Top image: Reflection #29、2024、油彩、アルキド樹脂、キャンバス、162x162cm Photo: Takeru Koroda
会期:2025年2月18日(火) – 3月9日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(但し、2月24日[月祝]は開廊、翌25日[火]は休廊)
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階
オープニング・レセプション:2月18日(火)18:00-20:00
この度、ARTCOURT GalleryはCADAN有楽町にて新平誠洙の個展を開催いたします。
時間の経過や光学原理をテーマに、イメージや情報が氾濫する現代のリアリティを重ねた実験的なアプローチで、絵画の時間と空間表現を探求する新平誠洙の新作を紹介します。二つの異なるイメージを互いに侵食し合うノイズのように描写する《Reflection》は、新平が活動初期より制作するシリーズです。今回は、肖像画を学習したAIが生み出す新たなイメージの生成過程をモチーフに、物事が対照的な二つの側面をもつ二重性を問いかけます。
[アーティスト・ステイトメント]
仏教用語に「二而不二(ににふに)」という言葉がある。1枚の紙に表と裏があるように、1人の人間の中に善と悪があるように、対立した要素を持ちながらも1つのものとして存在しうるという考えだ。また、量子力学において、あらゆるものは粒子と波の両方の性質を併せ持つらしい。物事は矛盾した二重性を抱えることができるという点に、自身の経験からもリアリティを感じ、作品制作のテーマとしてきた。
《Reflection》シリーズでは、2つのイメージが窓ガラスに反射、透過してノイジーな1つのイメージとして重なるように描いている。今回は、肖像画を学習させたAIによる生成画像を2枚重ねている。強烈な二項対立ではないものの、同じ参照元に対しての学習条件を変えた生成画像を使用することで「別の可能性」を対峙させている。干渉しあう確率の波にたゆたう人影。これが今の自分にとってのリアルなポートレートである。(新平誠洙)
新平誠洙 Seishu Niihira
1988年大阪府生まれ。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。
主な展覧会:「MEET YOUR ART FESTIVAL 2023」(寺田倉庫B&C HALL、東京)、「ACG eyes 7: RECORDS」(アートコートギャラリー、大阪、2022年)、「Kyoto Art for Tomorrow 2022<アンスティチュ・フランセ関西賞>」(京都文化博物館、2022年)、個展「DiVISION」(アートコートギャラリー、大阪、2018年)
2025年の予定:「アートフェア東京2025[アートコートギャラリーより出展]」(東京国際フォーラム、東京、3月7日〜9日)、個展「Phantom Paint」(アートコートギャラリー、3月22日〜4月26日)など。
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Photo: Takeru Koroda
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