風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション

風間サチコ 招かれざる客 2023年 リノカット 15 x 23cm

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

レセプション・パーティー:7月16日(火) 17:00-19:00

同時開催:
渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS
横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

このたび、無人島プロダクションはCADAN有楽町にて風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」を開催します。
風間は昨年から毎月、朝日新聞朝刊〈論壇時評〉の挿画を担当しており、連載では現代社会をイメージした版画を掲載しています。
本展では、2023年4月から今年6月まで掲載された作品の原画(リノカット)14点を展示します。
また、2021年に東京都現代美術館で開催された「Tokyo Contemporary Art Award」展で発表した「肺の森」シリーズより、衝突が続く国際情勢を想起させる木版画作品2点も展示します。

風間らしい視点で切り取った現代社会のありようをぜひご覧ください。

風間サチコ
1972年生まれ、東京都在住。1996年武蔵野美術学園版画研究科修了。現在起きている現象の根源を過去に探り、未来に垂れこむ暗雲を予兆させる黒い木版画を中心に制作。一つの画面に様々なモチーフが盛り込まれ構成された木版画は漫画風でナンセンス、黒一色のみの単色でありながら濃淡を駆使するなど多彩な表現を試み、彫刻刀によるシャープな描線によってきわどいテーマを巧みに表現する。近年の主な展覧会に「第24回シドニービエンナーレ」(ニューサウスウェールズ州立美術館 2024年) 「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展:風間サチコ Magic Mountain」(東京都現代美術館、2021年)「横浜トリエンナーレ」(横浜美術館、2017)「光州ビエンナーレ The Eighth Climate (What Does Art Do?)」(光州市ビエンナーレホール、2016年)など。

渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP
企画:HAGIWARA PROJECTS
協力:東京フォトグラフィックリサーチ

レセプション・パーティー:7月16日(火)17:00-19:00

同時開催:
風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション
横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

渡邉は、写真、絵画、立体、さらにはパフォーマンスなど多様な表現手法を使って、世界の見方に関する問いを投げかけるアーティストです。彼の作品は、反射や透過、光や影といった現象や、絵の具の痕跡、吊るす行為など様々な要素を組み合わせ、断片的に配置することで、視覚的に物事をどのように整理し、推察するかを探ります。彼の作品のテーマは「視ることの切り分け」であり、そもそも世界の「切り分け」は主体的であり断片的で、時間に依存するものであることを示しつつも、その断片がそれぞれ新たな繋がりを持ちながら広がっていきます。ミニマルかつ詩的な表現を兼ね備えた作品は、巨人の視点から見るような推論に基づき、新たな関わりを生み出します。
渡邉の作品は視覚と認識の新しい可能性を探求し、わたしたちの見るという能動的な体験により、異なる視点や感覚が生まれ、私たちに多層的な知覚体験を提供します。

渡邉 庸平 Yohei Watanabe
1990 年福島県生まれ、東京都在住。東京藝術大学博士課程在籍。主な展覧会に、「Spoon」 HAGIWARA PROJECTS (2023, 東京)、「Labender Hair」 imlabor (2021, 東京)、「The Mug Blues」LAVENDER OPENER CHAIR (2020, 東京)、「Giant Chorus」( 個展) HAGIWARA PROJECTS (2019, 東京)、「 4 boxes and pyramids」 4649( 2018, 東京)、「 群青」 児玉画廊(2017, 東京)、 「 猫の肌理、雲が裏返る光」( 個展 ) KomagomeSOKO( 2017, 東京)、「 SPVI II」 Turner Gallery( 2015, 東京)、「 THE EXPOSED#9 passing pictures」 g/p Gallery 東雲( 2015, 東京)、「at work」 東京芸術大学 Yuga Gallery( 2013, 東京)など。

横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

Top image: 横井七菜 Nana Yokoi,  "untitled" 2023, watercolor on paper, 27 x 24 cm

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP)
企画:HAGIWARA PROJECTS

レセプション・パーティー:7月16日(火) 17:00-19:00

同時開催:
風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション
渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS

横井 七菜(よこい なな)
1983年 愛知県生まれ ​​東京都在住
2006年 多摩美術大学 絵画学科油絵専攻 卒業

​個展
​2022
“Super Open Studio” LUCKY HAPPY STUDIO,東京
2021
“Crumble” HAGIWARA PROJECTS, 東京
2012
”Powder” Wako Works of Art, 東京

​グループ展​
2023
“ボーダー/距離” 長野​​
“Recent Discovery CADAN × ISETAN ART GALLERY” ISETAN ART GALLERY, 東京
2022
“Light Source” HAGIWARA PROJECTS, 東京
2018
​”small good things” HAGIWARA PROJECTS, 東京
​2013
”Wako Works of Art Gallery Selections” TOLOT/heuristic SHINONOME, 東京
​2009
サントリー美術館天保山,​ 大阪
”インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学”
”Gallery Show”Wako Works of Art, 東京
2008
Pictures” Wako Works of Art, 東京
​2007
”from/to #4” Wako Works of Art, 東京

ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’

Top image: ‘Coal Miner Baby’, 2022, Oil on linen, 40 x 90 cm

会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:KAOYOKOYUKI
ゲストキュレーション:Tenko Presents

会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
池崎拓也「シーマップ:レシーブアンドリリース」by Satoko Oe Contemporary
利部志穂「⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢」by KAYOKOYUKI

KYOKOYUKIのゲスト企画として、Tenko Presentsを主宰する中島点子によるキュレーション展「ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’」をCADAN有楽町スペースSにて開催いたします。

キャンバス上で、バルトシェックは私たちの前で陰鬱でメランコリックな場面を描く。石炭鉱山で這い回る赤ちゃん、顔のない馬や人々による労働の場面、そして悲しげな白鳥の顔、すべて灰色とベビーブルーの色調で現れる。この作品のモチーフは、ポストアポカリプスのビデオゲームとポーランドのプロレタリアート・アヴァンギャルドを思わせる。この「Show Window」というシリーズは、デパートのディスプレイウィンドウに似た空間に展示される。バルトシェックは、その無垢でありながら痛々しいモチーフをキャンバスに適用し、恐怖、戦争、脅威を完全に表現することで、一時的な安堵感を得ようとしている。彼女は「恐怖が一時的に危険ではなくなる」と言います。

On a canvas, Bartoszek spreads a gloomy and melancholic scenes before us: a baby crawling in a coal mine, scene of labour by faceless horses and people and sad looking swan faces all in shades of grey and baby blue. The motifs of the work brings to mind a post-apocalyptic video game meets the polish proletariat avant-garde. This series of works ‘Shop Window’ displayed in space resembling a display window of a boutique, Bartoszek applies her disarming yet painful motifs of innocence to the canvas: she raises fear, war, and threat to a total level in order to feel momentary relief. As he says, thanks to this, “fear temporarily ceases to be dangerous.”


‘First Day of School’ 2022, Oil on linen, 40 x 90cm

ズザナ・バルトシェック Zuzanna Bartoszek
1993年、ポズナン(ポーランド)生まれ。詩人であり、アーティスト。彼女の作品はMuseum of Modern Art in Warsaw、 Kunsthalle in Zurich、 Kunsthalle in Zurich、Kevin Space in Vienna 、Gaylord in Los Angelesなどで展示されてきました。彼女は「Twórczość」、「Mały Format」、「Wizja」、「Dwutygodnik」、「Lampa」、「Czas Kultury」に寄稿しています。2016年にはデビュー詩集「Niebieski Dwór」(Disastraによる)が出版されました。彼女はワルシャワとベルリンで生活し、制作活動を行っています。

born in 1993, Poznań. Poet and artist. Her works have been exhibited at the Museum of Modern Art in Warsaw, Kunsthalle in Zurich, Kunsthalle in Zurich, Kevin Space in Vienna and Gaylord in Los Angeles. She has published in “Twórczość”, “Mały Format”, “Wizja”, “Dwutygodnik”, “Lampa”, “Czas Kultury”. In 2016, her debut volume “Niebieski Dwór” was published. (by Disastra) She lives and works in Warsaw and Berlin.

池崎拓也 シーマップ:レシーブアンドリリース

Top image: Parallel Patchwork by Family in NYC (Marine Compass)、2019、Found fabric, shopping bag, found quilt、54x 54cm

会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:Satoko Oe Contemporary

会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
利部志穂「⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢」by KAYOKOYUKI
ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’ curated by Tenko Presents (KAYOKOYUKIゲスト企画)

池崎の制作では、アンティークショップで見つけた古いポスターや古いレシピ本、拾った物、ファストファッションのブランド品、パブリックオブジェクト、観葉植物、せんべい、トングなど、日常生活で見つけた様々な物(ファウンドオブジェクト)やイメージが扱われます。

それらの素材やイメージを均質化された交換可能なものとして捉え、再解釈し、ドローイングや写真、立体、インスタレーションなどの形式で展開しています。
池崎の制作の過程では、物やイメージに対する先入観や偏見は時に無視され、それ自体の存在に含んでいる時間や空間、色や形、機能などが時に言葉遊びやジョークのように、私たちのリアルなコミュニケーションのように反映されています。

今回、池崎は、新旧作品を混在させ、自らの作品をキュレーションし、「シーマップ:レシーブアンドリリース」として再構成した展示空間を作り出します。ポリネシアの古代航海術では、地図やコンパスがない状況で、星の観察や波のパターン、鳥の飛行や、風や雲の動きを見ることで遠く離れた目的地へ導くものでした。池崎も同様に、自身が身を置く環境から文化的、地理的に影響を受けながら、出会った物やイメージに対して、古代航海術のように情報を受信し、それを作品制作の道標として活用しています。作品には、彼の生まれた故郷の風土や祖先や家族の存在を意識したようなものもあります。それは、私的な歴史やアイデンティティを探究しながら過去や未来を往来する終わりなき航海の旅の記録のようです。
今回出品される作品は、リサイクルショップで手に入れたキルトに、母親から習った方法を受け継ぎ、更に手を加えた、「パラレルパッチワーク」やニューヨークに移住後に始めた、送られてきた封筒や段ボール、購入品のパッケージに直接ドローイングを施した「The Address on The Adrress」、台湾のアンティークショップで見つけた海洋地図の断片を文化的地理的なルーツを探る試みとして作品にした「海の地図」を中心に出品します。

プロフィール
池崎拓也 Ikezaki Takuya
1981年生まれ、現在、ニューヨーク在住。武蔵野美術大学油絵学科卒業後、2008年、中国政府奨学金を得て、中国中央美術学院へ研修生として2年間留学。2018年より文化庁新進芸術家派遣制度の助成を得て、ニューヨークに1年間滞在。その後、ニューヨークに移住。

個展に「Recent work(Body&Soul)」Satoko Oe Contemporary(東京、2023)、「Heaven」Young Knee Cool(ニューヨーク、2021)、「Beautifu♡World」Satoko Oe Contempoarary(東京、2017、「楽園創造ー芸術と日常の新地平線ー Vol.2」Gallery αM(東京、2015)、「今日の明日、昨日の今日」霧島アートの森(鹿児島、2015)など。グループ展に「…」Laurel Gitlen(ニューヨーク、2024)、「DOMANI・明日展2022ー23」国立新美術館(東京、2022)、「paper works」Satoko OeContemporary(東京、2021)、徳之島アートプロジェクト2014「空とカタツムリ」伊仙町立歴史民俗資料館(鹿児島、2014)など。

The Address on The Address
2022 82×97 cm
Acrylic, collage, and marker on shipped cardboard box

利部志穂 ⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢

Top image: 《水平考》2021, Aluminium, helium, ribbon, dimensions variable photo Hayato Wakabayashi


会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:KAYOKOYUKI

会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
池崎拓也「シーマップ:レシーブアンドリリース」by Satoko Oe Contemporay
ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’ curated by Tenko Presents (KAYOKOYUKIゲスト企画)

この度6月25日(火)よりCADAN有楽町にて、利部志穂(かがぶ・しほ)による個展「言霊のさきわう地 −天照、へリオス、カーネの夢」を開催いたします。

利部は、壊れた拾得物や、建築資材など、様々なモノを使用して彫刻作品を制作しています。作品においては、それらのモノが有する日常的な意味や機能は解体され、組み合わされることによって新たな関係性が形成され、空間の中に置かれていきます。「人間が定義したルールは疑うけれど、地球的・宇宙的なルールを信じる」と言う利部は、モノに近づき、モノが発する声を聞きながら、その一部となって、自然の摂理とも言える生成や循環を展示空間に構築します。

本展では、アルミニウムと風船の作品を、形を変えながら展示していきます。タイトルは、万葉集の「言霊の幸わう国」という言葉から引用されており、元来美しい言葉、言霊の力に溢れた幸わせな国と読まれた日本のように、豊かな地をつくり、世界に広がっていくように。という作者の願いから付けられています。また副題に古事記やギリシャ神話、ハワイ神話においての太陽にまつわる神々をあげています。作品の中でバランスを重要視する利部は、3.11をきっかけに地震を始めとする天災への 関心と、出産や子育ての経験から身体性を含む自然としての認識を高めました。以前からの「時間」と「変化」への関心に加え、比較神話学や地形の共通点から地球を考える。ということを、日常の料理や散歩、旅や生活の中から、この十数年に渡り行なってきました。実際に利部は、火山地帯の日本の海と山や、イタリア、ハワイ、最近はギリシャのクレタ島、サントリーニ島に足を運び、歩いて、泳いで、木の実を口にすることで、水の違いや気候、風土や文化に触れながら、時間を考え、時にイメージや物語の有効性も感じていきます。彫刻という作品の創作を考えながら、様々な物のやり取りや、環境の変化、物理的な条件などとの共通言語を探っていきます。

言霊のさきわう地
―天照、へリオス、カーネの夢

Splash of Sunlight
透明な海の波間に落ちた太陽の光の輝き、土から吸い上げた水が葉の裏側から雫になって連なる塊、
アスファルトに沈んだ影と視界を覆う砂埃と。

ダルダロスの知恵を借りて、家を捨てテセウスを逃がし、用が済んだら途中の島に捨てられ
置いて行かれた悲しいアリアドネ。固めた羽根で脱出したダルダロスと、息子イカロスの顛末。

地球上の様々な風土や風景の中から、古来各地で共通する神話や民話が語り継がれてきた。
多くの闘いの神と、知恵や技術を司どる神々と動植物のアイコン。自然の恵みへの感謝と脅威からの供儀と祭り。
道徳心などおおよそ無視された、欲望のまま突き進むわがままな神々の振る舞いに憧れすら感じる現代人の
閉塞感の打破と、今とこれから、未来へ向けての、笑いと思考のヒントを渡してくれる。

度々、言霊の存在について考えます。
あらゆる願いや祈りとしての言葉が書かれ、語られ、投げかけられて、
道具として機能させるのではなく、実体のようなもの。誰かの名前を呼ぶ時、大切に発声して贈り出します。
殆どの場合は適切な詞が思いついても、すぐには相手に(人間に限らず)うまく届けることができない。
相互から発せられる熱量や時間と色の波形によって、上手く発語することはできず、
独り言のようなおしゃべりの傍ら、落ちて地面に固まっていきます。

時に、お気に入りの美しい歌が浮かび、心を鎮めて、誰にでもなく、
光の美しさを喜ぶように、細やかな祈りとして唄います。
目の前の些細な方法で、物理的にある限界に羽を折られながら、様々なものに手を触れて動かすことで、
この今、という現実で目撃し、体感することが、今は創作の意味のように感じています。
見て、触れて、歌い、祈ること。

消えかけた魂が、怒りではなくて、火を灯し湧き上がるエネルギーとなるように。
波をかき分けて触れる指や手の感触や、小石を岩に投げて観察するように、
浮力と重力に触れて、地球上の動力や大気を考え、宇宙の中の存在についてやりとりする。
言葉の魂があふれる幸せな地が広がって、
種としての命の選択が行われた人類は、限りある生を実感し、燃やすことが出来るだろうか。

2024.05.14 利部志穂

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「言霊の幸はふ国」『万葉集』(巻 5-894) 山上臣憶良
「磯城島の大和の国は 言霊の助くる国ぞ ま幸くありこそ」
「この日本の国は ことばの魂が人を助ける国であるよ。無事であってほしい。」 『万葉集』(巻 13-3254) 柿本人麻呂

プロフィール
利部志穂 Shiho Kagabu

1981年神奈川県生まれ。文化女子大学立体造形コース卒業後、多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2017年より文化庁新進芸術家海外研修制度の助成を得て、2年間ミラノを拠点に活動。現在は東京都在住。
個展「水平考 ぼくは、空飛ぶ、夢をみる。ホシが、泪が、流れない。」多摩美術大学彫刻棟ギャラリー(東京、2021)、「DOMANI・明日展 2021」国立新美術館(東京、2021)、「メイド・イン・フチュウ 公開制作の20年」府中市美術館(東京、2020)、個展「マントルプルーム ― イザナミ、ペレの怒り。」KAYOKOYUKI(東京、2019)、個展「Dipende」Tempio del Futuro Perduto(ミラノ、イタリア、2018)、 個展「クリティカルポイント-critical point-」gallery21yo-j(東京、2017)、「所沢ビエンナーレ “引込線2015”」旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉、2015)、「KAKEHASHI Project」Japan Society(ニューヨーク、2014)、「アーティスト・ファイル2013ー現代の作家たち」国立新美術館(東京、2013)、「発信 //板橋//2011 けしきをいきる」板橋区立美術館(東京、2011)、「VOCA展2010」上野の森美術館(東京、2010)、個展「返る 見る 彼は、川を渡り、仕事へ向かう公開制作51」府中市美術館(東京、2010)、「back to the drawing board]”もう一度始めから再構築する”」geh8 Kunstraum und Ateliers e.V.(ドイツ、2010)など。

http://www.kagabu.com/

水平考 2021 Aluminium, helium, ribbon, dimensions variable photo Hayato Wakabayashi

Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto

この度、CADAN有楽町新スペースにて、岩名泰岳(いわなやすたけ)、平野泰子(ひらのやすこ)、松本奈央子(まつもとなおこ)による展覧会「Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto」を開催いたします。
今展で紹介する3名の画家は、それぞれが異なる起点から導き出した独自の手法で絵画制作に取り組んでいます。岩名は三重県伊賀市島ヶ原(旧島ヶ原村)という山間集落に今も残る土地の記憶やそこに生きる(生きた)人々の営みを描き残し、平野は自身の根底にある「風景」を起点に、3原色の絵の具を塗り重ねる行為とそこから立ち上がるイメージや形を画面に繋ぎ止め、松本は手掛かりとなるモチーフを描画していく過程の中で作家の琴線に触れた色彩と形を抽出するかのように描き切ります。今展は、3人が対話を重ねていく中で浮かび上がった「記憶の断片(残余)」という共通認識のもと構成されます。是非、この機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。

開催概要
「Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto」
会期:2024年6月4日(火)~6月23日(日)

出展作家:
岩名泰岳 | Yasutake Iwana
平野泰子 | Yasuko Hirano
松本奈央子 | Naoko Matsumoto

企画:タグチファインアート(東京)、KOKI ARTS(東京)、TEZUKAYAMA GALLERY(大阪)

◉6月4日(火)トークイベント&レセプションパーティー
18:00-19:00 トークイベント 
登壇者:市原研太郎(美術批評家)、岩名泰岳、平野泰子、松本奈央子
市原研太郎氏をお招きし、出展アーティストによるギャラリートークを開催します。
参加方法:当日会場に直接お越しください。席数に限りがあり(20席)立ち見になる可能性もありますことをご了承ください。
19:00-20:00 レセプションパーティー 

会場:CADAN有楽町
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

作家プロフィール

岩名泰岳 Yasutake Iwana
1987年三重県生まれ。三重県在住。成安造形大学造形学部造形美術科洋画クラスを卒業。2010年〜2012年までデュッセルドルフ芸術アカデミー(ドイツ)で絵画を学ぶ。岩名は過疎化によって消滅した集落で育ち、そこに生きる人々の生活や残された古い信仰の断片などを拾い集め、それらの手触りのようなものを形にした絵画を制作している。
主な個展に「みちつくり」 (タグチファインアート / 2023)、「みんなでこわしたもの」 (タグチファインアート / 2021)、「<七ツノ華>より」 (ギャラリーあしやシューレ / 2017)、「オイテケボリノキミニキセキヲ」(ギャラリーほそかわ / 2016)、「観音山」(MA2 Gallery / 2015)など。
主なグループ展に「VOCA展 2023」(上野の森美術館 / 2023)、「ほんせん/元永定正 岩名泰岳」(MA2 Gallery / 2022)、「ステイミュージアム」(三重県立美術館 / 2020)、「青森EARTH2019: いのち耕す場所−農業がひらくアートの未来」(青森県立美術館 / 2019)など。

岩名泰岳《あたらしい家》 2022年 油彩、砂、キャンバス、227.3 × 162.0 cm、撮影:上野則宏

平野泰子 Yasuko Hirano
1985年富山県生まれ、神奈川県在住。京都精華大学芸術学部造形学科洋画専攻を卒業。 作品の根底には「風景」があるが、絵の具を幾層にも塗り重ねる行為によって生まれる空間や現象に注目するようになる。制作の中から生まれる眼差しや不確かなものに強度を持たせるために制作している。 主な個展に「Gesture」 (ARTDYNE / 2024)、「山では無く頂が平面であること」 (TEZUKAYAMA GALLERY /2023)、「Yasuko Hirano: Unfold Room」(Gallery stoop / 2020)、「不確かな地図」 (CALM&PUNK GALLERY/ 2018)、「呼びかけられる」(Gallery PARC / 2018)。主なグループ展に「La Promesse d’Avril – 4月の萌」(MtK Contemporary Art / 2024)、「New Positions 2021」(taguchi fine art / 2021)、「VOCA 展 2015」(上野の森美術館 / 2015)など。

平野泰子 《Sending》2024年、1167×910mm、木製パネルにキャンバス、膠、石膏、油彩
Private Collection
Courtesy of TEZUKAYAMA GALLERY

松本奈央子 Naoko Matsumoto
1987年栃木県生まれ、埼玉県在住。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業(2012年)、 文化庁新進芸術家海外研修員1年派遣、ドイツ、ミュンスター芸術大学(2017-2018年)。
主な個展に「“Memoria! Fantasia.”」 (KOKI ARTS / 2022)、「petal/stair/day」 (クンストフェラインシャルシュタット[ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州] / 2021)。主なグループ展に「ドローイング・ショウ」(あをば荘 / 2023)、「しかくのなかのリアリティ あざみ野コンテンポラリーVol.10」(横浜市民ギャラリーあざみ野 / 2019)など。

松本奈央子 《Violet》2022年、426mm×458m、油絵具、膠、キャンバス

CADAN有楽町 移転記念展 by 青山|目黒 & ANOMALY

この度、一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)は、一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパンおよび三菱地所株式会社のご協力をいただき、丸の内仲通りに面した国際ビルにて「CADAN有楽町」を再始動する運びとなりました。3週間ごとの期間で、丸の内仲通りに面した2スペースと、ビル内のショウウィンドウで、メンバーギャラリーによる企画展を開催いたします。どうぞご期待ください。

新スペースでの記念すべき第一回目の展覧会は、青山|目黒とANOMALYによる共同企画、金田実生、小林耕平、森田浩彰、ハビマ・フックスの4人展です。双方のギャラリーより主に近く個展予定の作家を選抜し、未発表作、新作等にて構成いたします。

開催概要
「CADAN有楽町 移転記念展 by 青山|目黒 & ANOMALY」
出展作家:金田実生、小林耕平、森田浩彰、ハビマ・フックス
2024年5月14日(火)- 6月2日(日)

オープニングレセプション:5月14日(火)18:00-20:00
*ハビマ・フックス以外の3名の作家が同席し、18:30ごろより各作家による作品解説をいたします。

会場:CADAN有楽町
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

[作家プロフィール]
金田実生 Mio Kaneda
1963年東京都生まれ。1988年多摩美術大学大学院修了。2005年文化庁新進芸術家国内研修員。主に紙とキャンバスに油彩画を制作。見えないけれど確かに存在するもの、存在が可視できるもの、そして絵の中にだけ存在するものを考え絵画へと昇華させている。主な展覧会に、「アーティスト・ファイル2009―現代の作家たち」(国立新美術館、東京)、「クインテット―五つ星の作家たち」(損保ジャパン東郷青児美術館、東京 2014)、公開制作73「金田実生 青空と月」(府中市美術館、東京、2018)、「みつめる―見ることの不思議と向き合う作家たち―」(群馬県立館林美術館、2019)、「眼差しに熱がこぼれる」(東京都美術館、2022)、「つくりかけラボ11 | 線の王国」(千葉市美術館、2023)など。府中市美術館、群馬県立館林美術館、文化庁、広島市現代美術館、徳島県立近代美術館などに作品が収蔵されている。本展では、日々の身近な情景にある気配やエネルギーをあらわした作品など未発表作品も含めて展示します。

金田実生《夜がつくりだすかたち》2023、紙に油彩、H145xW151.5cm
Courtesy of ANOMALY Photo by Hideto Nagatsuka *参考画像

小林耕平 Kohei Kobayashi
1974年東京都生まれ。愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業。
オブジェクトやドローイング、テキストが相互に影響し合う軽妙なインスタレーションと、パフォーマンスや対話の様子を記録した映像作品を構成し、会場全体を通して能動的な鑑賞を誘う作品で知られる。近年では黒部美術館での個展、金沢21世紀美術館や国立近代美術館での展覧会に参加。パブリックコレクションに、東京国立近代美術館、豊田市美術館、韓国国立現代美術館がある。今回の展示では、新しい平面作品のシリーズを発表、ユーモラスに絵画を問う。

小林耕平 《Open #7》2024、キャンバスにアクリル、インスタントヌードルの蓋、H53xW53cm、Courtesy of ANOMALY Photo by Osamu Sakamoto *参考画像

森田浩彰 Hiroaki Morita
1973年福井県生まれ。1998年Bゼミスクール修了。2002年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMAファインアート修了。生活の中で当たり前に存在しているが特に意識されない物事に注意を向け、それらの中に折り重なっているコンテクストや関係性を可視化させる作品を制作している。主な展覧会に「Triple Point of Matter」(Fondation Fiminco,パリ,2017年)、「Something to Something else」青山|目黒、東京、2016年)等がある。今展ではコロナ禍で制作した100点以上のコラージュ作品の中から数点を初発表します。

森田浩彰 《Untitled (Collage)》 2020、雑誌の切り抜きをコラージュ、255mm×160mm

ハビマ・フックス Habima Fuchs
1977年生まれ。チャスラフ(チェコ共和国)在住。
様々な文化からモチーフやシンボルを分析し、キリスト教の図像と、特に仏教から得た東洋の宗教的イメージを自由に組み合わせている。ここ数年は陶芸の原初的な側面に惹かれ、乾燥植物、小枝、竹の棒などの自然物と組み合わせたり、つなげたりしている。今展では象徴的なドローイング作品と竹に描いたペインティングを展示予定です。

Habima Fuchs 《The Great Ocean Continuously Creating》 2019、ink and colored pencil on canvas、 297 x 210 mm (each)

渋谷二丁目アートプロジェクト 2023

Official Website : https://shibuya2artproject.cadan.org/

2024年、渋谷駅東口エリアで渋谷〜青山エリアを繋ぐ地上23階建ての複合施設「渋谷アクシュ / SHIBUYA AXSH」が誕生します。その建設現場の仮囲いに、CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)から選出された現代アーティスト8名によるアート作品が登場します。

渋谷二丁目17地区再開発事業に参画する東急は、これまでも世界中の文化・芸術の魅力を発信し、街のにぎわいを創出してきました。「渋谷二丁目アートプロジェクト」は、街(渋谷)と街(青山)がつながり、人々や文化が交じり合うクロスポイントとなる「渋谷アクシュ / SHIBUYA AXSH」の完成までの間、毎日の通勤や通学で往来するオフィスワーカーや学生の方々をはじめ、地域の方々のインスピレーションとなることを目指しています。個々のアーティストによる表現の最先端と、そこにある思考や眼差し、チャンレンジを感じ取っていただければ幸いです。

タイトル 渋谷二丁目アートプロジェクト
Shibuya 2chome Art Project produced by CADAN
会期 前期 2023年5月30日~8月
後期 2023年9月~11月
会場 渋谷二丁目17地区市街地再開発仮囲い
参加作家 朝海陽子(無人島プロダクション)
須藤絢乃(MEM)
西澤千晴(東京画廊+BTAP)
平田尚也(Satoko Oe Contemporary)
勝又公仁彦(KOKI ARTS)
村松佑樹(LEESAYA)
安田知司(TEZUKAYAMA GALLERY)
やんツー(rin art association)
主催 渋谷二丁目17地区市街地再開発組合
企画制作 一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)
協力 無人島プロダクション, MEM, Satoko Oe Contemporary, rin art association, KOKI ARTS, 東京画廊+BTAP, LEESAYA, TEZUKAYAMA GALLERY
インスタグラム https://www.instagram.com/shibuya2artproject/

“Recent Discovery” CADAN × ISETAN ART GALLERY

この度、伊勢丹新宿店 本館6階 アートギャラリー にてCADANによるキュレーション展を開催いたします。4回目となる本展では「Recent Discovery」をテーマに、CADANメンバーギャラリー21軒から、絵画、彫刻、映像など、さまざまな作品をご紹介いたします。

伊勢丹新宿店 本館6階 アートギャラリー
2023年8月2日(水) ~ 2023年8月15日(火)
営業時間:午前10時~午後8時[最終日午後6時終了]

Top image: 横井七菜「Dandelion」(2022) pencil and acrylic on paper, 35.2 × 44 cm, ©nana yokoi HAGIWARA PROJECTS

髙山 陽介(ANOMALY)
川辺 ナホ(WAITINGROOM)
八木 恵梨(XYZ Collective )
安瀬 英雄(KANA KAWANISHI GALLERY)
江上 里絵子(Gallery OUT of PLACE)
宮林 妃奈子(Gallery 38)
森本 絵利(ギャラリーヤマキファインアート)
真島 明子(KOKI ARTS)
戸谷 誠(小山登美夫ギャラリー)
浅野 友理子(SNOW Contemporary)
揚妻 博之(Sprout Curation)
岩名 泰岳(taguchi fine art)
杉山 功(東京画廊+BTAP)
横井 七菜(HAGIWARA PROJECTS)
城田 圭介(Maki Fine Arts)
持塚 三樹(MISAKO & ROSEN)
加藤 翼(無人島プロダクション)
田幡 浩一(Yutaka Kikutake Gallery)
安部 悠介(4649)
髙橋 銑(LEESAYA)
yang02(rin art association)

CADAN:現代美術 2023

「CADAN : 現代美術 2023」は、一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN: Contemporary Art Dealers Association Nippon)のメンバーギャラリーから26軒が参加し、“アーティスト”にフォーカスした個展形式で作品を紹介する展覧会です。アーティストやキュレーター、ギャラリストといったプロフェッショナルと、コレクター、アートラバー、現代美術に関心のある方々の交流の場を開きます。

2015年に設立したCADANは、現在、現代美術を扱う50のギャラリーで構成され、本展「CADAN : 現代美術」は、2020年に続く第二弾となります。今回は、各ギャラリーが選りすぐりの作家の作品を個展形式で発表するキュレーションをベースとした展覧会となります。

船上(T-LOTUS M)の会場では、CADANと協力企業のコラボレーションによる特別展 “Art in Good Company” とトークセッションを開催します。特別展は、CADANの活動に日頃からご協力いただいている企業から推薦されたアーティストによる作品を展示いたします。また、トークプログラムは「企業とアート」をテーマに、様々な企業のアートの取り組みをご紹介し、日本の現代美術の今とこれからを考える場となることを目指しています。

皆様のご来場をお待ちしております。

「CADAN : 現代美術 2023」
2023年7月8日(土) – 10日(月)

会場 WHAT CAFE、T-LOTUS M(天王洲)

VIP DAY : 7月7日(金)14:00-22:00 (ご招待のみ)
7月8日(土)13:00-20:00
7月9日(日)13:00-20:00
7月10日(月)13:00-18:00

[トークイベント] *先着順75席/ご予約不要

オープニングトーク 7月7日(金)15:30-17:30
「企業とアートコレクション」
登壇者:三木あき子(ベネッセアートサイト直島 アーティスティックディレクター)
新畑 泰秀(石橋財団アーティゾン美術館教育普及部長/学芸員)
白石正美(SCAI THE BATHHOUSE代表、CADAN顧問)
*VIP DAYのためVIPご招待者のみご参加いただけます

7月8日(土)14:30-16:00
「企業とアートキュレーション」
登壇者:説田礼子(エルメス財団キュレーター)、西野達(アーティスト)

7月9日(日)14:00-15:30
「企業とアーティスト」
登壇者: 磯谷博史(アーティスト)、加賀美健(アーティスト)
モデレーター:深井厚志(カルチャー・ヴィジョン・ジャパン)

参加ギャラリー/アーティスト

4649安部悠介 Yusuke Abe
ANOMALY – できやよい Yayoi Deki
FINCH ARTS小林椋 Muku Kobayashi
HAGIWARA PROJECTSジョアンナ・ピオトロフスカ Joanna Piotrowska
imura art gallery – 川人綾 Aya Kawato
KANA KAWANISHI GALLERY – 藤崎了一 Ryoichi Fujisaki
KAYOKOYUKI – 諏訪未知 Michi Suwa
KOKI ARTS中村亮一 Ryoichi Nakamura
Maki Fine Arts – アレックス・ダッジ Alex Dodge
MEM – 児玉靖枝 Yasue Kodama
MISA SHIN GALLERY上原沙也加 Sayaka Uehara
MISAKO & ROSEN – 廣 直高 Naotaka Hiro
MORI YU GALLERY – 黒田アキ Aki Kuroda
NANZUKA – 鬼海弘雄 Hiroh Kikai
Satoko Oe Contemporary – 長谷川 繁 Shigeru Hasegawa
Sprout Curation – 尾関 諒 Ryo Ozeki
STANDING PINE – ジョエル・アンドリアノメアリソア Joël Andrianomearisoa
Taguchi Fine Art – クリスティアーネ・レーア Christiane Löhr
TALION GALLERY – 小泉圭理 Keisuke Koizumi
TEZUKAYAMA GALLERY – 髙倉大輔 Daisuke Takakura
The Third Gallery Aya – 元永定正 Sadamasa Motonaga
Tokyo Gallery + BTAP – Ayako Someya
Tomio Koyama Gallery – 落合多武 Tam Ochiai
WAITINGROOM – 川内理香子 Rikako Kawauchi
XYZ collective片山真妃 Maki Katayama
Gallery Yamaki Fine Art – 三島喜美代 Kimiyo Mishima

 

◉特別展 “Art in Good Company”

「プレイバック CADAN 有楽町」 selected by CVJ
WAITINGROOM : グループ展 “I am Here”
TALION GALLERY : 山下拓也
Taguchi Fine Art : レギーネ・シューマン
ANOMALY : 津上みゆき

「The Artist」
小林万里子 selected by 三菱地所
大野綾子 selected by 三菱地所
加賀美健 selected by 三越伊勢丹
大谷 透 selected by シュマッツ

 

会 場:WHAT CAFE、T-LOTUS M
東京都品川区東品川2-1-11 MAP

東京モノレール羽田空港線 天王洲アイル駅中央口 徒歩5分
東京臨海高速鉄道りんかい線 天王洲アイル駅B出口 徒歩4分
JR品川駅 港南口 徒歩15分

入場料:一般500円 *高校生以下無料
チケット:ArtStickerにて販売中

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主 催: 一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)

共 催:
一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパン
寺田倉庫株式会社

特別協賛:
三井住友トラストクラブ株式会社
エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社
株式会社ひびきFA
株式会社アートと専門家

協 賛:海外酒販株式会社カイザーキッチンビール株式会社

協 力:ArtSticker株式会社三越伊勢丹三菱地所株式会社RUDDERKen Kagami

メディアパートナー:MEET YOUR ART

CADAN×ISETAN MEN’S : New Essential

伊勢丹新宿店メンズ館とCADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)は、2022年のコラボレーションプロジェクト「New Essential」を開催いたします。

「CADAN×ISETAN MEN’S : New Essential」

開催期間:3月29日(火)~5月31日(火)
設置場所:伊勢丹新宿店メンズ館1階・2階・4階・6階

1階 エントランス、メンズアクセサリー・・・木村 剛士(Tezukayama Gallery)
2階 メンズクリエーターズ・・・マーガレット・リー(MISAKO&ROSEN)
4階 メンズラグジュアリー・・・篠田 守男(KOKI ARTS)
6階 メンズコンテンポラリー・・・大野 晶(XYZ collective)

主催:伊勢丹新宿店メンズ館
協力:一般社団法人日本現代美術商協会

1F 木村 剛士(Tezukayama Gallery)

木村剛士「live log」(2022年) 鉄、ブロンズ、砂 (自転車) H100 × W150 × D60cm、(ブランクーシレプリカ) H60 × W13 × D13cm ©Takeshi Kimura / Photo: Keisuke Kitanishi / Courtesy of TEZUKAYAMA GALLERY

木村剛士は一つの素材に特化せず、様々な素材を用いてアイディアを具現化させることを得意とする作家です。本作は、ルーマニア出身の彫刻家、コンスタンティン・ブランクーシ(1876年生まれ)の無限柱から着想を得た新作です。ブランクーシの無限柱は天に向かって無限に伸びていますが、木村は現代の時代性に合わせ横に水平に広がり続ける彫刻はないかと模索した結果、《live log》 の制作に至りました。以前より車輪に興味があった木村はコロナ禍において人々が自転車で移動することが増えたことに着目し、自転車のタイヤにブランクーシの彫刻を彫り、走行された地面が水平方向に無限に広がる彫刻作品となるというのがコンセプトとなっています。 様々な場所で展示することで、その車輪の軌跡を広げていきたいと考えています。

◯木村 剛士(きむらたけし)
1980年東京生まれ。
主な展覧会:2017「IN CONCRETE」FEI ART MUSEUM、横浜(個展)「N.E.blood 21 vol.60」リア スアーク美術館、宮城(個展) 2022「Directors’ Selection – FOCUS」TEZUKAYAMA GALLERY(グループ展) 2020「新鋭作家 展 < ざらざらの実話 >」 川口市立アートギャラリー・アトリア、川口(グループ展)2020「六甲ミーツアート芸術散歩」六甲山 (グループ展)2019「ART MIYAGI 2019」宮城県美術館(グループ展)2016「あきたの美術 2016」秋田県立美術館、秋田(グループ展)、2015「大地の芸術祭 KAMIKOANI PROJECT AKITA2015」 秋田県上小阿仁村(グループ展)。

2F マーガレット・リー(MISAKO&ROSEN)

Margaret Lee「This is what I expected」(2017年)polished stainless steel 40 x 48 x 30.5cm ©the artist

マーガレット・リーは、常に女性ならではの目線で世俗的な問題から異性関係やセクシャルな問題までを軽やかなタッチで捉えています。男性社会?女性上位時代?この問いかけは現代社会において、いままさに皆が共有する問題です。男性であること、女性であること、その境界線をなくすことを意識的に問題視しようとする世界においても、いまだシンボリックで強調的なビジュアルは存在します。その曖昧な世界を描くマーガレット・リーの作品は、どこか可愛らしさを秘めています。また鑑賞者への圧倒的な想像力をかき立てるビジュアルが特徴です。

◯Margaret LEE(マーガレット・リー)
1980年ニューヨーク生まれ。現在もニューヨークを拠点に活動。
主な展覧会:2022年「(as) hard as (it) gets」MISAKO & ROSEN、東京(個展)、2020年「For a Dreamer of Houses」ダラス美術館、テキサス(グループ展)、 2020年「I.C.W.U.M」ラ・メゾン・デ・ランデヴー、ブリュッセル(個展)、2013年「リヨン・ビエンナーレ 2013」(グループ展)、「New Pictures of Common Objects (企画:クリストファー・ルー)」MoMA PS1、ニューヨーク(グループ展)。

 

4F 篠田 守男(KOKI ARTS)

Morio Shinoda「TC8612」(2017年) Stone, stainless, brass 32 x 20 x 20cm ©the artist

鋼鉄線の張力と圧力で金属塊を中空に固定させるTC(Tension and Compression)シリーズで知られる篠田は、線を用いて空間と緊張を表現し続け、スケール感のある奇妙で不思議な世界を繰り広げています。

◯篠田 守男(しのだもりお)
1931年東京生まれ。茨城県在住。
主な展覧会:2014年「WALL」KOKI ARTS、東京(個展)、1966年「ベネチアビエンナーレ」ヴェネチア、1983年「現代美術の動向2 1960年代多様化への出発」 東京都美術館、東京(グループ展)、「現代日本美術の展望立体造形」 | 富山県立近代美術館 、富山(グループ展)。

 

6F 大野 晶(XYZ collective)

大野晶「Object for Painting No.48」(2020年)clay H13.2 x W15.0 x D3.5cm ©the artist

大野晶の近年のシリーズ「オブジェクトフォーペインティング」は、抽象絵画と彫刻の間を行き来しています。作品の主な素材は粘土で、油絵具や水彩絵の具は一切使わず、様々な種類の粘土の自然な色を使い制作されます。日本的な工芸・陶芸の文脈と、西洋的な抽象絵画の文脈の両方を取り入れています。

◯大野 晶(おおのひかり)

1990年ドイツ・リューネブルク生まれ。現在は東京を拠点に活動。
主な展覧会:La Boîte-en-Valise オフィスバロック、ベルギー(2020年、グループ展)、”Object For Painting” XYZcollective 、東京(2020年、個展)、「五月女哲平×大野晶」車屋美術館、栃木県(2019年、グループ展)、「大野晶 at ザ・ステーキハウスDOSKOI」ザ・ステーキハウスDOSKOI、東京(2017年、個展)。

CADAN×ISETAN MEN’S : Seasonal Cohabit ~Winter & Spring~

伊勢丹新宿店メンズ館とCADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)は、2021年のコラボレーションプロジェクトの第3弾「Seasonal Cohabit~Winter & Spring~」を開催いたします。

「Seasonal Cohabit」とは、違う者同士が、平和に一緒に過ごす、暮らす持続可能な多様性を尊重する社会を想う造語です。伊勢丹新宿店メンズ館の4フロアに設置された立方体の展示空間SI(ストアアイデンティティ)に、CADANがキュレーションしたスペシャルインスタレーションを展示します。ぜひご高覧ください。

「CADAN×ISETAN MEN’S : Seasonal Cohabit~Winter & Spring~」
開催期間:12月1日(水)~2022年3月28日(月)
設置場所:伊勢丹新宿店メンズ館1階・2階・4階・6階

1階 エントランス、メンズアクセサリー・・・鈴木基真(Takuro Someya Contemporary Art)
2階 メンズクリエーターズ・・・飯沼英樹 (SNOW Contemporary)
4階 メンズラグジュアリー・・・川田知志 (ARTCOURT Gallery)
6階 メンズコンテンポラリー・・・大田黒衣美(KAYOKOYUKI)

主催:伊勢丹新宿店メンズ館
協力:一般社団法人日本現代美術商協会

1F 鈴木基真(Takuro Someya Contemporary Art)

鈴木基真「World is Yours」(2010年)

鈴木は、沢山の木箱、何かの看板、どこかで見たような、知っているような知らない景色の一部を構成、再構築していきます。鈴木が扱う題材は、私たちが日常にあるものだと理解していながら、実際は感覚ででしか理解していないものです。 無限にあるイメージを容易にインターネット上のクラウドから手に入れられる時代、ひとつずつ作家自身の目で選別して、スローペースに木彫へと変容させていく制作のなかで、鈴木自身、限界を感じながらその殻を破りさらに限りない世界へと広げて行きます。

◯鈴木 基真/すずきもとまさ
1981年静岡生まれ。2004年武蔵野美術大学彫刻科を卒業。木彫を中心に、そこから展開させたライトボックスの写真作品も制作している。2017年に「VOCA賞2017」で VOCA奨励賞を受賞。美術評論家の清水敏男氏監修による個展「クリエイションの未来展 第13回 鈴木基真展 MOD」が2017年にLIXIL Gallery(東京)にて開催された。2018年には青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)にて開催されたアーティスト・イン・レジデンス・ショー「未完の庭、満ちる動き」に参加。TSCAでは2016年に個展「wall, roof, window」を開催した。

2F 飯沼英樹 (SNOW Contemporary)

左上から)”walk bleu”, “black line”, “Crepe”, “red skin”, “contrast” 各2021

一木造りで掘りおこした飯沼の彫刻は木肌が見えるほどのラフな外形を持ちながらも、 現代の消費社会のただ中に身を置く女性たちのリアルな「今」が感じられます。

◯飯沼 英樹/いいぬまひでき
彫刻家。1975年 長野県生まれ。東京都在住。2003年フランス国立ナント美術大学卒業。主な展覧会に、2019年「デジタルに変換された彼女がまさかの天然木変換」キヤノンデジタルハウス銀座(東京)、2016年「闘ウ女神タチ」松本市美術館(長野)、2005年エルンスト・パルラッハ賞展覧会(ドイツ)。

 

4F 川田知志 (ARTCOURT Gallery)

川田知志「夏の○×△」(2015年)インスタレーション、木材、金網、漆喰、顔料ほか/サイズ可変、
京都芸術センター南ギャラリー前廊下での展示風景/撮影:松見拓也

学生の頃、ときどき百貨店で催事場入れ替え のアルバイトをしていました。店内では、訪れたお客さんを誘惑する華やかな空間演出がなされる一方で、 我々はバックヤードを移動しました。そこは、どこに行っても同じ景色の素っ気ない空間で、気が遠くなるような感覚になったのを覚えています。当たり前ですが、荷物を置いて通り過ぎるためだけの効率化された空間に華やかさは必要ではありません。そこで今回は、当時の感覚を確かめながら、表のモチーフに華やかさを託し、裏は基礎として仮壁面の構成で作り、そんな日々の誘惑と素っ気なさを表現したインスタレーションを発表します。

◯川田 知志/かわたさとし
1987年大阪府生まれ。伝統的な絵画技法に現代の造形材料を織り交ぜた独自の制作方法を探求し、地域社会での出来事や暮らしにおける環境変化の中からモチーフを集め、日常生活と建築、都市の関わりあいを壁画、絵画、インスタレーションにより提示する。2013年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専 攻(油画)修了。2019年平成30年度京都市芸術新人賞。主な展覧会に「Slow Culture」(京都市立芸術大 学ギャラリー@KCUA、京都、2021)、「TOKYO MIDTOWN AWARD 2020」(東京ミッドタウン プラザ B1、東京)、「セレブレーション-日本ポーランド現代美術展-」(京都・ポズナン・シュチェチン、2019)、 「街と、その不確かな壁と…。」(あまらぶアートラボ、兵庫、2019)、「拆(倒)」(A4 Art Museum、成都、 中国、2018)、個展「Open Room」(アートコートギャラリー、大阪、2018)など。

 

6F 大田黒衣美(KAYOKOYUKI)

こちらの彫刻はセラミック、すなわち土からできている。自然からできたマテリアで人工物のガムというモチーフをもう一度制作するという行為は、自然と人類、世界の矛盾と共存という 同一線上にある最も遠くてかなり近い2点の関係性を表す一つのアイデアでもある。今回の展示は、セラミックの作品を複数組み合わせて、正方形の展示台に平面的なコンポジションを取ったインスタレーションとして発表する。

◯大田 黒衣美/おおたぐろえみ
1980年福岡県生まれ。東京造形大学美術学科絵画科専攻概念表現研究課程卒業後、東京藝術大学大学院修士課程油画科修了。2019年3月より、文化庁新進芸術家海外研修制度を受けベルリンを拠点に活動。現在は愛知県在住。主な展覧会に2021年「DOMANI・明日展 2021」国立新美術館(東京)、2020年個展「MESA」クンストラーハウス・ベタニアン(ドイツ・ベルリン)、2020年「MAT, Nagoya Studio Project vol. 6」Minatomachi POTLUCK BUILDING(愛知)、2017年個展「spot」KAYOKOYUKI(東京)、2016年「THE ECHO」高崎シティギャラリー(群馬)、2014年個展「project N 55」オペラシティ・アートギャラリー(東京)など。「ALLOTMENT トラベルアワード 2016」、「アートアワードトーキョー2008」にてグランプリ受賞など。