3 × 15.3cm

伊勢克也 《Mighty Atom》(1984), Acrilic and grafite on paper (Japanese handmade paper, craft paper), 103 x 72.8 cm

Installation View

画廊放浪記#02|大柄聡子×深野一朗「CADAN Showcase 04 形式と形状 (form/at)」CADAN Art Webinar powered by MUUSEO

 

配信日時:2020年10月20日(火)20:00-20:45
イベント開催方式:オンライン録画配信
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_OGKtvXsjTE6IeZeBbZojEA
参加費:無料

CADAN Art Webinarは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。

シリーズ「画廊放浪記」第二回はCADAN 有楽町にて10月9日から11月1日まで開催される展覧会「CADAN Showcase 04形式と形状 (form/at)」を訪問。キュレーションを担当したSatoko Oe Contemporaryの大柄聡子さんにお話を伺います。インタビュアーは現代アート・コレクター/CaM by Muuseoプロデューサーの深野一朗さんです。

アーティストが物事や事柄を捉え作品へと変換させるとき、どのような形式を用い、どのような形状として存在させうるのか。キュレーションの意図やCADANというアソシエーションの可能性について語ります。オンラインビューイングと合わせてお楽しみください。

●シリーズ「画廊放浪記」について

ギャラリーはアーティストのマーケットを開拓し美術史のなかに着地させる役割を担っています。その土台となるのは他でもない、展覧会です。情報が細切れになり、コンテキストの読み取りが難しくなっている昨今。展覧会についてギャラリストやアーティスト、キュレーターや批評家が話をすることの重要性は増してきています。シリーズ「画廊放浪記」は、CADANに加盟しているギャラリーに配信スタジオを設置。ギャラリストやアーティストが展覧会について、時にはゲストを招き語ります。

●出演

大柄聡子・・・Satoko Oe Contemporary ディレクター・ギャラリスト。1977年愛知県生まれ。2016年Satoko Oe Contemporaryを清澄白河に設立。ギャラリー内を窺えるガラス張りのファサードのギャラリーは、街の人々や社会の記憶に残る場所として存在する空間を目指し、アーティストと協働し活動している。 http://satokooe.com

深野一朗・・・現代アート・コレクター。 国内外のアートコレクターとギャラリーのためのオンライン・プラットフォーム 「CaM by MUUSEO」をプロデュース。主な著書は『「クラシコ・イタリア」ショッピングガイド』(光文社)。インタビュー記事→https://muuseo.com/square/articles/857

【オンライン録画配信】
画廊放浪記#02|大柄聡子×深野一朗「CADAN Showcase 04 形式と形状 (form/at)」

配信日時:2020年10月20日(火)20:00-20:45
イベント開催方式:オンライン録画配信
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日(配信日当日に申込された方は配信時間)までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URLhttps://zoom.us/webinar/register/WN_OGKtvXsjTE6IeZeBbZojEA
参加費:無料
主催:日本現代美術商協会(CADAN)
企画協力:Satoko Oe Contemporary
運営:ミューゼオ株式会社
CADAN Art Webinarとは?

CADAN Art Webinarとは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。CADANには現在、若手から老舗まで国内47軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟しています。世代間だけでなくキュレーター、コレクターという垣根も超え、現代アートを取り巻くプレイヤーの方々と「現代アートのいま」をオンラインで配信します。視聴者はその場で質問ができるなどのインタラクティブな仕組みも取り入れていく予定です。

画廊放浪記#01|加藤翼×高山明「表現の自由・香港・コロナ」CADAN Art Webinar powered by MUUSEO

 

配信日時:2020年10月7日(水)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン開催
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。配信日の前日までに視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_sWlh2XMkSqGgvuSBHQA26g
参加費:無料

CADAN Art Webinarは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。

シリーズ「画廊放浪記」初回は無人島プロダクションにて10月1日から10月31日にかけて開催される加藤翼さんの展覧会「Superstring Secrets」を訪問。加藤さんとアーティストの高山明さん(MISA SHIN GALLERY所属)の対談を配信します。

加藤さんと高山さんは昨年のあいちトリエンナーレでのプロジェクト「ReFreedom Aichi」で活動を共にしています。また、お二人とも香港の大館當代美術館で今年開催された展覧会「言語不通 They Do Not Understand Each Other」に作品を展示しています。対談では「表現の自由・香港・コロナ」をキーワードに、お互いのプロジェクトについて語り合います。

シリーズ「画廊放浪記」について

ギャラリーはアーティストのマーケットを開拓し美術史のなかに着地させる役割を担っています。その土台となるのは他でもない、展覧会です。

情報が細切れになり、コンテキストの読み取りが難しくなっている昨今。展覧会についてギャラリストやアーティスト、キュレーターや批評家が話をすることの重要性は増してきています。

シリーズ「画廊放浪記」は、CADANに加盟しているギャラリーに配信スタジオを設置。ギャラリストやアーティストが展覧会について、時にはゲストを招き語ります。

出演

加藤翼・・・共同実践を特徴とするパフォーマンス、構築物、ビデオといったマルチメディアを駆使し、各国でプロジェクトをおこなう。代表的な作品は、参加者の自発性に依存しながらロープで巨大な構築物を動かす「Pull and Raise」。2011年の福島でのプロジェクト以降、私たちの抱える距離をテーマにインスタレーション空間を構成しはじめ、率先して社会の分断線に触れるような作品を発表する。

高山明・・・1969年生まれ。演出家。演劇ユニットPortB(ポルト・ビー)主宰。既存の演劇の枠組を超え、現実の都市や社会に介入するプロジェクトを世界各地で展開している。近年では、演劇的発想を観光や都市プロジェクト、教育事業やメディア開発などに応用する取り組みを行っている。http://portb.net/

【オンライン配信】画廊放浪記#01|加藤翼×高山明「表現の自由・香港・コロナ」開催概要

日時:2020年10月7日(水)20:00-21:00
イベント開催方式:オンライン開催
視聴方法:下記の事前登録URLをクリックし、メールアドレスとお名前をご記入ください。視聴用URLをご案内いたします。
事前登録URL:https://zoom.us/webinar/register/WN_sWlh2XMkSqGgvuSBHQA26g
参加費:無料
主催:日本現代美術商協会(CADAN)
企画協力:無人島プロダクション MISA SHIN GALLERY
運営:ミューゼオ株式会社
加藤翼:個展「Superstring Secrets」概要

会期:2020 10.1 - 2020 10.31 open: 火~金|13:00-19:00 / 土・日|12:00-18:00 close: 月
会場:無人島プロダクション 東京都墨田区江東橋5丁目10−5
※ 本展ではオープニングレセプションは行いません。
※ 今後の状況により、営業時間の変更や、やむを得ず休廊となる場合があります。最新情報は随時ウェブサイトでご案内します。ご来場前に必ずご確認ください。
CADAN Art Webinarとは?

CADAN Art Webinarとは、一般社団法人 日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)とミューゼオ株式会社による現代アートのオンラインセミナーです。CADANには現在、若手から老舗まで国内47軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟しています。世代間だけでなくキュレーター、コレクターという垣根も超え、現代アートを取り巻くプレイヤーの方々と「現代アートのいま」をオンラインで配信します。視聴者はその場で質問ができるなどのインタラクティブな仕組みも取り入れていく予定です。

CADAN × ISETAN MEN’S :Autumn Takeover

CADANと伊勢丹新宿店メンズ館の1年間にわたるコラボレーションプロジェクト「Takeover」シリーズの第3段、秋シーズンが始まります。「Takeover」は、インスタグラムをはじめとしたSNSで「ジャックする」という意味で使用されるプロモーション用語です。ファッションの館、新宿伊勢丹メンズ館に、CADANメンバーギャラリーから4組のアーティストによるインスタレーションが出現します。

     @cadan_insta

2020年9月23日(水)-12月22日(火)
伊勢丹新宿店メンズ館1F・2F・4F・6F

1階エントランス、メンズアクセサリー・・・髙山陽介(所属ギャラリー:ANOMALY)
2階メンズクリエーターズ・・・柴田祐輔(所属ギャラリー:WAITINGROOM)
4階メンズラグジュアリー・・・日野田 崇(所属ギャラリー:imura art gallery)
6階メンズコンテンポラリー・・・池崎拓也(所属ギャラリー:Satoko Oe Contemporary)

主催:伊勢丹新宿店メンズ館
協力:一般社団法人日本現代美術商協会

1F 髙山陽介(ANOMALY)

髙⼭⽒の作品は、伝統的な⽊造彫刻をベースに、平⾯に近い⽊版やレリーフ作品の制作、台座の在り⽅を熟考した提⽰⽅法など、現代における「彫刻」の概念そのものを真摯に追求している。その作品の多くは、⽇常の描写や⼈物を題材とし、特に頭部を模した⾸像のシリーズは60点にも及ぶ。荒々しいチェーンソーの痕跡や⽊肌を流れる塗料の滴りからは、素材と対峙する髙⼭⽒の精神性、さまざまな記憶や積層する時間が現れている。

髙山陽介「無題(Venus)」(2019) 楠、アクリル塗料、蓄光塗料、水性ウレタン塗料、新聞紙、78x47x11cm(作品本体)
    1980年群馬県生まれ。神奈川県在住。2007年、多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修士課程終了。在学中より木を主な素材として作品を制作。近年では、2015年に府中市美術館での公開制作、2019年にアーティスト・イン・レジデンス須崎での滞在制作など、その活動の幅を広げている。主な展覧会に、個展「Unknown Sculpture Series No.7 #4 朝のうた」(gallery21yo-j、2017年)、「中庭」(CAPSULE、2016年)、グループ展「高柳恵理×髙山陽介×千葉正也」(多摩美術大学 八王子キャンパスアートテーク・ギャラリー、2017年)、「コレクション+ 行為と痕跡」(アーツ前橋、2016年)、「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」(駒込倉庫、2016年)がある

2F 柴田祐輔(WAITINGROOM)

『公共と⾃由』は、写真と家具や機材などのオブジェを組み合わせたインスタレーション作品であり、社会を⽣きる上で私たちが共有しているとされる”公共空間”と、その路上で⾒られるものの振る舞いとのやり取りから⽴ち上がる⾵景の可能性を模索したシリーズである。今回は、2016年にArt Center Ongoingで開催した個展「公共と⾃由」、2017年にWAITINGROOMで開催した個展「続・公共と⾃由」に引き続き、同シリーズに新作を交えた「続・続・公共と⾃由」として発表する。

柴田祐輔「続・公共と自由」(2017)、インクジェットプリント、135 x 203 mm
© Yusuke SHIBATA, courtesy of WAITINGROOM

1980年福岡県生まれ。2007年武蔵野美術大学大学院美術専攻版画コース修了。現実世界の曖昧さや不確かさに着目し、映像・写真・オブジェなど様々なメディアを使ったインスタレーションを国内外で発表。2019年国際交流基金Asia Fellowshipで東南アジア6カ国、11都市でビデオ史に関するリサーチを行った。近年の展覧会として、2019年スクリーニング『VIDEO BATTLE Yusuke Shibata』((Indonesian Institute of the Arts, Yogyakarta、ジョグジャカルタ) 、2018年個展『Meeting Point』(Yet Thirtieth Experimental Art Space、香港 )、2017年グループ展『奥能登国際芸術祭』(旧小泊保育園,石川)、2017年個展『続・公共と自由』(WAITINGROOM / 東京)、2016年個展『公共と自由』(Art Center Ongoing / 東京)など。Ongoing Collectiveのメンバー。フリースタイルフォトバトル企画など。

4F 日野田 崇(imura art gallery)

作品『万能細胞』はもともと、医療⽤途などに開発が進んでいる再⽣細胞のトピックに触発されてできたもので、初期化した細胞が特定の形や質のまとまりや機能に特化していく過程と、⾃⾝が⼟をかたちづくっていくプロセスとが共鳴しているように感じられた。そこには、善悪の問題を超えて、外へと拡張していく⽣命の盲⽬的な⼒強さがイメージとして根底にあるように思う。(⽇野⽥ 崇)

 

日野田 崇 「万能細胞 (Master Cells)」(2011) セラミック(陶・磁) 156.5×75×88cm

1968年兵庫県神戸市生まれ。1991年大阪芸術大学 芸術学部 工芸学科陶芸コース卒業。1992年に初の個展を開催以降、国内外のギャラリー、美術館での個展・グループ展で作品を発表している。2010年、京都府文化賞 奨励賞受賞。現在、嵯峨美術大学 教授。近年、日野田は「手色形楽(しゅしきけいがく)」という造語を自身の制作を定義づけるために提案している。これは西洋近代の「Fine Art」や日本語の「美術」に代わる枠組みとして想定されるものである。

6F 池崎拓也(Satoko Oe Contemporary)

娘が妻の携帯で送ってきたメッセージは、ぐちゃぐちゃの⽂字が並んで、意味不明で、まるで暗号のようなものだった。娘に「なんてメール送ったの︖」と聞くと、「パパ好きだよ」と返答が来た。この暗号からは想像できない答えだった。
まだ⽂字が読めない書けない⼦供が携帯やパソコンをタップしながらつくるその「暗号」は、よく⼦供がやる、とりとめもなく、ただの⽂字や記号の羅列でしかないと忘れ去られてしまうかもしれない。しかし、同じように扱われるその「暗号」を敢えて⾃分の経験で作品化しようと考えた。その「暗号」は、よく読むと、いろんな発⾒があって、⽂字のつながりからいろいろ想像する⾯⽩さもある。それらは、まるで記号やアルファベットが羅列された抽象絵画を紐解いていくような⾯⽩さもあるような気がしている。(池崎拓也)

 

池崎拓也「パパ好きだよ♡」(2020)ミクストメディア、サイズ可変

1981年鹿児島県徳之島生まれ。2005年武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業、2008-2010年中国北京中央美術学院造形部実験芸術家留学。現在ニューヨーク在住。廃品や身の回りに溢れる安価な材料を用いて、奄美出身の自身のアイデンティティと、地震が身を置く環境や現場に向き合いながら作品を制作する。主な展覧会に「ビューティフル♡ワールド」Satoko Oe Contemporary(2017)、「楽園創造ー芸術と日常の新地平ー」ギャラリーαM(2013)など。

「CADAN有楽町」オープン並びに事務所移転のお知らせ

この度、一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)は、三菱地所株式会社と一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパンのご協力をいただき、有楽町ビル1階に「CADAN有楽町」をオープンする運びとなりました。

CADANは現在、若手から老舗まで、国内42軒のコンテンポラリーアートギャラリーが加盟する非営利の業界団体で、2015年7月の発足以来、広く現代美術の普及を目指し講演会や展覧会といったパブリックイベントの実施、会員向けの勉強会などを行ってきました。新スペース「CADAN有楽町」では、CADANメンバーギャラリーが2〜3週間ごとに交代で展覧会を企画していく予定です。

記念すべき第一回目の展覧会は、7月17日(金)からメンバーギャラリーによるグループ展となります。(”CADAN Showcase 01 “)

CADAN代表理事 小山登美夫(小山登美夫ギャラリー)のコメント
ギャラリーという活動をより皆さんに知ってもらうため、今回、有楽町ビルの1階に「CADAN有楽町」をオープンいたします。丸の内、有楽町というオフィス街の真ん中で、現代美術を楽しんでいただけるエキサイティングな場として、路面から気軽に入れて、アーティストたちの思考や思想、制作に対する真剣さや新しいことにチャレンジしていく勇気を見てもらえればありがたいです。

今後ともCADANへのご支援の程宜しくお願い致します。

CADAN有楽町_プレスリリース

三菱地所プレスリリース

CADAN Showcase 02

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【新型コロナウイルス感染予防ご協力のお願い】
・発熱や咳、だるさなどの症状があるお客様は、ご入場をご遠慮いだだきますようお願い申し上げます。
・ご入場時に、非接触の体温計にて体温測定をさせていただく場合がございます。
・マスクの着用と、入口で手指のアルコール消毒をしていただきますようお願い申し上げます。
・ギャラリー空間内が混雑した場合、入場制限をする場合がございますのでご了承ください。

定期的にギャラリー内の換気を行います。
スタッフは毎日の検温、手洗いや消毒を徹底しております。
なお、接客時もマスクを着用させていただきます点をご了承ください。
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CADAN Showcase02
Summertime Blues ‘2020
2020 年 8 月 14 日(金)- 9 月 6 日(日)
営業時間:火〜金 11時-19時 土、日、祝 11時-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

新スペース「CADAN有楽町」では、オープンを記念してメンバーギャラリーが参加するシリーズのグループ展「CADAN Showcase」を4回に渡って開催中です。シリーズ第二弾となる本展はXYZ collectiveのCOBRAがキュレーションを担当します。

COBRAのコメント
具体、もの派から80年代生まれまで、幅広い年代の作品を展示します。夏の合間の爽やかな企画展です。
※ 展示タイトル”Summertime Blues”は、RC サクセションがカバーしたエディ・コクランの楽曲(1958年発表)より引用。

展示作家(所属ギャラリー)
岩名泰岳(タグチファインアート)
加賀美健(MISAKO & ROSEN)
狩野哲郎(ユカ・ツルノ・ギャラリー)
COBRA(XYZ collective)
白井美穂(nap gallery)
菅木志雄(東京画廊 +BTAP)
ベンジャミン・バトラー (小山登美夫ギャラリー)
堀尾貞治(imura art gallery)
ムラギしマナヴ(モリユウギャラリー)
山本優美(Gallery Out of PLACE)

Viewing room at CaM by Muuseo
https://cam.muuseo.com/events/cadanshowcase02

  

(左)岩名泰岳 《岸辺のしるし》(2020), oil on canvas, 53 x 45.5 cm (右)加賀美健 《Dog Food》)(2015) mixed media, dimensions variable

  

(左)狩野哲郎《a tree as a city (Levels of Scale スケールの諸階層) 》(2017) mixed media, 
195 x 25.5 cm (size variable) (右)COBRA《Rat Museum For Rat》(2019), Rat trap, acrylic on canvas, wood panel,  350x115x115 mm

  

(左)白井美穂 《Circular Time》(2015) パイ皿、ケーキ型、鉄、麻、メッキ塗料、アクリル絵具、 油絵具, 41x61x7cm (右)菅木志雄《界端 / Spatial Eternity》(1993) 木、アクリル、ワイヤー , 26.5 x 20.8 x 4.8 cm

  Horio

(左)ベンジャミン・バトラー《Two Trees, Blue-Green》(2006) oil on canvas, 40.5x50.5cm (右)堀尾貞治《あたりまえのこと(3kg絵画)10》(2015) 鉄,  56x31x11cm

  

(左)ムラギしマナヴ《天地無用2019》(2019)acrylic on canvas, 27.3 x 22 cm(右)山本優美《美しい時間の肖像-ノースリーブシャツ-》(2014)陶土に手彫り,  W37×D63×H4 cm

Installation view