伊勢克也+山本麻世「LESS THAN NATURE」
2022年12月13日(火)〜1月8日(日)
会場:CADAN 有楽町
開廊時間:火〜金 11:00 – 19:00 / 土・日・祝 11:00 – 17:00
休廊日:月曜日 *年末年始休業:12/26 ~ 1/3
企画:Sprout Curation
○アーティストトーク
12月17日(土)11:00〜
会場:CADAN有楽町
出演:伊勢克也+山本麻世、ナビゲーション:志賀良和(Sprout Curation主宰)
伊勢克也が謎の形を探求するライフワーク「マカロニ」や、山本麻世の独特な寄生する彫刻などを巡って語り合います。
*CADANのインスタグラムアカウント(@cadan_insta)からライブ配信もいたします。
人間と自然が共振する、キモカッコイイ形態美!
自然と人間を繋ぐへその緒は完全に断ち切られることはない。伊勢克也はキクイムシのコロニーが生々しく残る倒木から、その痕跡を原寸で採取した描像と、ライフワークのブロンズ彫刻などを出品。山本麻世は代表作「へその緒シリーズ」、そして寄生するスポンテニアス・スカルプチャーなど、シャーマン・ライクな二人のアーティストの共演です。またそれぞれの新刊アーティストブックも限定販売いたします。
伊勢克也◎1960年盛岡市生まれ。東京芸術大学デザイン科卒業後、1984年大学院修士を修めるそのほぼ同時期に「日グラ」(日本グラフィック展@渋谷パルコ)の第5回大賞を受賞、一躍脚光を浴びます。「日グラ」は第3回の日比野克彦の受賞をきっかけに、ニュー・ペインティングに沸くファインアート界とコマーシャル・アート双方を巻き込み、80年代中盤に大きなムーヴメントとを作り出すことになります。それと同時期に没頭していたのが「マカロニ」シリーズです。「マカロニ」とは、フランス人考古学者アンリ・ブルイユがアルタミラ洞窟壁画を探索した際、狩猟採集や祭祀的な図像とは別に、無数に描かれていた謎の屈曲線を発見、それを「マカロニ」と呼んだことに因ります。スポンテニアスな線と、文字の中間のようなイメージ。爾来、伊勢克也は摩訶不思議な形象を自然から授かろうとするシャーマンのように、日本古来の多神教的な自然観と、近年はデジタルも駆使しながら、端緒から40年近く経った現在も「マカロニ」を探求し続けています。
東京タイポディレクターズクラブ(TDC)理事、女子美術短期大学の教授(現職)を歴任。2017年と19年にスプラウト・キュレーションで「マカロニ」シリーズの個展他、個展、グループ展多数。
山本麻世◎1980年東京生まれ。多摩美術大学大学院美術学部工芸科修了後、2005年から2008年までヘリットリートフェルト・アカデミー陶芸学科(アムステルダム)、2008年から2009年までサンドベルグ・インスティテュート、ファインアート学科(アムステルダム)に在籍。陶芸から現代アートへと指向が拡張する過程を経て、近年は構造物などに寄生する屋外彫刻を中心に活動。中でも標識テープをレリアン編みで作品化する「へその緒」シリーズはアイコニックな作品として注目されています。
主な個展に、2022年「交わると、生まれます」スプラウト・キュレーション/東京、2021年「イエティのまつ毛」アーティスト・ラン・スペース『オルタナティブ掘っ立て小屋:ナミイタ』/神奈川県・鶴川、2019年「母乳で育てた?それともミルク?」、2017年「川底でひるね」いずれもギャラリー川船/東京など。グループ展では2021年「平戸×オランダ海を越えた芸術祭」/長崎・平戸、「AHAPPYNEWWORLD」、2020年「UnrecognizedCreatures」ともにスプラウト・キュレーション/東京他多数。また2015年に新潟越後妻有トリエンナーレ「大地の芸術祭」、「ARTSEEDSHIRADO、2011年「六甲ミーツアート芸術散歩」で公募大賞特別賞、彫刻の森美術館賞受賞。同年おおさかカンバス推進事業(大阪)に参加。他、オランダ、韓国、フィリピンなどでアーティスト・イン・レジデンスに参加。