お互いの好きなアーティストを選ぶ by 小山登美夫ギャラリー&MORI YU GALLERY

会期:2024年11月19日(火) – 12月8日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S, M, L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:11月19日(火) 18:00 – 20:00

この度、CADAN 有楽町では、小山登美夫ギャラリー(東京)とMORI YU GALLERY(京都)の企画によるグループショウを開催いたします。小山登美夫、森裕一がお互いのギャラリーから好きなアーティストを5人ずつ選び、共同で行う展覧会です。どうぞご期待ください。

Space L・M
落合多武(小山登美夫ギャラリー)
河合政之(MORI YU GALLERY)
黒田アキ(MORI YU GALLERY)
菅木志雄(小山登美夫ギャラリー)
須藤由希子(小山登美夫ギャラリー)
世良剛(MORI YU GALLERY)
浜崎亮太(MORI YU GALLERY)
廣瀬智央(小山登美夫ギャラリー)

Space S – supported by CVJ(40歳以下のアーティストによる展示スペースです)
秋山珠里(MORI YU GALLERY)
南谷理加 (小山登美夫ギャラリー)

落合多武 Tam Ochiai
1967年神奈川県生まれ。1990年和光大学卒業後に渡米し、1993年ニュ−ヨーク大学芸術学部大学院修了。現在ニューヨークを拠点に制作活動を行う。ドローイング、ペインティング、立体、映像、パフォーマンス、本の制作、詩や文章の執筆など多岐に渡る彼の作品は、世界の中にある事物、例えば名前、ネコ科動物、言葉、都市、死、偶然性などに、秘かな意味や関係性を見つけ出し、色、線を連動させながら、自身の連想のプロセスを造形に現す。主な展覧会として、「ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」(原美術館、2009年[ケルン日本文化会館、2009年他多数巡回])、「スパイと失敗とその登場について」(ワタリウム美術館、東京、2010年)、「横浜トリエンナーレ2011:Our Magic Hour」(横浜美術館、その他周辺地域、神奈川)、「輝板膜タペータム」(銀座メゾンエルメス フォーラム、東京、2021年)など。

落合多武, spray, 2016, mixed madia, 5.5 x 26.8 x 35.5 cm
Photo by Fuyumi Murata ©Tam Ochiai, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

河合政之 Masayuki Kawai
ヴィデオ・アーティスト/理論家。
1972年大阪生まれ。東京大学文学部美学芸術学科卒業。同大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。映像についての哲学的考察やメディア社会批判の観点から、独自の作風でヴィデオ作品を制作する。映画、現代美術、ライヴ・パフォーマンスなどジャンルに捕われない幅広い活動を国際的に展開。日本初のヴィデオ・アートに関する美学書『リフレクション:ヴィデオ・アートの実践的美学』を出版。

河合政之 「Video Feedback Configuration No.5 Mirrored 1」2018, Robert Rosenkranz Collection, New York

黒田アキ Aki Kuroda
1944年京都生まれ、1970年よりパリ在住。1980年パリ国際ビエンナーレ以降、世界各国で個展を開催。1993年東京国立近代美術館において個展。翌年、国立国際美術館にて個展開催。1995年にサンパウロ・ビエンナーレ参加。1993年『パラード』のパリオペラ座の舞台美術を手がける。建築家リチャード・ロジャース氏との京都府南山城村立小学校、東京ドームMEETS PORT HALLなどのパブリックアート『COSMOGARDEN(宇宙庭園)』を制作。
近年は、以前から描き続けてきた人型figure作品はもとより、ミノタウロスと自画像を綯い交ぜにしたSelf portrait や宇宙に浮かぶ都市organic city breaking など荒々しい筆致の大型ペインティングを描くなど、80歳を超える今尚、常に変容し続ける希有な作家です。

黒田アキ, Self-portrait, 2024, 116.7×91cm, mixed media on canvas

菅木志雄 Kishio Suga
1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科を卒業。現在静岡県伊東市で制作活動を行なう。 菅は、60年代末~70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきた。石や木、金属といった「もの」同士や、空間、人との関係性に対して様々なアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化すべく作品にあらわしてる。近年の主な展覧会として、ヴァンジ彫刻庭園美術館(2014-2015年)、東京都現代美術館「菅木志雄 置かれた潜在性」(2015年)、Pirelli HangarBicocca(ミラノ、2016年)、Dia Art Foundation(NY、2016年)での個展や、第57回ヴェネツィアビエンナーレ国際展「VIVA ARTE VIVA」(2017年)、イギリス、スコットランド国立近代美術館でのカーラ・ブラックとの二人展(2016年)があり、作品はポンピドゥ・センター、テート・モダン、ダラス美術館、ディア美術財団、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホーン美術館彫刻庭園、M+や、東京国立近代美術館、東京都現代美術館をはじめ、国内外幾多もの美術館に収蔵されている。

菅木志雄, 集格, 2023, wood, acrylic, ink, h.60.0 x w.45.7 x d.9.3 cm
Photo by Kenji Takahashi © Kishio Suga, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

須藤由希子 Yukiko Suto
1978年神奈川県生まれ。2001年多摩美術大学美術学部デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業し、現在神奈川県で制作活動を行なう。 古い家や庭、駐車場に生えた雑草、小学校のプールなど、須藤は道を歩いて出会い、心を強く掴まれた日常の美しい景色を緻密に描き、表現と作家の心、アイデンティティが密接につながっている。 主な展覧会に「第16回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館(キュレーション:貝島桃代)」(2018年)「Late Autumn Weeds Exhibition」(107 S – CHANF、スイス、2019年)、 「センス・オブ・ワンダー もうひとつの庭へ」 (ヴァンジ彫刻庭園美術館、2020年)などがあり、作品は国立国際美術館、横浜美術館、東京都現代美術館に収蔵されている。

須藤由希子, 年賀状 2024, 2023, Pencil and watercolor on paper, 23.5 x 23.5 cm
Photo by Kenji Takahashi ©Yukiko Suto, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

世良剛 Tsuyoshi Sera
1974年島根県生まれ。大阪・シドニー・東京・京都と活動の拠点を移しながら、現代アートの分野で制作を続けている。様々な経験から身の回りの日常の安い物事や取るに足らない出来事の断片をモチーフに、人に自らの可能性を目覚めさせ、凡庸な事象に潜む美を見出し、新たな関係性を結び意味を得る文脈を作り出していく。

世良剛 / Tsuyoshi Sera 「untitled」2024 , 33.3×24.2cm , acrylic on cotton canvas

浜崎 亮太 Ryota Hamasaki
1979年和歌山県生まれ。間や空といった東洋的なコンセプトに詩想や情緒、西欧哲学などの要素を組み込み、立体や映像メディアを用いた作品を制作。 また河合政之と共にアナログなヴィデオ機材を大量に用いたライヴパフォーマンスなども行なっている。主な活動歴にポンピドゥーセンター『HORSPISTES2012』(フランス)、エクス・テレサ国立現代美術センター(メキシコ)での作品上映や川崎市民ミュージアムでの展示、東京都現代美術館『田中敦子アート・オブ・コネクティング』、東京都庭園美術館『TTM:IGINITION BOX 2015』、『Art Basel Hong Kong 2018』(香港)でのライヴパフォーマンスなど。

浜崎亮太 / Ryota Hamasaki 「Self Portrait No.1 :Ashes」2024 , 94.5×50.4×26cm, mixed media

廣瀬智央 Satoshi Hirose
1963年東京都生まれ。1989年多摩美術大学卒業後、1991-92年イタリア政府給費奨学生として渡伊。1996-97年ポーラ美術振興財団在外研修員としてイタリアにて研修、1997年ミラノ・ブレラ美術アカデミーを修了し、2008-09年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。現在はミラノと東京を拠点に活動している。 廣瀬は長年の異文化での体験を推敲し、日常的な素材を用いて視覚化した、透明感と浮遊感を伴う作品を制作する。インスタレーション、パフォ-マンス、彫刻、写真、ドローイングなど様々なメディアによって、現実と記憶の世界が交差する世界観を生み出す。 主な個展に「2001」(広島市現代美術館、2000年)、「Heteronym」(ウンベルト・ディ・マリーノ・ギャラリー、ナポリ、イタリア、2015年)、「Flâneur」(モリーゼ州文化財団, カンポバッソ, イタリア、2016年)、「廣瀬智央 地球はレモンのように青い」(アーツ前橋、群馬、2020年)など。

廣瀬智央 無題 (ボヤージュ/ 萃点) , 2022, Enameled wire, bean, wood, paint, plaster, plastic, acrylic resin, h.12.0 x w.7.4 x d.6.8 cm,
Photo by Kenji Takahashi ©Satoshi Hirose, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

秋山珠里 Juri Akiyama
1992年東京出身。蜜蝋を主素材に用い、その歴史・文化・哲学的背景を紐解きながら絵画・彫刻を横断する作品を製作。病気の皮疹の蜜蝋標本「ムラージュ」や古代に制作された蜜蝋画、蜜蝋版などに手法をまねぶ。中心的テーマに「勿体」という概念を据え、その視点から作家の身の回りの現代の情景を眼差す。主なモチーフは潰れたたばこの箱やラベル、ガスボンベなど。代表作に、東京に現存する看板建築『海老原商店』の床の間を扱った『Noli me Tangere』がある。主な個展に『タブラ・ラーサ(2024)』(スプラウトキュレーション、東京)、『殻の風景画 (2023)』(たばこと塩の博物館、東京、アーツカウンシル助成授業)、グループ展に『乞うより遅く、光より早く(2023)』(MORI YU GALLERY、京都)など。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの2015年度フローレンス・リーフ賞受賞者。

秋山珠里「Noli Me Tangere」2021, 277x176x95.5cm , 木製パネルにエンカウスティーク、油彩 /Encaustics and oil on wooden panel

南谷理加 Rika Minamitani
1998年神奈川県生まれ。2021年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業、2023年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。現在は東京を拠点に活動している。 「自分の求めるリアリティ」を作品に表す南谷は、最初ドローイングで構図を決めながらも、実際にキャンバスに描いていくうちに、色やモチーフなど自らの直感で試行錯誤や実験を繰り返し変化させながら一つの作品を仕上げていく。主な個展に、「黙劇」小山登美夫ギャラリー(東京、2023)、「ブレイン・ウォッシュ」Biscuit Gallery(東京、2022)、グループ展に「アートアワードトーキョー丸の内2023」行幸地下ギャラリー(東京、2023)などがある。主な受賞歴として、2022年にCAF賞入選、2023年にART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 小山登美夫賞受賞。

南谷理加, Untitled #0105, 2021, oil on canvas, 53.0 x 72.7 cm
Photo by Kenji Takahashi ©Rika Minamitani, Courtesy of Tomio Koyama Gallery