Abstractions – ある地点より - 豊嶋康子 | 佐藤克久 | 末永史尚 | 益永梢子 by Maki Fine Arts

会期:2024年8月6日(火) – 8月25日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニングレセプション:8月6日(火) 18:00-20:00
クロージングパーティー:8月25日(日) 15:00-17:00 *出展作家が参加いたします

この度、Maki Fine Arts は CADAN 有楽町にて、4 名のアーティストによるグループショー「Abstractions – ある地点より -」を開催いたします。

豊嶋康子 | Yasuko Toyoshima
日常社会の制度や仕組みを批評的に捉え、人間の思考の「型」を見出すことをテーマとして、作品を発表している。

1967 年埼玉生まれ。1993 年東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了。近年の主な展示として、個展「発生法─天地左右の裏表」(2023-24 年 / 東京都現代美術館)、「Group Show – 豊嶋康子 | 荻野僚介 | 伊藤誠」(2023-24 年 / Maki Fine Arts)、個展「収納装置」(2021 年 / M 画廊)、個展「交流_2021」(2021 年 / ガレリア フィナルテ)、「Public Device -彫刻の象徴性と恒久性」(2020 年 / 東京藝術大学大学美術館)など。

豊嶋康子, 地動説_2020 カーヌン, 2020 年, 木材、自然塗料、ステンレスボルト・ナット、平ワッシャー, 17.5 x 17.5 x 4.9 cm

佐藤克久 | Katsuhisa Sato
絵画という制度・形式を題材として、ユーモアを交えながら、色彩と形態の関係性を探求している。

1973 年 広島生まれ。1999 年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。
近年の主な展示として、個展「あけっぴろげ」(2023 年 / See Saw gallery+hibit)、個展「とりもなおさず」(2023年 / SHINBI GALLERY)、「Insight 28 “hang”」(2023 年 /Yoshimi Arts)、「コレクション 小さきもの─宇宙/猫」(2023年/ 豊田市美術館)、「SHOUONJI ART PROJECT 28th 佐藤克久 うらおもて」(2021 年/照恩寺)など。

佐藤克久 , つらつら, 2019 年, キャンバスに油彩, 65.2 x 53 cm

末永史尚 | Fuminao Suenaga
日常見ているものや展示空間に関わるものからピックアップした視覚的トピックをもとに絵画・立体作品を制作している。

1974 年山口生まれ。1999 年東京造形大学造形学部美術学科美術 I 類卒業。近年の主な展覧会として、「うつす展」(2024 年 /BOOK AND SONS)、「Textural Synthesis」(2024 年 / 三越コンテンポラリー)、個展「軽い絵」(2024 年 / Maki Fine Arts)、「へいは展」(2023 年 / 代田橋納戸/ギャラリーDEN5) 、「Group Show – 白川昌生 | 末永史尚 | 城田圭介 | 加納俊輔 | ショーン・ミクカ」(2022 年 / Maki Fine Arts)など。

末永史尚, Search Results, 2018 年, Acrylic,pigment on cotton,panel, 35.6 x 56 cm

益永梢子 | Shoko Masunaga
絵画を起点として、多様な手法により制作。周囲の環境・空間との関係性を重視する作品群は可変的で置換可能な性質を持つ。

1980 年 大阪生まれ。2001 年 成安造形短期大学造形芸術科卒業。近年の主な展示として、「MEMORIES」(2023 年 / CADAN 有楽町)、「Ginza Curator’s Room #005 天使のとまり木」(2023 年 / 思文閣銀座)、個展「その先の続き」(2023 年/ Maki Fine Arts)、個展「editing」(2022 年/nidi gallery)、個展「replace」(2021 年/LOKO Gallery)など。

益永梢子, session4, 2023 年, 木製パネル、キャンバス、アクリル絵の具、鉛筆, 72.5 x 40 x 2 cm

ジョエル・アンドリアノメアリソア / 新作ドローイング展 「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」by STANDING PINE

Joël Andrianomearisoa, TALE OF THE UNKNOWN DESIRE, 2023, 56 × 76 cm, Pastel on paper

会期:2024年8月6日(火) – 8月25日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニングレセプション:8月6日(火) 18:00-20:00
クロージングパーティー:8月25日(日) 15:00-17:00

この度、STANDING PINEはCADAN有楽町にて、ジョエル・アンドリアノメアリソアの新作ドローイング展「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」を開催いたします。

ジョエル・アンドリアノメアリソアは、1977年にマダガスカルのアンタナナリボに生まれ、現在はパリとアンタナナリボを拠点に活動しています。彼の作品は、ファッションからデザイン、映像、写真、舞台美術、建築、インスタレーション、ヴィジュアル・アーツまで様々な分野での修業を活かし、テキスタイル、紙、鉱物などから時には予想外の素材を用いて制作され、言葉では表現することが困難な人間の抽象的で曖昧な感情や物語を呼び起こします。

「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」と題された新作ドローイングシリーズでは、白い紙にオイルパステルによって様々な痕跡が残されています。時に真っ直ぐ、時に途切れ途切れで描かれる線は、決して同じ軌道を流れることのない涙のようであり、溢れ出す感情そのもののようでもあります。アンドリアノメアリソアは、私たちを常に感情に満ちた彼の世界へ誘います。この感情は抽象的なものではなく、無限に続く運動のように常に物質的であることを彼は望んでいます。感情の物質性は、特定の言語や地理に関係なく読み取ることができます。

アンドリアノメアリソアは「私は全てを理解するという考え方には少々反対しています。あなたは時々感情的になればいいだけなのです。」と語ります。そしてこう続けます。「ただ、自分自身でいるだけでいいのです。展覧会の中で、自分の感情が望むものを好きなように選べばいいのです。」

それがアンドリアノメアリソアの作品の美しさであり、ミステリーでもあります。曖昧で抽象的な物語、それは、あらゆる人が知覚することができるが、名前をつけることができないものなのです。

◎Joël Andrianomearisoa (ジョエル・アンドリアノメアリソア)

1977年、マダガスカルのアンタナナリボに生まれる。現在はパリとアンタナナリボを拠点に活動。

ヴェネツィアビエンナーレ、シドニー・ビエンナーレなどの国際展や、MAXXI(ローマ)、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館(ベルリン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、パレ・ド・トーキョー(パリ)、スミソニアン博物館(ワシントン)、ダラス・コンテンポラリー(ダラス)などにて作品を発表。また、2016年にはArco MadridにおいてAudemars Piguet Prizeを受賞、2019年のアート・バーゼル香港Encounter部門での大規模インスタレーションや、コスミン・コスティナスによってキュレーションされたFrieze Londonでの特別企画「Woven」での展示は多くの観客を魅了した。近年ではDIORやDiptyqueなど幅広い業界ともコラボレーションし、イヴ・サンローランコレクションにも入るなど、現在国際的に活躍するアフリカ系アーティストの一人として注目を集めている。2022年には東京都現代美術館で開催された「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展でも、コラボレーション作品が展示された。

長田奈緒「Surface/」by Maki Fine Arts

Top image: 長田奈緒, Candy wrapper(Damla, 2023 年, インクジェットプリント、ミラーコート紙, 8 x 5 cm

会期:2024年8月6日(火) – 8月25日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニングレセプション:8月6日(火) 18:00-20:00
クロージングパーティー:8月25日(日) 15:00-17:00 *出展作家が参加いたします

この度、Maki Fine Arts は CADAN 有楽町 Space S にて、長田奈緒「Surface/」を開催いたします。

長田奈緒 | Nao Osada
身近にあるものの表面の要素を、シルクスクリーンなどを用いて、実際とは異なる素材の表面に刷った作品を制作。日常で廃棄されていく些細なものに「はかなさ」を見出し、繊細で詩的な存在へと昇華させる作品は、鑑賞者にささやかな気付きを促し、その現実観を揺るがします。

1988 年生まれ。2016 年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。
近年の主な展示として、「VOCA 展 2024」(2024 年 / 上野の森美術館)、個展「目前を見回す」(2023 年 / Maki Fine Arts)、個展「紙を持つ手は紙」(2023 年 / ギャラリーそうめい堂)、「日本国憲法展」(2023 年/無人島プロダクション)、「メディウムとディメンション Liminal」(2022 年/柿の木荘)、個展「少なくとも一つの」(2022 年/Maki Fine Arts)、「感性の遊び場」(2022 年/ANB Tokyo)、個展「I see…」(2022 年/NADiff Window Gallery)など。

横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

Top image: 横井七菜 Nana Yokoi,  "untitled" 2023, watercolor on paper, 27 x 24 cm

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP)
企画:HAGIWARA PROJECTS

レセプション・パーティー:7月16日(火) 17:00-19:00

同時開催:
風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション
渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS

横井 七菜(よこい なな)
1983年 愛知県生まれ ​​東京都在住
2006年 多摩美術大学 絵画学科油絵専攻 卒業

​個展
​2022
“Super Open Studio” LUCKY HAPPY STUDIO,東京
2021
“Crumble” HAGIWARA PROJECTS, 東京
2012
”Powder” Wako Works of Art, 東京

​グループ展​
2023
“ボーダー/距離” 長野​​
“Recent Discovery CADAN × ISETAN ART GALLERY” ISETAN ART GALLERY, 東京
2022
“Light Source” HAGIWARA PROJECTS, 東京
2018
​”small good things” HAGIWARA PROJECTS, 東京
​2013
”Wako Works of Art Gallery Selections” TOLOT/heuristic SHINONOME, 東京
​2009
サントリー美術館天保山,​ 大阪
”インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学”
”Gallery Show”Wako Works of Art, 東京
2008
Pictures” Wako Works of Art, 東京
​2007
”from/to #4” Wako Works of Art, 東京

渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP
企画:HAGIWARA PROJECTS
協力:東京フォトグラフィックリサーチ

レセプション・パーティー:7月16日(火)17:00-19:00

同時開催:
風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション
横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

渡邉は、写真、絵画、立体、さらにはパフォーマンスなど多様な表現手法を使って、世界の見方に関する問いを投げかけるアーティストです。彼の作品は、反射や透過、光や影といった現象や、絵の具の痕跡、吊るす行為など様々な要素を組み合わせ、断片的に配置することで、視覚的に物事をどのように整理し、推察するかを探ります。彼の作品のテーマは「視ることの切り分け」であり、そもそも世界の「切り分け」は主体的であり断片的で、時間に依存するものであることを示しつつも、その断片がそれぞれ新たな繋がりを持ちながら広がっていきます。ミニマルかつ詩的な表現を兼ね備えた作品は、巨人の視点から見るような推論に基づき、新たな関わりを生み出します。
渡邉の作品は視覚と認識の新しい可能性を探求し、わたしたちの見るという能動的な体験により、異なる視点や感覚が生まれ、私たちに多層的な知覚体験を提供します。

渡邉 庸平 Yohei Watanabe
1990 年福島県生まれ、東京都在住。東京藝術大学博士課程在籍。主な展覧会に、「Spoon」 HAGIWARA PROJECTS (2023, 東京)、「Labender Hair」 imlabor (2021, 東京)、「The Mug Blues」LAVENDER OPENER CHAIR (2020, 東京)、「Giant Chorus」( 個展) HAGIWARA PROJECTS (2019, 東京)、「 4 boxes and pyramids」 4649( 2018, 東京)、「 群青」 児玉画廊(2017, 東京)、 「 猫の肌理、雲が裏返る光」( 個展 ) KomagomeSOKO( 2017, 東京)、「 SPVI II」 Turner Gallery( 2015, 東京)、「 THE EXPOSED#9 passing pictures」 g/p Gallery 東雲( 2015, 東京)、「at work」 東京芸術大学 Yuga Gallery( 2013, 東京)など。

風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション

風間サチコ 招かれざる客 2023年 リノカット 15 x 23cm

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

レセプション・パーティー:7月16日(火) 17:00-19:00

同時開催:
渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS
横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

このたび、無人島プロダクションはCADAN有楽町にて風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」を開催します。
風間は昨年から毎月、朝日新聞朝刊〈論壇時評〉の挿画を担当しており、連載では現代社会をイメージした版画を掲載しています。
本展では、2023年4月から今年6月まで掲載された作品の原画(リノカット)14点を展示します。
また、2021年に東京都現代美術館で開催された「Tokyo Contemporary Art Award」展で発表した「肺の森」シリーズより、衝突が続く国際情勢を想起させる木版画作品2点も展示します。

風間らしい視点で切り取った現代社会のありようをぜひご覧ください。

風間サチコ
1972年生まれ、東京都在住。1996年武蔵野美術学園版画研究科修了。現在起きている現象の根源を過去に探り、未来に垂れこむ暗雲を予兆させる黒い木版画を中心に制作。一つの画面に様々なモチーフが盛り込まれ構成された木版画は漫画風でナンセンス、黒一色のみの単色でありながら濃淡を駆使するなど多彩な表現を試み、彫刻刀によるシャープな描線によってきわどいテーマを巧みに表現する。近年の主な展覧会に「第24回シドニービエンナーレ」(ニューサウスウェールズ州立美術館 2024年) 「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展:風間サチコ Magic Mountain」(東京都現代美術館、2021年)「横浜トリエンナーレ」(横浜美術館、2017)「光州ビエンナーレ The Eighth Climate (What Does Art Do?)」(光州市ビエンナーレホール、2016年)など。

ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’

Top image: ‘Coal Miner Baby’, 2022, Oil on linen, 40 x 90 cm

会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:KAOYOKOYUKI
ゲストキュレーション:Tenko Presents

会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
池崎拓也「シーマップ:レシーブアンドリリース」by Satoko Oe Contemporary
利部志穂「⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢」by KAYOKOYUKI

KYOKOYUKIのゲスト企画として、Tenko Presentsを主宰する中島点子によるキュレーション展「ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’」をCADAN有楽町スペースSにて開催いたします。

キャンバス上で、バルトシェックは私たちの前で陰鬱でメランコリックな場面を描く。石炭鉱山で這い回る赤ちゃん、顔のない馬や人々による労働の場面、そして悲しげな白鳥の顔、すべて灰色とベビーブルーの色調で現れる。この作品のモチーフは、ポストアポカリプスのビデオゲームとポーランドのプロレタリアート・アヴァンギャルドを思わせる。この「Show Window」というシリーズは、デパートのディスプレイウィンドウに似た空間に展示される。バルトシェックは、その無垢でありながら痛々しいモチーフをキャンバスに適用し、恐怖、戦争、脅威を完全に表現することで、一時的な安堵感を得ようとしている。彼女は「恐怖が一時的に危険ではなくなる」と言います。

On a canvas, Bartoszek spreads a gloomy and melancholic scenes before us: a baby crawling in a coal mine, scene of labour by faceless horses and people and sad looking swan faces all in shades of grey and baby blue. The motifs of the work brings to mind a post-apocalyptic video game meets the polish proletariat avant-garde. This series of works ‘Shop Window’ displayed in space resembling a display window of a boutique, Bartoszek applies her disarming yet painful motifs of innocence to the canvas: she raises fear, war, and threat to a total level in order to feel momentary relief. As he says, thanks to this, “fear temporarily ceases to be dangerous.”


‘First Day of School’ 2022, Oil on linen, 40 x 90cm

ズザナ・バルトシェック Zuzanna Bartoszek
1993年、ポズナン(ポーランド)生まれ。詩人であり、アーティスト。彼女の作品はMuseum of Modern Art in Warsaw、 Kunsthalle in Zurich、 Kunsthalle in Zurich、Kevin Space in Vienna 、Gaylord in Los Angelesなどで展示されてきました。彼女は「Twórczość」、「Mały Format」、「Wizja」、「Dwutygodnik」、「Lampa」、「Czas Kultury」に寄稿しています。2016年にはデビュー詩集「Niebieski Dwór」(Disastraによる)が出版されました。彼女はワルシャワとベルリンで生活し、制作活動を行っています。

born in 1993, Poznań. Poet and artist. Her works have been exhibited at the Museum of Modern Art in Warsaw, Kunsthalle in Zurich, Kunsthalle in Zurich, Kevin Space in Vienna and Gaylord in Los Angeles. She has published in “Twórczość”, “Mały Format”, “Wizja”, “Dwutygodnik”, “Lampa”, “Czas Kultury”. In 2016, her debut volume “Niebieski Dwór” was published. (by Disastra) She lives and works in Warsaw and Berlin.

池崎拓也 シーマップ:レシーブアンドリリース

Top image: Parallel Patchwork by Family in NYC (Marine Compass)、2019、Found fabric, shopping bag, found quilt、54x 54cm

会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:Satoko Oe Contemporary

会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
利部志穂「⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢」by KAYOKOYUKI
ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’ curated by Tenko Presents (KAYOKOYUKIゲスト企画)

池崎の制作では、アンティークショップで見つけた古いポスターや古いレシピ本、拾った物、ファストファッションのブランド品、パブリックオブジェクト、観葉植物、せんべい、トングなど、日常生活で見つけた様々な物(ファウンドオブジェクト)やイメージが扱われます。

それらの素材やイメージを均質化された交換可能なものとして捉え、再解釈し、ドローイングや写真、立体、インスタレーションなどの形式で展開しています。
池崎の制作の過程では、物やイメージに対する先入観や偏見は時に無視され、それ自体の存在に含んでいる時間や空間、色や形、機能などが時に言葉遊びやジョークのように、私たちのリアルなコミュニケーションのように反映されています。

今回、池崎は、新旧作品を混在させ、自らの作品をキュレーションし、「シーマップ:レシーブアンドリリース」として再構成した展示空間を作り出します。ポリネシアの古代航海術では、地図やコンパスがない状況で、星の観察や波のパターン、鳥の飛行や、風や雲の動きを見ることで遠く離れた目的地へ導くものでした。池崎も同様に、自身が身を置く環境から文化的、地理的に影響を受けながら、出会った物やイメージに対して、古代航海術のように情報を受信し、それを作品制作の道標として活用しています。作品には、彼の生まれた故郷の風土や祖先や家族の存在を意識したようなものもあります。それは、私的な歴史やアイデンティティを探究しながら過去や未来を往来する終わりなき航海の旅の記録のようです。
今回出品される作品は、リサイクルショップで手に入れたキルトに、母親から習った方法を受け継ぎ、更に手を加えた、「パラレルパッチワーク」やニューヨークに移住後に始めた、送られてきた封筒や段ボール、購入品のパッケージに直接ドローイングを施した「The Address on The Adrress」、台湾のアンティークショップで見つけた海洋地図の断片を文化的地理的なルーツを探る試みとして作品にした「海の地図」を中心に出品します。

プロフィール
池崎拓也 Ikezaki Takuya
1981年生まれ、現在、ニューヨーク在住。武蔵野美術大学油絵学科卒業後、2008年、中国政府奨学金を得て、中国中央美術学院へ研修生として2年間留学。2018年より文化庁新進芸術家派遣制度の助成を得て、ニューヨークに1年間滞在。その後、ニューヨークに移住。

個展に「Recent work(Body&Soul)」Satoko Oe Contemporary(東京、2023)、「Heaven」Young Knee Cool(ニューヨーク、2021)、「Beautifu♡World」Satoko Oe Contempoarary(東京、2017、「楽園創造ー芸術と日常の新地平線ー Vol.2」Gallery αM(東京、2015)、「今日の明日、昨日の今日」霧島アートの森(鹿児島、2015)など。グループ展に「…」Laurel Gitlen(ニューヨーク、2024)、「DOMANI・明日展2022ー23」国立新美術館(東京、2022)、「paper works」Satoko OeContemporary(東京、2021)、徳之島アートプロジェクト2014「空とカタツムリ」伊仙町立歴史民俗資料館(鹿児島、2014)など。

The Address on The Address
2022 82×97 cm
Acrylic, collage, and marker on shipped cardboard box

利部志穂 ⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢

Top image: 《水平考》2021, Aluminium, helium, ribbon, dimensions variable photo Hayato Wakabayashi


会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:KAYOKOYUKI

会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
池崎拓也「シーマップ:レシーブアンドリリース」by Satoko Oe Contemporay
ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’ curated by Tenko Presents (KAYOKOYUKIゲスト企画)

この度6月25日(火)よりCADAN有楽町にて、利部志穂(かがぶ・しほ)による個展「言霊のさきわう地 −天照、へリオス、カーネの夢」を開催いたします。

利部は、壊れた拾得物や、建築資材など、様々なモノを使用して彫刻作品を制作しています。作品においては、それらのモノが有する日常的な意味や機能は解体され、組み合わされることによって新たな関係性が形成され、空間の中に置かれていきます。「人間が定義したルールは疑うけれど、地球的・宇宙的なルールを信じる」と言う利部は、モノに近づき、モノが発する声を聞きながら、その一部となって、自然の摂理とも言える生成や循環を展示空間に構築します。

本展では、アルミニウムと風船の作品を、形を変えながら展示していきます。タイトルは、万葉集の「言霊の幸わう国」という言葉から引用されており、元来美しい言葉、言霊の力に溢れた幸わせな国と読まれた日本のように、豊かな地をつくり、世界に広がっていくように。という作者の願いから付けられています。また副題に古事記やギリシャ神話、ハワイ神話においての太陽にまつわる神々をあげています。作品の中でバランスを重要視する利部は、3.11をきっかけに地震を始めとする天災への 関心と、出産や子育ての経験から身体性を含む自然としての認識を高めました。以前からの「時間」と「変化」への関心に加え、比較神話学や地形の共通点から地球を考える。ということを、日常の料理や散歩、旅や生活の中から、この十数年に渡り行なってきました。実際に利部は、火山地帯の日本の海と山や、イタリア、ハワイ、最近はギリシャのクレタ島、サントリーニ島に足を運び、歩いて、泳いで、木の実を口にすることで、水の違いや気候、風土や文化に触れながら、時間を考え、時にイメージや物語の有効性も感じていきます。彫刻という作品の創作を考えながら、様々な物のやり取りや、環境の変化、物理的な条件などとの共通言語を探っていきます。

言霊のさきわう地
―天照、へリオス、カーネの夢

Splash of Sunlight
透明な海の波間に落ちた太陽の光の輝き、土から吸い上げた水が葉の裏側から雫になって連なる塊、
アスファルトに沈んだ影と視界を覆う砂埃と。

ダルダロスの知恵を借りて、家を捨てテセウスを逃がし、用が済んだら途中の島に捨てられ
置いて行かれた悲しいアリアドネ。固めた羽根で脱出したダルダロスと、息子イカロスの顛末。

地球上の様々な風土や風景の中から、古来各地で共通する神話や民話が語り継がれてきた。
多くの闘いの神と、知恵や技術を司どる神々と動植物のアイコン。自然の恵みへの感謝と脅威からの供儀と祭り。
道徳心などおおよそ無視された、欲望のまま突き進むわがままな神々の振る舞いに憧れすら感じる現代人の
閉塞感の打破と、今とこれから、未来へ向けての、笑いと思考のヒントを渡してくれる。

度々、言霊の存在について考えます。
あらゆる願いや祈りとしての言葉が書かれ、語られ、投げかけられて、
道具として機能させるのではなく、実体のようなもの。誰かの名前を呼ぶ時、大切に発声して贈り出します。
殆どの場合は適切な詞が思いついても、すぐには相手に(人間に限らず)うまく届けることができない。
相互から発せられる熱量や時間と色の波形によって、上手く発語することはできず、
独り言のようなおしゃべりの傍ら、落ちて地面に固まっていきます。

時に、お気に入りの美しい歌が浮かび、心を鎮めて、誰にでもなく、
光の美しさを喜ぶように、細やかな祈りとして唄います。
目の前の些細な方法で、物理的にある限界に羽を折られながら、様々なものに手を触れて動かすことで、
この今、という現実で目撃し、体感することが、今は創作の意味のように感じています。
見て、触れて、歌い、祈ること。

消えかけた魂が、怒りではなくて、火を灯し湧き上がるエネルギーとなるように。
波をかき分けて触れる指や手の感触や、小石を岩に投げて観察するように、
浮力と重力に触れて、地球上の動力や大気を考え、宇宙の中の存在についてやりとりする。
言葉の魂があふれる幸せな地が広がって、
種としての命の選択が行われた人類は、限りある生を実感し、燃やすことが出来るだろうか。

2024.05.14 利部志穂

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「言霊の幸はふ国」『万葉集』(巻 5-894) 山上臣憶良
「磯城島の大和の国は 言霊の助くる国ぞ ま幸くありこそ」
「この日本の国は ことばの魂が人を助ける国であるよ。無事であってほしい。」 『万葉集』(巻 13-3254) 柿本人麻呂

プロフィール
利部志穂 Shiho Kagabu

1981年神奈川県生まれ。文化女子大学立体造形コース卒業後、多摩美術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2017年より文化庁新進芸術家海外研修制度の助成を得て、2年間ミラノを拠点に活動。現在は東京都在住。
個展「水平考 ぼくは、空飛ぶ、夢をみる。ホシが、泪が、流れない。」多摩美術大学彫刻棟ギャラリー(東京、2021)、「DOMANI・明日展 2021」国立新美術館(東京、2021)、「メイド・イン・フチュウ 公開制作の20年」府中市美術館(東京、2020)、個展「マントルプルーム ― イザナミ、ペレの怒り。」KAYOKOYUKI(東京、2019)、個展「Dipende」Tempio del Futuro Perduto(ミラノ、イタリア、2018)、 個展「クリティカルポイント-critical point-」gallery21yo-j(東京、2017)、「所沢ビエンナーレ “引込線2015”」旧所沢市立第2学校給食センター(埼玉、2015)、「KAKEHASHI Project」Japan Society(ニューヨーク、2014)、「アーティスト・ファイル2013ー現代の作家たち」国立新美術館(東京、2013)、「発信 //板橋//2011 けしきをいきる」板橋区立美術館(東京、2011)、「VOCA展2010」上野の森美術館(東京、2010)、個展「返る 見る 彼は、川を渡り、仕事へ向かう公開制作51」府中市美術館(東京、2010)、「back to the drawing board]”もう一度始めから再構築する”」geh8 Kunstraum und Ateliers e.V.(ドイツ、2010)など。

http://www.kagabu.com/

水平考 2021 Aluminium, helium, ribbon, dimensions variable photo Hayato Wakabayashi

Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto

この度、CADAN有楽町新スペースにて、岩名泰岳(いわなやすたけ)、平野泰子(ひらのやすこ)、松本奈央子(まつもとなおこ)による展覧会「Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto」を開催いたします。
今展で紹介する3名の画家は、それぞれが異なる起点から導き出した独自の手法で絵画制作に取り組んでいます。岩名は三重県伊賀市島ヶ原(旧島ヶ原村)という山間集落に今も残る土地の記憶やそこに生きる(生きた)人々の営みを描き残し、平野は自身の根底にある「風景」を起点に、3原色の絵の具を塗り重ねる行為とそこから立ち上がるイメージや形を画面に繋ぎ止め、松本は手掛かりとなるモチーフを描画していく過程の中で作家の琴線に触れた色彩と形を抽出するかのように描き切ります。今展は、3人が対話を重ねていく中で浮かび上がった「記憶の断片(残余)」という共通認識のもと構成されます。是非、この機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。

開催概要
「Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto」
会期:2024年6月4日(火)~6月23日(日)

出展作家:
岩名泰岳 | Yasutake Iwana
平野泰子 | Yasuko Hirano
松本奈央子 | Naoko Matsumoto

企画:タグチファインアート(東京)、KOKI ARTS(東京)、TEZUKAYAMA GALLERY(大阪)

◉6月4日(火)トークイベント&レセプションパーティー
18:00-19:00 トークイベント 
登壇者:市原研太郎(美術批評家)、岩名泰岳、平野泰子、松本奈央子
市原研太郎氏をお招きし、出展アーティストによるギャラリートークを開催します。
参加方法:当日会場に直接お越しください。席数に限りがあり(20席)立ち見になる可能性もありますことをご了承ください。
19:00-20:00 レセプションパーティー 

会場:CADAN有楽町
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

作家プロフィール

岩名泰岳 Yasutake Iwana
1987年三重県生まれ。三重県在住。成安造形大学造形学部造形美術科洋画クラスを卒業。2010年〜2012年までデュッセルドルフ芸術アカデミー(ドイツ)で絵画を学ぶ。岩名は過疎化によって消滅した集落で育ち、そこに生きる人々の生活や残された古い信仰の断片などを拾い集め、それらの手触りのようなものを形にした絵画を制作している。
主な個展に「みちつくり」 (タグチファインアート / 2023)、「みんなでこわしたもの」 (タグチファインアート / 2021)、「<七ツノ華>より」 (ギャラリーあしやシューレ / 2017)、「オイテケボリノキミニキセキヲ」(ギャラリーほそかわ / 2016)、「観音山」(MA2 Gallery / 2015)など。
主なグループ展に「VOCA展 2023」(上野の森美術館 / 2023)、「ほんせん/元永定正 岩名泰岳」(MA2 Gallery / 2022)、「ステイミュージアム」(三重県立美術館 / 2020)、「青森EARTH2019: いのち耕す場所−農業がひらくアートの未来」(青森県立美術館 / 2019)など。

岩名泰岳《あたらしい家》 2022年 油彩、砂、キャンバス、227.3 × 162.0 cm、撮影:上野則宏

平野泰子 Yasuko Hirano
1985年富山県生まれ、神奈川県在住。京都精華大学芸術学部造形学科洋画専攻を卒業。 作品の根底には「風景」があるが、絵の具を幾層にも塗り重ねる行為によって生まれる空間や現象に注目するようになる。制作の中から生まれる眼差しや不確かなものに強度を持たせるために制作している。 主な個展に「Gesture」 (ARTDYNE / 2024)、「山では無く頂が平面であること」 (TEZUKAYAMA GALLERY /2023)、「Yasuko Hirano: Unfold Room」(Gallery stoop / 2020)、「不確かな地図」 (CALM&PUNK GALLERY/ 2018)、「呼びかけられる」(Gallery PARC / 2018)。主なグループ展に「La Promesse d’Avril – 4月の萌」(MtK Contemporary Art / 2024)、「New Positions 2021」(taguchi fine art / 2021)、「VOCA 展 2015」(上野の森美術館 / 2015)など。

平野泰子 《Sending》2024年、1167×910mm、木製パネルにキャンバス、膠、石膏、油彩
Private Collection
Courtesy of TEZUKAYAMA GALLERY

松本奈央子 Naoko Matsumoto
1987年栃木県生まれ、埼玉県在住。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業(2012年)、 文化庁新進芸術家海外研修員1年派遣、ドイツ、ミュンスター芸術大学(2017-2018年)。
主な個展に「“Memoria! Fantasia.”」 (KOKI ARTS / 2022)、「petal/stair/day」 (クンストフェラインシャルシュタット[ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州] / 2021)。主なグループ展に「ドローイング・ショウ」(あをば荘 / 2023)、「しかくのなかのリアリティ あざみ野コンテンポラリーVol.10」(横浜市民ギャラリーあざみ野 / 2019)など。

松本奈央子 《Violet》2022年、426mm×458m、油絵具、膠、キャンバス

CADAN有楽町 移転記念展 by 青山|目黒 & ANOMALY

この度、一般社団法人日本現代美術商協会(CADAN)は、一般財団法人カルチャー・ヴィジョン・ジャパンおよび三菱地所株式会社のご協力をいただき、丸の内仲通りに面した国際ビルにて「CADAN有楽町」を再始動する運びとなりました。3週間ごとの期間で、丸の内仲通りに面した2スペースと、ビル内のショウウィンドウで、メンバーギャラリーによる企画展を開催いたします。どうぞご期待ください。

新スペースでの記念すべき第一回目の展覧会は、青山|目黒とANOMALYによる共同企画、金田実生、小林耕平、森田浩彰、ハビマ・フックスの4人展です。双方のギャラリーより主に近く個展予定の作家を選抜し、未発表作、新作等にて構成いたします。

開催概要
「CADAN有楽町 移転記念展 by 青山|目黒 & ANOMALY」
出展作家:金田実生、小林耕平、森田浩彰、ハビマ・フックス
2024年5月14日(火)- 6月2日(日)

オープニングレセプション:5月14日(火)18:00-20:00
*ハビマ・フックス以外の3名の作家が同席し、18:30ごろより各作家による作品解説をいたします。

会場:CADAN有楽町
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

[作家プロフィール]
金田実生 Mio Kaneda
1963年東京都生まれ。1988年多摩美術大学大学院修了。2005年文化庁新進芸術家国内研修員。主に紙とキャンバスに油彩画を制作。見えないけれど確かに存在するもの、存在が可視できるもの、そして絵の中にだけ存在するものを考え絵画へと昇華させている。主な展覧会に、「アーティスト・ファイル2009―現代の作家たち」(国立新美術館、東京)、「クインテット―五つ星の作家たち」(損保ジャパン東郷青児美術館、東京 2014)、公開制作73「金田実生 青空と月」(府中市美術館、東京、2018)、「みつめる―見ることの不思議と向き合う作家たち―」(群馬県立館林美術館、2019)、「眼差しに熱がこぼれる」(東京都美術館、2022)、「つくりかけラボ11 | 線の王国」(千葉市美術館、2023)など。府中市美術館、群馬県立館林美術館、文化庁、広島市現代美術館、徳島県立近代美術館などに作品が収蔵されている。本展では、日々の身近な情景にある気配やエネルギーをあらわした作品など未発表作品も含めて展示します。

金田実生《夜がつくりだすかたち》2023、紙に油彩、H145xW151.5cm
Courtesy of ANOMALY Photo by Hideto Nagatsuka *参考画像

小林耕平 Kohei Kobayashi
1974年東京都生まれ。愛知県立芸術大学美術学部油画科卒業。
オブジェクトやドローイング、テキストが相互に影響し合う軽妙なインスタレーションと、パフォーマンスや対話の様子を記録した映像作品を構成し、会場全体を通して能動的な鑑賞を誘う作品で知られる。近年では黒部美術館での個展、金沢21世紀美術館や国立近代美術館での展覧会に参加。パブリックコレクションに、東京国立近代美術館、豊田市美術館、韓国国立現代美術館がある。今回の展示では、新しい平面作品のシリーズを発表、ユーモラスに絵画を問う。

小林耕平 《Open #7》2024、キャンバスにアクリル、インスタントヌードルの蓋、H53xW53cm、Courtesy of ANOMALY Photo by Osamu Sakamoto *参考画像

森田浩彰 Hiroaki Morita
1973年福井県生まれ。1998年Bゼミスクール修了。2002年ロンドン大学ゴールドスミスカレッジMAファインアート修了。生活の中で当たり前に存在しているが特に意識されない物事に注意を向け、それらの中に折り重なっているコンテクストや関係性を可視化させる作品を制作している。主な展覧会に「Triple Point of Matter」(Fondation Fiminco,パリ,2017年)、「Something to Something else」青山|目黒、東京、2016年)等がある。今展ではコロナ禍で制作した100点以上のコラージュ作品の中から数点を初発表します。

森田浩彰 《Untitled (Collage)》 2020、雑誌の切り抜きをコラージュ、255mm×160mm

ハビマ・フックス Habima Fuchs
1977年生まれ。チャスラフ(チェコ共和国)在住。
様々な文化からモチーフやシンボルを分析し、キリスト教の図像と、特に仏教から得た東洋の宗教的イメージを自由に組み合わせている。ここ数年は陶芸の原初的な側面に惹かれ、乾燥植物、小枝、竹の棒などの自然物と組み合わせたり、つなげたりしている。今展では象徴的なドローイング作品と竹に描いたペインティングを展示予定です。

Habima Fuchs 《The Great Ocean Continuously Creating》 2019、ink and colored pencil on canvas、 297 x 210 mm (each)

CADAN有楽町(有楽町ビル)は閉廊いたしました

CADAN有楽町は、有楽町ビルの解体工事に伴い、2023年10月29日をもって閉廊いたしました。2020 年7月のオープン依頼、約3年間3週間ごとに入れ替わりながら、50を超える展覧会を開催いたしました。これまでお力添えいただいた皆様、そして各回ご来廊くださった皆様には心から感謝申し上げます。

今後もCADANは日本の現代美術の進行に寄与すべく活動を続けて参りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

“MEMORIES 03” selected by Hozu Yamamoto

橋本聡「円グラフ:全てと他」 Pie Charts: Everything and Others, 2014 / 2016, Anodized printing on aluminum plates, ф30 cm x 0.2 cm (each) Ed.2, Photo: 藤川琢史, Courtesy of Aoyamma Meguro

CADAN有楽町ラスト展シリーズ
“MEMORIES 03” selected by Hozu Yamamoto
2023年10月11日(水)-10月29日(日)
開廊時間:火 – 金 11:00 – 19:00 / 土・日 – 17:00 / 休廊日:月

○レセプション&CADAN有楽町クロージングパーティ
10月18日(水)18:00〜20:00

CADAN有楽町最後のささやかなパーティを行います。ぜひご参加ください。

この度、有楽町ビルの閉館に伴い、10月末をもってCADAN有楽町は3年間の活動に幕を下ろすこととなりました。

2020年のオープンの際は、ミッドキャリアの4名のメンバー(芦川朋子[WAITINGROOM]、大柄聡子[Satoko Oe Contemporary]、 COBRA[XYZ collective]、志賀良和[Sprout Curation])によるキュレーション展”Show Case”シリーズでスタートいたしました。それから3週間ごとに入れ替わりながら、50を超える展覧会を開催いたしました。これまでお力添えいただいた皆様、そして各回ご来廊くださった皆様には心から感謝申し上げます。

最後の3回は、シニアキャリアのメンバー(井上佳昭[Yoshiaki Inoue Gallery]、小山登美夫[小山登美夫ギャラリー]、山本豊津[東京画廊+BTAP])によるセレクション展で締めくくります。メンバーギャラリーから1名ずつ、アーティストもギャラリーも若手から大御所までが参加するCADANらしい展覧会となります。CADAN有楽町の思い出と共にお楽しみいただけましたら幸いです。

「ものからことばへ」
アートを見ることは、まず見る人が5つの感覚器官を介してもの(物質)である作品を体感することから始まり、体感して得た情報をことば(アートの歴史)として認識できた時に鑑賞という形而上的な体験に至る出来事です。このたびの私のセレクションでは、ものとことばのバランスが私の心にしっくりと受けとめられた作品を選びました。

-山本豊津(東京画廊+BTAP )

“MEMORIES 03” selected by Hozu Yamamoto
安部悠介 Yusuke Abe (4649)
リオネル・エステーヴ Lionel Estève (PERROTIN)
大庭大介 Daisuke Ohba (SCAI THE BATHHOUSE)
北川宏人 Hiroto Kitagawa (Yoshiaki Inoue Gallery)
杉浦邦恵 Kunié Sugiura (Taka Ishii Gallery)
鈴木基真 Motomasa Suzuki (Takuro Someya Contemporary Art)
髙畠依子 Yoriko Takabatake (ShugoArts)
竹崎和征 Kazuyuki Takezaki (MISAKO & ROSEN )
田中和人 Kazuhito Tanaka (KANA KAWANISHI GALLERY)
寺田真由美  Mayumi Terada (Gallery OUT of PLACE)
中井波花 Namika Nakai(TARO NASU)
ノリ服部 Nori Hattori (Sprout Curation)
橋本聡 Satoshi Hashimoto (Aoyama Meguro)
早川祐太 Yuta Hayakawa (HAGIWARA PROJECTS)
益永梢子 Shoko Masunaga (Maki Fine Arts)
ヴェロニカ・ライアン Veronica Ryan (Galerie Saint Guillaume )*特別会員

“MEMORIES 02” selected by Tomio Koyama

Top image: 川井雄仁《デザイナー》(英: Yukari Ichijo) 2023, ceramic, H43.5 W32 D32 (cm) courtesy of KOTARO NUKAGA

CADAN有楽町ラスト展シリーズ
“MEMORIES 02” selected by Tomio Koyama
2023年9月20日(水) – 10月8日 (日)
開廊時間:火 – 金 11:00 – 19:00 / 土・日 – 17:00 / 休廊日:月

○レセプションパーティ
9月26日(火)18:00〜

ささやかなパーティを行います。ぜひご参加ください。

この度、有楽町ビルの閉館に伴い、10月末をもってCADAN有楽町は3年間の活動に幕を下ろすこととなりました。

2020年のオープンの際は、ミッドキャリアの4名のメンバー(芦川朋子[WAITINGROOM]、大柄聡子[Satoko Oe Contemporary]、 COBRA[XYZ collective]、志賀良和[Sprout Curation])によるキュレーション展”Show Case”シリーズでスタートいたしました。それから3週間ごとに入れ替わりながら、50を超える展覧会を開催いたしました。これまでお力添えいただいた皆様、そして各回ご来廊くださった皆様には心から感謝申し上げます。

最後の3回は、シニアキャリアのメンバー(井上佳昭[Yoshiaki Inoue Gallery]、小山登美夫[小山登美夫ギャラリー]、山本豊津[東京画廊+BTAP])によるセレクション展で締めくくります。メンバーギャラリーから1名ずつ、アーティストもギャラリーも若手から大御所までが参加するCADANらしい展覧会となります。CADAN有楽町の思い出と共にお楽しみいただけましたら幸いです。

“MEMORIES 02” selected by Tomio Koyama

今回、CADAN有楽町の最後の展示として、シニアのギャラリーのオーナーがCADANのギャラリーのアーティストから選んで展示をする!という企画が持ち上がりました。四半世紀前はチビッコギャラリーと呼ばれていた私もその一人として、選ぶ立場になってしまいました。CADANのギャラリーからギャラリーを選択するのは理事のMisako Rosenさんがしてくださり、選ばれた18軒のギャラリーから1人、アーティストを選ぶという仕事で、大変面白くさせてもらいました。当たり前ですが、それぞれのギャラリーのアーティストは重ならず、それぞれが自分たちのギャラリーを形作っていて、最終的にサイトから選ぶことになったのですが、ほんとに様々な形があるのだなとつくづく思い知った次第です。
私が選ぶ基準は、こんな感じです。アーティストの名前は敬称略で申し訳ありません。自分がコレクションしているアーティスト(藤原康博、八木良太、田中秀介、黄品玲、デイヴィッド・シュリグリー)、ずっと見続けて尊敬しているアーティスト(秋山陽、寺崎百合子、北山善夫、吉本作次)、まだそんなに見ているわけではないのですが、気になるアーティスト(樂雅臣、植松永次、鈴木親、川井雄仁、李鎮雨)、若い頃に審査で会ったことがあるアーティスト(水谷昌人、後藤靖香)、そして、亡くなってしまった想像力豊かな2人のアーティスト(池田龍雄、設楽知昭)となります。

– 小山登美夫

秋山陽 Yo Akiyama(アートコートギャラリー)
池田龍雄 Tatsuo Ikeda(Fergus McCaffrey Tokyo)
植松永次 Eiji Uematu(Gallery 38)
北山善夫 Yoshio Kitayama(MEM)
川井雄仁 Kazuhito Kawai(KOTARO NUKAGA)
後藤靖香 Yasuka Goto(帝塚山ギャラリー)
設楽知昭 Tomoaki Shitara(Standing Pine)
デイヴィッド・シュリグリー David Shrigley(Yumiko Chiba Associates)
鈴木親 Chikashi Suzuki (KOSAKU KANECHIKA)
田中秀介 Shusuke Tanaka(LEESAYA)
寺崎百合子 Yuriko Terazaki (ギャラリー小柳)
藤原康博 Yasuhiro Fujiwara(モリユウギャラリー)
黃品玲 Pin-Ling Huang(nca nichido contemporary art)
水谷昌人 Masato Mizutani(Finch Arts)
八木良太 Lyota Yagi(無人島プロダクション)
吉本作次 Sakuji Yoshimoto(KENJI TAKI GALLERY)
樂雅臣 Masaomi Raku(イムラアートギャラリー)
李鎮雨 Lee JinWoo(東京画廊)