CADAN舞台裏:西村有未 個展「滲出液とかさぶた」

西村有未個展「滲出液とかさぶた」
2026/3/18 (水) 〜 2026/4/11 (土)

会場
Gallery & Restaurant 舞台裏
〒105-0001 東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA B1F
*東京メトロ日比谷線神谷町駅5番出口より、駅直結 徒歩1分

営業時間
・ギャラリー 11:00-20:00
・レストラン 12:00-18:00(LO17:00)
月曜定休
観覧無料

主催
ArtSticker (運営元:The Chain Museum)
CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)

協力:FINCH ARTS

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「CADAN舞台裏」は、ArtStickerが運営する「Gallery & Restaurant 舞台裏」を会場に、CADANメンバーのギャラリーがリレー形式で展覧会を開催します。第一弾となる本展は、FINCH ARTSが担当します。

◾️ アーティストステートメント
私は、物語的イメージと物質性(マチエール)が拮抗する場で、絵画の可能性を探っている。また、そのための手がかりとして、「図形的登場人物」というモチーフを扱っている。
「図形的登場人物」とは、民間伝承文学研究者マックス・リュティが示した概念であり、昔話において、内面や肉体的描写を省かれ、図示的な役割として配置される存在を意味する。私はこの平坦な存在と物語のシステムに、ときに複雑な想いを重ね、現実と地続きの容赦なさを感じてしまう。だからといって、その内側を補足する挿絵を描くわけではない。つまり、この感情が制作を駆動するエンジンとなる。
同時に近年は、「図形的登場人物」を生む「物語の態度」そのものを、擬人化ならぬ擬物化として、立体へと起こして制作している。この立体は絵画の対抗馬として存在し、双方を行き来することで制作内部には綱引きのような緊張が生まれる。さらに、この緊張はやがて、互いを支える関係として立ち上がってきた。そのあいだで、絵画は次の手触りを獲得していく。
イメージと色とマチエール、そして感情を重ね続ける行為は、同時に一定の型を手掛かり にしながら、抽象と具象という両岸を往還し続けるためのオールや燃料である。そして、 これらに転がされ続けた絵具は、滲出液のようににじみ出る状態を経て、やがてかさぶたのような層を形成していく。こうしたプロセスのなかで、絵画は次第に私の手を離れ、一つの生き物のように立ち上がってくるのだ。