お互いの好きなアーティストを選ぶ by 小山登美夫ギャラリー&MORI YU GALLERY

会期:2024年11月19日(火) – 12月8日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S, M, L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:11月19日(火) 18:00 – 20:00

この度、CADAN 有楽町では、小山登美夫ギャラリー(東京)とMORI YU GALLERY(京都)の企画によるグループショウを開催いたします。小山登美夫、森裕一がお互いのギャラリーから好きなアーティストを5人ずつ選び、共同で行う展覧会です。どうぞご期待ください。

Space L・M
落合多武(小山登美夫ギャラリー)
河合政之(MORI YU GALLERY)
黒田アキ(MORI YU GALLERY)
菅木志雄(小山登美夫ギャラリー)
須藤由希子(小山登美夫ギャラリー)
世良剛(MORI YU GALLERY)
浜崎亮太(MORI YU GALLERY)
廣瀬智央(小山登美夫ギャラリー)

Space S – supported by CVJ(40歳以下のアーティストによる展示スペースです)
秋山珠里(MORI YU GALLERY)
南谷理加 (小山登美夫ギャラリー)

落合多武 Tam Ochiai
1967年神奈川県生まれ。1990年和光大学卒業後に渡米し、1993年ニュ−ヨーク大学芸術学部大学院修了。現在ニューヨークを拠点に制作活動を行う。ドローイング、ペインティング、立体、映像、パフォーマンス、本の制作、詩や文章の執筆など多岐に渡る彼の作品は、世界の中にある事物、例えば名前、ネコ科動物、言葉、都市、死、偶然性などに、秘かな意味や関係性を見つけ出し、色、線を連動させながら、自身の連想のプロセスを造形に現す。主な展覧会として、「ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」(原美術館、2009年[ケルン日本文化会館、2009年他多数巡回])、「スパイと失敗とその登場について」(ワタリウム美術館、東京、2010年)、「横浜トリエンナーレ2011:Our Magic Hour」(横浜美術館、その他周辺地域、神奈川)、「輝板膜タペータム」(銀座メゾンエルメス フォーラム、東京、2021年)など。

落合多武, spray, 2016, mixed madia, 5.5 x 26.8 x 35.5 cm
Photo by Fuyumi Murata ©Tam Ochiai, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

河合政之 Masayuki Kawai
ヴィデオ・アーティスト/理論家。
1972年大阪生まれ。東京大学文学部美学芸術学科卒業。同大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。映像についての哲学的考察やメディア社会批判の観点から、独自の作風でヴィデオ作品を制作する。映画、現代美術、ライヴ・パフォーマンスなどジャンルに捕われない幅広い活動を国際的に展開。日本初のヴィデオ・アートに関する美学書『リフレクション:ヴィデオ・アートの実践的美学』を出版。

河合政之 「Video Feedback Configuration No.5 Mirrored 1」2018, Robert Rosenkranz Collection, New York

黒田アキ Aki Kuroda
1944年京都生まれ、1970年よりパリ在住。1980年パリ国際ビエンナーレ以降、世界各国で個展を開催。1993年東京国立近代美術館において個展。翌年、国立国際美術館にて個展開催。1995年にサンパウロ・ビエンナーレ参加。1993年『パラード』のパリオペラ座の舞台美術を手がける。建築家リチャード・ロジャース氏との京都府南山城村立小学校、東京ドームMEETS PORT HALLなどのパブリックアート『COSMOGARDEN(宇宙庭園)』を制作。
近年は、以前から描き続けてきた人型figure作品はもとより、ミノタウロスと自画像を綯い交ぜにしたSelf portrait や宇宙に浮かぶ都市organic city breaking など荒々しい筆致の大型ペインティングを描くなど、80歳を超える今尚、常に変容し続ける希有な作家です。

黒田アキ, Self-portrait, 2024, 116.7×91cm, mixed media on canvas

菅木志雄 Kishio Suga
1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科を卒業。現在静岡県伊東市で制作活動を行なう。 菅は、60年代末~70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきた。石や木、金属といった「もの」同士や、空間、人との関係性に対して様々なアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化すべく作品にあらわしてる。近年の主な展覧会として、ヴァンジ彫刻庭園美術館(2014-2015年)、東京都現代美術館「菅木志雄 置かれた潜在性」(2015年)、Pirelli HangarBicocca(ミラノ、2016年)、Dia Art Foundation(NY、2016年)での個展や、第57回ヴェネツィアビエンナーレ国際展「VIVA ARTE VIVA」(2017年)、イギリス、スコットランド国立近代美術館でのカーラ・ブラックとの二人展(2016年)があり、作品はポンピドゥ・センター、テート・モダン、ダラス美術館、ディア美術財団、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホーン美術館彫刻庭園、M+や、東京国立近代美術館、東京都現代美術館をはじめ、国内外幾多もの美術館に収蔵されている。

菅木志雄, 集格, 2023, wood, acrylic, ink, h.60.0 x w.45.7 x d.9.3 cm
Photo by Kenji Takahashi © Kishio Suga, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

須藤由希子 Yukiko Suto
1978年神奈川県生まれ。2001年多摩美術大学美術学部デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業し、現在神奈川県で制作活動を行なう。 古い家や庭、駐車場に生えた雑草、小学校のプールなど、須藤は道を歩いて出会い、心を強く掴まれた日常の美しい景色を緻密に描き、表現と作家の心、アイデンティティが密接につながっている。 主な展覧会に「第16回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館(キュレーション:貝島桃代)」(2018年)「Late Autumn Weeds Exhibition」(107 S – CHANF、スイス、2019年)、 「センス・オブ・ワンダー もうひとつの庭へ」 (ヴァンジ彫刻庭園美術館、2020年)などがあり、作品は国立国際美術館、横浜美術館、東京都現代美術館に収蔵されている。

須藤由希子, 年賀状 2024, 2023, Pencil and watercolor on paper, 23.5 x 23.5 cm
Photo by Kenji Takahashi ©Yukiko Suto, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

世良剛 Tsuyoshi Sera
1974年島根県生まれ。大阪・シドニー・東京・京都と活動の拠点を移しながら、現代アートの分野で制作を続けている。様々な経験から身の回りの日常の安い物事や取るに足らない出来事の断片をモチーフに、人に自らの可能性を目覚めさせ、凡庸な事象に潜む美を見出し、新たな関係性を結び意味を得る文脈を作り出していく。

世良剛 / Tsuyoshi Sera 「untitled」2024 , 33.3×24.2cm , acrylic on cotton canvas

浜崎 亮太 Ryota Hamasaki
1979年和歌山県生まれ。間や空といった東洋的なコンセプトに詩想や情緒、西欧哲学などの要素を組み込み、立体や映像メディアを用いた作品を制作。 また河合政之と共にアナログなヴィデオ機材を大量に用いたライヴパフォーマンスなども行なっている。主な活動歴にポンピドゥーセンター『HORSPISTES2012』(フランス)、エクス・テレサ国立現代美術センター(メキシコ)での作品上映や川崎市民ミュージアムでの展示、東京都現代美術館『田中敦子アート・オブ・コネクティング』、東京都庭園美術館『TTM:IGINITION BOX 2015』、『Art Basel Hong Kong 2018』(香港)でのライヴパフォーマンスなど。

浜崎亮太 / Ryota Hamasaki 「Self Portrait No.1 :Ashes」2024 , 94.5×50.4×26cm, mixed media

廣瀬智央 Satoshi Hirose
1963年東京都生まれ。1989年多摩美術大学卒業後、1991-92年イタリア政府給費奨学生として渡伊。1996-97年ポーラ美術振興財団在外研修員としてイタリアにて研修、1997年ミラノ・ブレラ美術アカデミーを修了し、2008-09年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。現在はミラノと東京を拠点に活動している。 廣瀬は長年の異文化での体験を推敲し、日常的な素材を用いて視覚化した、透明感と浮遊感を伴う作品を制作する。インスタレーション、パフォ-マンス、彫刻、写真、ドローイングなど様々なメディアによって、現実と記憶の世界が交差する世界観を生み出す。 主な個展に「2001」(広島市現代美術館、2000年)、「Heteronym」(ウンベルト・ディ・マリーノ・ギャラリー、ナポリ、イタリア、2015年)、「Flâneur」(モリーゼ州文化財団, カンポバッソ, イタリア、2016年)、「廣瀬智央 地球はレモンのように青い」(アーツ前橋、群馬、2020年)など。

廣瀬智央 無題 (ボヤージュ/ 萃点) , 2022, Enameled wire, bean, wood, paint, plaster, plastic, acrylic resin, h.12.0 x w.7.4 x d.6.8 cm,
Photo by Kenji Takahashi ©Satoshi Hirose, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

秋山珠里 Juri Akiyama
1992年東京出身。蜜蝋を主素材に用い、その歴史・文化・哲学的背景を紐解きながら絵画・彫刻を横断する作品を製作。病気の皮疹の蜜蝋標本「ムラージュ」や古代に制作された蜜蝋画、蜜蝋版などに手法をまねぶ。中心的テーマに「勿体」という概念を据え、その視点から作家の身の回りの現代の情景を眼差す。主なモチーフは潰れたたばこの箱やラベル、ガスボンベなど。代表作に、東京に現存する看板建築『海老原商店』の床の間を扱った『Noli me Tangere』がある。主な個展に『タブラ・ラーサ(2024)』(スプラウトキュレーション、東京)、『殻の風景画 (2023)』(たばこと塩の博物館、東京、アーツカウンシル助成授業)、グループ展に『乞うより遅く、光より早く(2023)』(MORI YU GALLERY、京都)など。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの2015年度フローレンス・リーフ賞受賞者。

秋山珠里「Noli Me Tangere」2021, 277x176x95.5cm , 木製パネルにエンカウスティーク、油彩 /Encaustics and oil on wooden panel

南谷理加 Rika Minamitani
1998年神奈川県生まれ。2021年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業、2023年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。現在は東京を拠点に活動している。 「自分の求めるリアリティ」を作品に表す南谷は、最初ドローイングで構図を決めながらも、実際にキャンバスに描いていくうちに、色やモチーフなど自らの直感で試行錯誤や実験を繰り返し変化させながら一つの作品を仕上げていく。主な個展に、「黙劇」小山登美夫ギャラリー(東京、2023)、「ブレイン・ウォッシュ」Biscuit Gallery(東京、2022)、グループ展に「アートアワードトーキョー丸の内2023」行幸地下ギャラリー(東京、2023)などがある。主な受賞歴として、2022年にCAF賞入選、2023年にART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 小山登美夫賞受賞。

南谷理加, Untitled #0105, 2021, oil on canvas, 53.0 x 72.7 cm
Photo by Kenji Takahashi ©Rika Minamitani, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

三島喜美代|木下佳通代|渡辺信子|森本絵利|中山明日香 by ギャラリーヤマキファインアート

会期:2024年10月29日(火) – 11月17日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L & S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:10月29日(火) 18:00 – 20:00

出展アーティスト
三島喜美代、木下佳通代、渡辺信子、森本絵利 (Space L)
中山明日香 (Space S  – supported by CVJ)

この度、神戸を拠点とするギャラリーヤマキファインアートは CADAN 有楽町にて、5名のアーティストによるグループショウを開催いたします。

Space L
三島喜美代 | Kimiyo MISHIMA
1932年大阪府に生まれる。1960年代の新聞・雑誌・布などによるコラージュ作品にはじまり、1970年代からは新聞記事などを陶に転写、彩色した立体作品を継続して制作してきた。陶のもつ脆さと永続性に、流動的な「情報」を固定化させた作品は、ドライなユーモアによってポップアート界からも大きな賞賛を浴びた。2023年岐阜県現代陶芸美術館、2024年練馬区立美術館にて大規模な個展を開催。さらなる人気を博すも2024年6月惜しくも逝去されました(享年91歳)。

三島喜美代, Copy20, 2020年, セラミックに彩色, 41×29×0.2cm

木下佳通代|Kazuyo KINOSHITA
1939兵庫県に生まれる。1973年頃から1980年頃には、ゼログラフィー(青焼き写真)と呼ばれる電子複写技術を使用した作品を制作。晩年では油彩作品を中心に制作。その作品においては、絵の具を塗った後に布で拭き取る工程により、作品あるいは画家という存在の証明と否定とが拮抗しあう。一見すると一貫性のない前期・後期の作品群は、それぞれ人間の根本的な知覚を見つめなおすところから、自らの存在そのものへと向き合う、木下による一連の思索の過程を鮮やかに描き出している。2024年没後30年を期に、大阪中之島美術館、埼玉県立近代美術館にて大規模な回顧展が開催されている。

木下佳通代, 93₋CA790, 1993年, キャンバスにアクリル, 146×112cm

渡辺信子|Nobuko WATANABE
1948年東京都生まれ。音楽家として出発、後に具体美術協会メンバーとの出会いをきっかけに美術作品の制作を始める。1997 年頃から制作がはじまった木枠に布を張る作品は、平面、立体両方の要素をもつ。当初白一色で発表された後、単色やストライプなど色彩、柄の組み合わせも美しく、リズミカルな演出と心地よい緊張感を伴う。近年はステンレスに着色された作品も制作、大阪を拠点にドイツ、フランス、韓国など海外でも数多くの発表をしている。

渡辺信子, Wine red and Red and White-stripes, 2017, ステンレスに彩色, 40×13×7cm

森本絵利:Eri MORIMOTO
1978年大阪府生まれ。2001年に京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻を卒業し、同年「京展」(京都市美術館)にて市長賞を受賞、若手作家の登竜門「VOCA2008」にも入選。早くから注目を集め、近年は国内外のコレクターから高い評価を得ている。森本は美しい植物や風景を前にしたときに肌で感じる湿度や、場の匂い、または視覚から得る眼の悦びといった感覚を独自のルールに従って細分化していく。代表作「contour map」シリーズは、地図上で同じ高さの地点を結んだ線という意味があり、大きく捉えると輪郭線でもある。その境界に森本は身体的、感情的そして日常的な物事にある境目を“等高線:contour map”という見方で分類し、そこから世界を覗くことで自分なりの地図を描いている。

森本絵利, contour map # humidity – blue-grey / edge(B2-②), 2022, パネルに綿布、アクリル絵具

Space S
中山明日香:Asuka NAKAYAMA
1986年兵庫県生まれ。京都芸術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了したのち、現在は兵庫を拠点に作品制作を行う。2015年に西脇市岡之山美術館で自身初の美術館個展の開催、2021年に京都府新鋭選抜展で京都新聞賞を受賞するなど今後の活躍が期待される若手作家のひとり。最大の特徴は、巨大なキャンバス上において整然と並べられた家具と植物にあふれた庭園とが混在する不可思議な情景である。中山個人の記憶と現代社会への批判的なまなざしから成る作品は、現代的な感覚に満ち溢れる。

中山明日香, Living with nature, 2009, キャンバスに油彩, 176×232㎝

MISA SHIN GALLERY Group Show

会期:2024年10月29日(火) – 11月17日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:10月29日(火) 18:00 – 20:00

出展作家
磯崎新 Isozaki Arata
川俣正 Kawamata Tadashi
フランシス真悟 Francis Shingo
照屋勇賢 Yuken Teruya

MISA SHIN GALLERYは、CADAN有楽町にて、磯崎新、川俣正、フランシス真悟、照屋勇賢によるグループ展を開催いたします。

作家プロフィール

磯崎新 Isozaki Arata
1931年-2022年、大分市生まれ。1954年東京大学工学部建築学科卒業。1963年磯崎新アトリエを設立。以降、群馬県立近代美術館、ロサンゼルス現代美術館、バルセロナオリンピック競技場など世界各地で建築や都市の設計に携わり、近年では、カタール国立コンベンションセンター、ミラノアリアンツタワー、上海シンフォニーホール、湖南省博物館、中央アジア大学、また中国河南省鄭州市の都市計画なども手がける。ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミッショナーなど、世界各地での建築展、美術展のキュレーションや、コンペティションの審査委員、シンポジウムの議長なども務める。近年の個展に「磯崎新の謎」大分市美術館(2019)など。「メタボリズムの未来都市」森美術館(東京 2011)、「ジャパン・アーキテクツ1945-2010」金沢21世紀美術館(2014)、「The Emergence of Contemporary: Avant-Garde Art in Japan 1950-1970」 Paço Imperial(リオデジャネイロ 2016)、「Aerodream. Architecture, design and inflatable structures 1950-2020」Centre Pompidou-Metz(フランス 2021), 「Arata Isozaki: In Formation」上海当代芸術博物館(中国 2023)など国内外の展覧会に多数参加。

磯崎新, 神岡町役場, 1982, Silkscreen print, Image size: 55 x 55cm, Sheet size: 90 x 63 cm, Edition 42/75

川俣 正 Kawamata Tadashi
1953年生まれ。2007 年よりフランス、パリ在住。1982年、第40回ヴェネツィア・ビエンナーレへの参加を機に、ドクメンタ、リヨン・ビエンナーレ等、多数の国際展に参加し、欧米を中心に高い評価を獲得し続けている。完成までのプロセスを作品とみなす Work in Progress の手法を基本とし、公共空間に木材を張り巡らせるなど大規模なインスタレーションが多く、建築や 都市計画、歴史学、社会学、日常のコミュニケーション、あるいは医療にまでその領域は多岐にわたる。

川俣正, P.S.1 Installation Plan, 1984, Wood, conte, 90 x 60 x 7.5 cm

フランシス真悟 Francis Shingo
1969年カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。ロサンゼルスと鎌倉を拠点に活動。フランシスは、絵画における空間の広がりや精神性を探求し続けているアーティストです。代表作として、幾層にも重ねられたブルーの抽象画や、深い色彩のモノクローム作品の他、特殊な素材を使用し観る角度によってさまざまな光と色彩が立ち現れるペインティング「Interference」シリーズが知られています。DIC川村記念美術館(千葉、2012年)、ダースト財団(ニューヨーク、2013年)、市原湖畔美術館(千葉、2017年)、セゾン現代美術館(長野、2018年)、マーティン美術館 (テキサス、2019年)、 銀座メゾンエルメスフォーラム(東京、2023年)、茅ヶ崎市美術館(神奈川、2024年)など 国内外の多数の個展、グループ展に参加。JPモーガン・チェース・アートコレクション、スペイン銀行、 フレデリック・R・ワイズマン財団、森アートコレクション、セゾン美術館、茅ヶ崎市美術館、桶田コレクション、植島コレクション、東京アメリカンクラブなどにコレクションとして収蔵。

フランシス真悟 Francis Shingo, Illumination (rose), 2024, Oil on canvas, 41cm x 41cm

照屋勇賢 Teruya Yuken
1973年沖縄県生まれ。多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業後、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツMFAプログラム修了。現在はベルリンを拠点に活動する。主な個展、グループ展にP.S.1(ニューヨーク、2005年)、ZKM(カールスルーエ、2007年)、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク、2007年)、森美術館(東京、2010年)、金沢21世紀美術館(2009, 2015, 2018, 2019年)、ポンピドゥー・センター・メッス(2017年)、東京都現代美術館(2021年)、沖縄県立博物館(2023年)のほか、横浜トリエンナーレ(2005年)、シドニー・ビエンナーレ(2012年)、上海ビエンナーレ(2018年)、バンコクアートビエンナーレ(2020年)などの国際展にも多数参加している。

照屋勇賢, Untitled, 2018, Watercolor on crumpled paper and cut-out, 34.5 x 25 cm

「Repetition」by 東京画廊+BTAP, MISAKO & ROSEN, XYZ Collective

会期:2024年10月8日(火) – 10月27日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L、M、S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:2024年10月8日(火)18:00-20:00
ギャラリートーク 18:30-19:00 *ギャラリスト、アーティストを交えて本展覧会のキュレートリアル、作品について実際の作品の前でお話ししましょう。

アーティスト:
関根美夫、柏原えつとむ(東京画廊+BTAP)
片山真妃、大谷透(XYZ collective)
加賀美健、マーガレット・リー(MISAKO & ROSEN)

ショーウィンドウ(Space S):宮澤男爵(東京画廊+BTAP)

本展覧会「Repetition」(反復)は差異と反復の関係を出発点としています。日本と海外の世代を超えたアーティストたち、加賀美健、マーガレット・リー、大谷透、片山真妃、柏原えつとむ、関根美夫による新作と過去の作品を展示いたします。また、東京画廊+BTAPは、ショーウィンドウ(Space S)にて若手アーティストの宮澤男爵の新作を展示します。この展覧会には東京を拠点とする3世代のアートスペースの立場が含まれています。それぞれがアート界の構造とこれまで同様の概念とやり方に添って形成されていますが、それぞれ独自の美学を持っています。3世代のギャラリーと参加アーティストの間に予期せぬ一致と相違の両方の点を明らかにします。

関根美夫 Yoshio Sekine (1905-1972)
1954年より具体美術協会の結成に加わる。「そろばん」は関根の代表的シリーズで、さまざまな構図や⾊彩を展開しながら、晩年に⾄るまで多数の作品を⼿がけた。

関根美夫, No.563,1984,アクリル、アルミ箔、銀箔、金箔、キャンバス, 100 x 80.2 cm (40号)

柏原えつとむ Etsutomu Kashihara(1941-)
60年代に斎藤義重に学び、中原祐介と⽯⼦順造が企画した「トリックス・アンド・ヴィジョン(盗まれた眼)」展(東京画廊・村松画廊、東京)や1973 年の「サンパウロ・ビエンナーレ」に参加。代表的なシリーズ作品に、遠近法の問題を扱った「Silence」がある。

柏原えつとむ、Silencer 68-3、1968、油彩、キャンヴァス、162.1 × 130.3 cm

大谷透 Toru Otani (1988-)
2023年にXYZ collectiveにて個展「催眠術」を開催。紙やすりや石膏ボードといった工業製品、古紙やラベル といったファウンドマテリアルを用い、扱う素材にはすでに何かが描かれており、それらの既存の表象や記号を手がかりに転用、抽出、反復、消去といったプロセス繰り返し作品は制作される。

Toru Otani,Night Garden,2024, Water color pencil on abrasive paper,46x56cm

片山真妃 Maki Katayama (1982-)
主な展覧会に2024 年にαM ギャラリーで開催された個展や2023 年に森美術館で開催
されたグループ展「ワールドクラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」などがある。題材となる⼈物の⼈⽣の出来事、過去の天候やキャンバスのサイズなど数字に基づいたコンセプトと独⾃のカラー⾒本に基づき抽象的な絵画シリーズを発表している。

Maki Katayama The summer solstice at Miyazaki,Japan 1981-2016, oil on canvas, 2016, 53 x 65cm

加賀美健 Ken Kagami(1974-)
2018年にパルコミュージアムにて個展「レトロスペクティブ」を開催。「トレバー・シミズ & 加賀美健」展をメンデスウッド DM(サンパウロ)で開催する他、近年は2024年のアートバーゼル⾹港のエンカウンターセクションでのパフォーマンスで定評を受けた。主に、社会現象や時事問題、美術史、カルチャーなどをジョーク的発想に変換し、彫刻、絵画、ドローイング、映像、パフォーマンスなどを⼿がけている。

Ken Kagami, Falling man 2024 (detail)
Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN

マーガレット・リー Margaret Lee (1980-)
近年は、ジェスチャー、線、形の反復に抵抗しながらも、何かの関係性を模索してできた偶発的な描線を含んだ抽象作品を手掛けている。

宮澤男爵 Danshaku Miyazawa (1981-)
2004 年に東京都が主催する公募展「トーキョー・ワンダーウォール公募2004」で⼊選し、東京画廊+BTAP(東京)において、2008 年に古林希望との⼆⼈展、2010 年に個展を開催。若⼿アーティストを紹介するCADANショーウィンドウ(Space S )では、新作品を発表する。

宮澤男爵, TVのある部屋, 2024, アクリル、キャンバス, 162.2 x 130.2 cm

“GUTAI x POP UNDERGROUND” Presented by Yoshiaki Inoue Gallery and NANZUKA

会期:2024年9月18日(水) – 10月5日(土)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L、M、S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニング・レセプション:9月18日(水) 18:00-20:00
大平龍一によるパフォーマンス:9月18日(水) 19:00-

出展作家名
Yoshiaki Inoue Gallery
吉原治良元永定正白髪一雄嶋本昭三松谷武判中辻悦子
NANZUKA
中村哲也佃弘樹大平龍一谷口真人福本健一郎安部貢太郎村松佳樹岡﨑龍之祐

キュレーション:井上彰人

この度Yoshiaki Inoue GalleryNANZUKAは、CADAN有楽町において合同企画展「GUTAI x POP UNDERGROUND」を開催いたします。また、本展のキュレーションは井上彰人が担当します。

戦後を代表する芸術運動「GUTAI」の創始者でありリーダーの吉原治良は、「ひとの真似をするな」、「いままで見たことの無いものを作れ」という言葉で若い作家たちを挑発、鼓舞しました。この言葉は、若いGUTAIのメンバーたちに自己表現を追求し、独自の芸術の道を歩む勇気と自信を与えました。彼らは他者に左右されることなく、自分自身の内なる芸術的な声を信じ、それを具現化することに取り組みました。

一方で、ポップカルチャーと現代美術の接続を目指し、デザイン、イラスト、ストリート、漫画、ファッション、ミュージックなど、周辺分野における創造性をアカデミックに扱うNANZUKAは、日本のアートシーンの外でのみ評価されてきた才能を再評価し、唯一無二の方法で国際的な現代アートの舞台での紹介に努めています。

「GUTAI」のメンバーたちが示した独自性と想像力はどのように現代のアーティストたちに受け継がれているのか。本展はGUTAIの作家6名と、新たな形で表現の幅を拡張し続けるNANZUKAの気鋭のアーティスト8名によるコラボレーション展となります。

Yoshiaki Inoue Galleryの「GUTAI」から、「円」をモチーフとした作品で知られる、「GUTAI」創設者の吉原治良、未知なる自然を創作の源とし、絵の具や塗料を直接キャンバスに流し込み川の流れや細胞分裂といった流動的な抽象絵画を発表した元永定正、新聞紙を貼り合わせたキャンバスに穴を開けた作品「穴」、絵の具の入った瓶をキャンバスに投げつける「瓶投げ」など、「具体」メンバーの先駆的なパフォーマンスの中で、最も過激な作品を制作した嶋本昭三、既存の絵画に飽き足らず、天井から吊るしたロープにつかまり、床に広げたキャンバスの上に絵具を置いて縦横無尽に足で描くフット・ペインティングで今なお国際的に高い評価を得ている白髪一雄、現在もパリを拠点におき、半世紀以上にわたり、ボンド(ビニール接着剤)をキャンバスに流し、鉛筆で黒く塗りつぶす作品を制作し続けている松谷武判と、広告デザイナーを経て「ひとのかたち」をモチーフに絵画、彫刻、版画など多彩な分野で今なお精力的に制作活動を行う中辻悦子の作品を紹介します。

また、NANZUKAからは、東京藝術大学院で漆芸を学び、以後視覚的な情報が生物に与え得る情報をテーマに様々な造形作品を制作する中村哲也、幾何学的な平面構成や記号的な要素を取り込みながら、都市の風景や建築物、樹木や水辺といった自然の風景などをコラージュし、近未来的な印象で描く佃弘樹、素材本来の持つ特性に立ち返り、創作における無心性、理由のない衝動といった人間の原初的衝動ともよぶべき創造性に基づき、「意味の定まらない」造形物を制作する大平龍一、制作者と鑑賞者、イメージと物質、リアルとバーチャルなどを二項対立で捉えることなく、その間を移動する存在、その狭間に埋れた目に見えないが確かにあるもの、言葉にしがたい感覚などへ意識を向け、自身にとってのリアリティを掴み取ることを目指し制作を行う谷口真人、植物や胞子、細胞、化石などから着想を得て、油彩やドローイングに加え、木彫と陶芸を組み合わせた彫刻作品を制作する福本健一郎、私たちが日常的に口にする食品の材料(黒ごまやタピオカ粉など)に、顔料とメディウムを混ぜ合わせた独自の「絵の具」を開発して、絵画作品を制作する安部貢太郎、そして、イラスト、フライヤー、ポスター、写真、映像、アニメーションなど多岐に渡る表現の幅を武器に、1950~1970年代から現在に至るまでの映画、音楽などの古今東西の創作物から影響を受けた多彩な作品を制作する村松佳樹、歴史と自然に敬意を表した儀式や祈願の行為を制作のテーマに、枠組みにとらわれない作品スタイルで、デザイナーとしてファッションシーンでも活躍を続ける岡﨑龍之祐の作品を発表します。

みなさまに本展をお楽しみいただけますと幸いです。

Jiro Yoshihara, “円”, 1968, Screen print, H44.2 x W57 cm, Edition: 800
Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
Sadamasa Motonaga, “しろいやっつとくろかたち”, 1998, Acrylic on canvas, H97 x W130.3 cm
Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
Etsuko Nakatsuji, “Untitle”, 2023, Acrylic on canvas, H91 x W72.7 cm
Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
Tetsuya Nakamura, “Heroes (Blue)”, 2021, Urethane paint on
Fiber Reinforced Plastics, H100 × W100 × D8.5 cm
Courtesy of NANZUKA
Hiroki Tsukuda, “New Collapse”, 2021, Charcoal, acrylic, ink and pencil on paper, wood panel, with silkscreen printed acrylic, frame, H125 x W200 x D4.3 cm
Courtesy of NANZUKA
Ryuichi Ohira, “The most useful sculpture in the world – Vegetable”, 2022, Camphor, resin, H69.5 x W33 x D21 cm
Courtesy of NANZUKA
Makoto Taniguchi, “Untitled”, Acrylic paint, grease pencil, acrylic board,
wooden frame, mirror, H93.8 x W77.8 x D18.2 cm
Courtesy of AKIINOUE and NANZUKA

COBRA 「Total Care Support -GOOD TIME-」 by Talion Gallery & 4649

Top image: COBRA, Total Care Support -GOOD TIME-, 2024

会期:2024年8月27日(火) – 9月15日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L、M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニング・レセプション:8月27日(火) 18:00~20:00
19:00よりアーティストトークを開催します。

Talion Gallery4649はCADAN有楽町にて、COBRAによる個展「 Total Care Support -GOOD TIME-」を開催いたします。

お一人おひとりに寄り添うトータルケアサポート。肉体的・精神的な健康を対象とし、高い専門性を持つプロフェッショナルケアアテンダントが、お一人おひとりに合わせた支援とサポートを実践しトータルソリューションを導き出します。協力ギャラリー機関と連携し たTS、PS、MS (テクニカルサポート、フィジカルサポート、メンタルサポート)も充実しているので、万一の場合でもご安心いただけます。
トータルケアサポートは、お身体の状態や作品についてご希望される支援を問診、ヒアリング調査、インストール、リハビリテーションにいたるまで、多職種一体となってトータルケアすることを心がけています。また「安心して生活できる明るい快適な未来、地域創りに貢献する」の理念をモットーに、地域に根付いたサポートシステムにも励んでまいります。
ぜひともこの機会にご来臨くださいますようお願い申し上げます。

協力:ANOMALY、青山 | 目黒、Fig.、KAYOKOYUKI、HAGIWARA PROJECTS、MISAKO&ROSEN、Satoko Oe Contemporary、TALION GALLERY、4649

COBRA
1981 年千葉県船橋市生まれ。現在は東京を拠点にアーティスト活動を行う。 アーティストランスペース「XYZ collective」を運営。 ごく普通の世間的主題を映像作品を通してコミカルに表現した作品を多く発表している。コミカルに繰り広げられる映像作品の多くは自作自演であり、映像内のみでのパフォーマンスが多い。アートフェアブースを ネズミ取りに変換させた「Rat Museum For Rat」や鳥籠に卵の絵を置いた鳥のための彫刻作品「Bird Gallery For Bird」など、風刺的な表現とユーモアをもった彫刻作品を多く手がける。アーティストランスペース XYZ collective の運営も行っており、2020年にはトーキョーアーツアンドスペースにて国際的なアーティストランスペースの現在を伝える展覧会「東京デトロイトベルリン」展を企画した。

主な展覧会:2023年「彼らは。透明に、穏やかに、ただ酔い漂う目玉なのさ」Good Weather(シカゴ、個展) 、2022 年「COBRA」LambdaLambdaLambda (プリシュティーナ、コソボ、個展)、2019 年「life and limbs」スイス・インスティチュート・オブ・コンテンポラリー(ニューヨーク、グループ展)、同年「The Museum」Fig(東京、個展)

高見澤ゆう「August 27 – September 15, 2024」by 4649

Top image: Yuu Takamizawa, 2022,  Photo: Fuyumi Murata

会期:2024年8月27日(火) – 9月15日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

4649はCADAN有楽町スペースSにて高見澤ゆうによる展覧会を行います。

高見澤はこれまで美術にまつわる既存のインフラや慣習を作品の題材として扱ってきました。そこにはギャラリーという習慣的かつ商業的なプロジェクトへ作家自身が取り組んだ実験からの結果と、美術市場を制作者とそうでない人間の双方の視点から観察が反映されてきたと言えます。本展では特にギャラリーや展示空間という前提への問いかけとなるような、2021年の4649での個展にて展示されたシリーズを再制作したビデオを中心にいくつかの新作をご紹介いたします。

高見澤ゆう
1990年生まれ、東京都出身。不可視の状態にある芸術をとりまく下部構造を絵画における支持体のように解釈することで、それらを一時的に可視化する仕組みを帯びたオブジェやインスタレーションを展示する。その成果物はアートワールドという支持体の不安定さと複雑さについての議論を促すものである。

主な展覧会に”Artificial Paradise” (XYZcollective, 2024)、imlaborでの個展 (2021), 4649での個展 (2021), ”Presque Partout” (FRACロレーヌ, メッス, 2024)、”In The Shadows of Tall Necessities” (ボン・クンストフェライン, ボン, 2022), ”copies” (King’s Leap, NY, 2022)、”Ann’s Research” (Maxwell Graham, NY, 2022)等。東京のアーティストランスペースである4649の共同ディレクターの一人でもある。

Abstractions – ある地点より - 豊嶋康子 | 佐藤克久 | 末永史尚 | 益永梢子 by Maki Fine Arts

会期:2024年8月6日(火) – 8月25日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニングレセプション:8月6日(火) 18:00-20:00
クロージングパーティー:8月25日(日) 15:00-17:00 *出展作家が参加いたします

この度、Maki Fine Arts は CADAN 有楽町にて、4 名のアーティストによるグループショー「Abstractions – ある地点より -」を開催いたします。

豊嶋康子 | Yasuko Toyoshima
日常社会の制度や仕組みを批評的に捉え、人間の思考の「型」を見出すことをテーマとして、作品を発表している。

1967 年埼玉生まれ。1993 年東京芸術大学大学院美術研究科油画専攻修士課程修了。近年の主な展示として、個展「発生法─天地左右の裏表」(2023-24 年 / 東京都現代美術館)、「Group Show – 豊嶋康子 | 荻野僚介 | 伊藤誠」(2023-24 年 / Maki Fine Arts)、個展「収納装置」(2021 年 / M 画廊)、個展「交流_2021」(2021 年 / ガレリア フィナルテ)、「Public Device -彫刻の象徴性と恒久性」(2020 年 / 東京藝術大学大学美術館)など。

豊嶋康子, 地動説_2020 カーヌン, 2020 年, 木材、自然塗料、ステンレスボルト・ナット、平ワッシャー, 17.5 x 17.5 x 4.9 cm

佐藤克久 | Katsuhisa Sato
絵画という制度・形式を題材として、ユーモアを交えながら、色彩と形態の関係性を探求している。

1973 年 広島生まれ。1999 年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。
近年の主な展示として、個展「あけっぴろげ」(2023 年 / See Saw gallery+hibit)、個展「とりもなおさず」(2023年 / SHINBI GALLERY)、「Insight 28 “hang”」(2023 年 /Yoshimi Arts)、「コレクション 小さきもの─宇宙/猫」(2023年/ 豊田市美術館)、「SHOUONJI ART PROJECT 28th 佐藤克久 うらおもて」(2021 年/照恩寺)など。

佐藤克久 , つらつら, 2019 年, キャンバスに油彩, 65.2 x 53 cm

末永史尚 | Fuminao Suenaga
日常見ているものや展示空間に関わるものからピックアップした視覚的トピックをもとに絵画・立体作品を制作している。

1974 年山口生まれ。1999 年東京造形大学造形学部美術学科美術 I 類卒業。近年の主な展覧会として、「うつす展」(2024 年 /BOOK AND SONS)、「Textural Synthesis」(2024 年 / 三越コンテンポラリー)、個展「軽い絵」(2024 年 / Maki Fine Arts)、「へいは展」(2023 年 / 代田橋納戸/ギャラリーDEN5) 、「Group Show – 白川昌生 | 末永史尚 | 城田圭介 | 加納俊輔 | ショーン・ミクカ」(2022 年 / Maki Fine Arts)など。

末永史尚, Search Results, 2018 年, Acrylic,pigment on cotton,panel, 35.6 x 56 cm

益永梢子 | Shoko Masunaga
絵画を起点として、多様な手法により制作。周囲の環境・空間との関係性を重視する作品群は可変的で置換可能な性質を持つ。

1980 年 大阪生まれ。2001 年 成安造形短期大学造形芸術科卒業。近年の主な展示として、「MEMORIES」(2023 年 / CADAN 有楽町)、「Ginza Curator’s Room #005 天使のとまり木」(2023 年 / 思文閣銀座)、個展「その先の続き」(2023 年/ Maki Fine Arts)、個展「editing」(2022 年/nidi gallery)、個展「replace」(2021 年/LOKO Gallery)など。

益永梢子, session4, 2023 年, 木製パネル、キャンバス、アクリル絵の具、鉛筆, 72.5 x 40 x 2 cm

ジョエル・アンドリアノメアリソア / 新作ドローイング展 「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」by STANDING PINE

Joël Andrianomearisoa, TALE OF THE UNKNOWN DESIRE, 2023, 56 × 76 cm, Pastel on paper

会期:2024年8月6日(火) – 8月25日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニングレセプション:8月6日(火) 18:00-20:00
クロージングパーティー:8月25日(日) 15:00-17:00

この度、STANDING PINEはCADAN有楽町にて、ジョエル・アンドリアノメアリソアの新作ドローイング展「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」を開催いたします。

ジョエル・アンドリアノメアリソアは、1977年にマダガスカルのアンタナナリボに生まれ、現在はパリとアンタナナリボを拠点に活動しています。彼の作品は、ファッションからデザイン、映像、写真、舞台美術、建築、インスタレーション、ヴィジュアル・アーツまで様々な分野での修業を活かし、テキスタイル、紙、鉱物などから時には予想外の素材を用いて制作され、言葉では表現することが困難な人間の抽象的で曖昧な感情や物語を呼び起こします。

「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」と題された新作ドローイングシリーズでは、白い紙にオイルパステルによって様々な痕跡が残されています。時に真っ直ぐ、時に途切れ途切れで描かれる線は、決して同じ軌道を流れることのない涙のようであり、溢れ出す感情そのもののようでもあります。アンドリアノメアリソアは、私たちを常に感情に満ちた彼の世界へ誘います。この感情は抽象的なものではなく、無限に続く運動のように常に物質的であることを彼は望んでいます。感情の物質性は、特定の言語や地理に関係なく読み取ることができます。

アンドリアノメアリソアは「私は全てを理解するという考え方には少々反対しています。あなたは時々感情的になればいいだけなのです。」と語ります。そしてこう続けます。「ただ、自分自身でいるだけでいいのです。展覧会の中で、自分の感情が望むものを好きなように選べばいいのです。」

それがアンドリアノメアリソアの作品の美しさであり、ミステリーでもあります。曖昧で抽象的な物語、それは、あらゆる人が知覚することができるが、名前をつけることができないものなのです。

◎Joël Andrianomearisoa (ジョエル・アンドリアノメアリソア)

1977年、マダガスカルのアンタナナリボに生まれる。現在はパリとアンタナナリボを拠点に活動。

ヴェネツィアビエンナーレ、シドニー・ビエンナーレなどの国際展や、MAXXI(ローマ)、ハンブルガー・バーンホフ現代美術館(ベルリン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、パレ・ド・トーキョー(パリ)、スミソニアン博物館(ワシントン)、ダラス・コンテンポラリー(ダラス)などにて作品を発表。また、2016年にはArco MadridにおいてAudemars Piguet Prizeを受賞、2019年のアート・バーゼル香港Encounter部門での大規模インスタレーションや、コスミン・コスティナスによってキュレーションされたFrieze Londonでの特別企画「Woven」での展示は多くの観客を魅了した。近年ではDIORやDiptyqueなど幅広い業界ともコラボレーションし、イヴ・サンローランコレクションにも入るなど、現在国際的に活躍するアフリカ系アーティストの一人として注目を集めている。2022年には東京都現代美術館で開催された「クリスチャン・ディオール、 夢のクチュリエ」展でも、コラボレーション作品が展示された。

長田奈緒「Surface/」by Maki Fine Arts

Top image: 長田奈緒, Candy wrapper(Damla, 2023 年, インクジェットプリント、ミラーコート紙, 8 x 5 cm

会期:2024年8月6日(火) – 8月25日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

オープニングレセプション:8月6日(火) 18:00-20:00
クロージングパーティー:8月25日(日) 15:00-17:00 *出展作家が参加いたします

この度、Maki Fine Arts は CADAN 有楽町 Space S にて、長田奈緒「Surface/」を開催いたします。

長田奈緒 | Nao Osada
身近にあるものの表面の要素を、シルクスクリーンなどを用いて、実際とは異なる素材の表面に刷った作品を制作。日常で廃棄されていく些細なものに「はかなさ」を見出し、繊細で詩的な存在へと昇華させる作品は、鑑賞者にささやかな気付きを促し、その現実観を揺るがします。

1988 年生まれ。2016 年東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。
近年の主な展示として、「VOCA 展 2024」(2024 年 / 上野の森美術館)、個展「目前を見回す」(2023 年 / Maki Fine Arts)、個展「紙を持つ手は紙」(2023 年 / ギャラリーそうめい堂)、「日本国憲法展」(2023 年/無人島プロダクション)、「メディウムとディメンション Liminal」(2022 年/柿の木荘)、個展「少なくとも一つの」(2022 年/Maki Fine Arts)、「感性の遊び場」(2022 年/ANB Tokyo)、個展「I see…」(2022 年/NADiff Window Gallery)など。

横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

Top image: 横井七菜 Nana Yokoi,  "untitled" 2023, watercolor on paper, 27 x 24 cm

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP)
企画:HAGIWARA PROJECTS

レセプション・パーティー:7月16日(火) 17:00-19:00

同時開催:
風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション
渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS

横井 七菜(よこい なな)
1983年 愛知県生まれ ​​東京都在住
2006年 多摩美術大学 絵画学科油絵専攻 卒業

​個展
​2022
“Super Open Studio” LUCKY HAPPY STUDIO,東京
2021
“Crumble” HAGIWARA PROJECTS, 東京
2012
”Powder” Wako Works of Art, 東京

​グループ展​
2023
“ボーダー/距離” 長野​​
“Recent Discovery CADAN × ISETAN ART GALLERY” ISETAN ART GALLERY, 東京
2022
“Light Source” HAGIWARA PROJECTS, 東京
2018
​”small good things” HAGIWARA PROJECTS, 東京
​2013
”Wako Works of Art Gallery Selections” TOLOT/heuristic SHINONOME, 東京
​2009
サントリー美術館天保山,​ 大阪
”インシデンタル・アフェアーズ うつろいゆく日常性の美学”
”Gallery Show”Wako Works of Art, 東京
2008
Pictures” Wako Works of Art, 東京
​2007
”from/to #4” Wako Works of Art, 東京

渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP
企画:HAGIWARA PROJECTS
協力:東京フォトグラフィックリサーチ

レセプション・パーティー:7月16日(火)17:00-19:00

同時開催:
風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション
横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

渡邉は、写真、絵画、立体、さらにはパフォーマンスなど多様な表現手法を使って、世界の見方に関する問いを投げかけるアーティストです。彼の作品は、反射や透過、光や影といった現象や、絵の具の痕跡、吊るす行為など様々な要素を組み合わせ、断片的に配置することで、視覚的に物事をどのように整理し、推察するかを探ります。彼の作品のテーマは「視ることの切り分け」であり、そもそも世界の「切り分け」は主体的であり断片的で、時間に依存するものであることを示しつつも、その断片がそれぞれ新たな繋がりを持ちながら広がっていきます。ミニマルかつ詩的な表現を兼ね備えた作品は、巨人の視点から見るような推論に基づき、新たな関わりを生み出します。
渡邉の作品は視覚と認識の新しい可能性を探求し、わたしたちの見るという能動的な体験により、異なる視点や感覚が生まれ、私たちに多層的な知覚体験を提供します。

渡邉 庸平 Yohei Watanabe
1990 年福島県生まれ、東京都在住。東京藝術大学博士課程在籍。主な展覧会に、「Spoon」 HAGIWARA PROJECTS (2023, 東京)、「Labender Hair」 imlabor (2021, 東京)、「The Mug Blues」LAVENDER OPENER CHAIR (2020, 東京)、「Giant Chorus」( 個展) HAGIWARA PROJECTS (2019, 東京)、「 4 boxes and pyramids」 4649( 2018, 東京)、「 群青」 児玉画廊(2017, 東京)、 「 猫の肌理、雲が裏返る光」( 個展 ) KomagomeSOKO( 2017, 東京)、「 SPVI II」 Turner Gallery( 2015, 東京)、「 THE EXPOSED#9 passing pictures」 g/p Gallery 東雲( 2015, 東京)、「at work」 東京芸術大学 Yuga Gallery( 2013, 東京)など。

風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」by 無人島プロダクション

風間サチコ 招かれざる客 2023年 リノカット 15 x 23cm

会期:2024年7月16日(火) – 8月4日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階(MAP

レセプション・パーティー:7月16日(火) 17:00-19:00

同時開催:
渡邉庸平 「7-2-3-9-6-12」by HAGIWARA PROJECTS
横井七菜 by HAGIWARA PROJECTS

このたび、無人島プロダクションはCADAN有楽町にて風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」を開催します。
風間は昨年から毎月、朝日新聞朝刊〈論壇時評〉の挿画を担当しており、連載では現代社会をイメージした版画を掲載しています。
本展では、2023年4月から今年6月まで掲載された作品の原画(リノカット)14点を展示します。
また、2021年に東京都現代美術館で開催された「Tokyo Contemporary Art Award」展で発表した「肺の森」シリーズより、衝突が続く国際情勢を想起させる木版画作品2点も展示します。

風間らしい視点で切り取った現代社会のありようをぜひご覧ください。

風間サチコ
1972年生まれ、東京都在住。1996年武蔵野美術学園版画研究科修了。現在起きている現象の根源を過去に探り、未来に垂れこむ暗雲を予兆させる黒い木版画を中心に制作。一つの画面に様々なモチーフが盛り込まれ構成された木版画は漫画風でナンセンス、黒一色のみの単色でありながら濃淡を駆使するなど多彩な表現を試み、彫刻刀によるシャープな描線によってきわどいテーマを巧みに表現する。近年の主な展覧会に「第24回シドニービエンナーレ」(ニューサウスウェールズ州立美術館 2024年) 「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展:風間サチコ Magic Mountain」(東京都現代美術館、2021年)「横浜トリエンナーレ」(横浜美術館、2017)「光州ビエンナーレ The Eighth Climate (What Does Art Do?)」(光州市ビエンナーレホール、2016年)など。

ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’

Top image: ‘Coal Miner Baby’, 2022, Oil on linen, 40 x 90 cm

会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:KAOYOKOYUKI
ゲストキュレーション:Tenko Presents

会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
池崎拓也「シーマップ:レシーブアンドリリース」by Satoko Oe Contemporary
利部志穂「⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢」by KAYOKOYUKI

KYOKOYUKIのゲスト企画として、Tenko Presentsを主宰する中島点子によるキュレーション展「ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’」をCADAN有楽町スペースSにて開催いたします。

キャンバス上で、バルトシェックは私たちの前で陰鬱でメランコリックな場面を描く。石炭鉱山で這い回る赤ちゃん、顔のない馬や人々による労働の場面、そして悲しげな白鳥の顔、すべて灰色とベビーブルーの色調で現れる。この作品のモチーフは、ポストアポカリプスのビデオゲームとポーランドのプロレタリアート・アヴァンギャルドを思わせる。この「Show Window」というシリーズは、デパートのディスプレイウィンドウに似た空間に展示される。バルトシェックは、その無垢でありながら痛々しいモチーフをキャンバスに適用し、恐怖、戦争、脅威を完全に表現することで、一時的な安堵感を得ようとしている。彼女は「恐怖が一時的に危険ではなくなる」と言います。

On a canvas, Bartoszek spreads a gloomy and melancholic scenes before us: a baby crawling in a coal mine, scene of labour by faceless horses and people and sad looking swan faces all in shades of grey and baby blue. The motifs of the work brings to mind a post-apocalyptic video game meets the polish proletariat avant-garde. This series of works ‘Shop Window’ displayed in space resembling a display window of a boutique, Bartoszek applies her disarming yet painful motifs of innocence to the canvas: she raises fear, war, and threat to a total level in order to feel momentary relief. As he says, thanks to this, “fear temporarily ceases to be dangerous.”


‘First Day of School’ 2022, Oil on linen, 40 x 90cm

ズザナ・バルトシェック Zuzanna Bartoszek
1993年、ポズナン(ポーランド)生まれ。詩人であり、アーティスト。彼女の作品はMuseum of Modern Art in Warsaw、 Kunsthalle in Zurich、 Kunsthalle in Zurich、Kevin Space in Vienna 、Gaylord in Los Angelesなどで展示されてきました。彼女は「Twórczość」、「Mały Format」、「Wizja」、「Dwutygodnik」、「Lampa」、「Czas Kultury」に寄稿しています。2016年にはデビュー詩集「Niebieski Dwór」(Disastraによる)が出版されました。彼女はワルシャワとベルリンで生活し、制作活動を行っています。

born in 1993, Poznań. Poet and artist. Her works have been exhibited at the Museum of Modern Art in Warsaw, Kunsthalle in Zurich, Kunsthalle in Zurich, Kevin Space in Vienna and Gaylord in Los Angeles. She has published in “Twórczość”, “Mały Format”, “Wizja”, “Dwutygodnik”, “Lampa”, “Czas Kultury”. In 2016, her debut volume “Niebieski Dwór” was published. (by Disastra) She lives and works in Warsaw and Berlin.

池崎拓也 シーマップ:レシーブアンドリリース

Top image: Parallel Patchwork by Family in NYC (Marine Compass)、2019、Found fabric, shopping bag, found quilt、54x 54cm

会期:2024年6月25日(火)〜7月14日(日)
企画:Satoko Oe Contemporary

会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

レセプション・パーティー 6月25日(火)17:00-19:00

同時開催:
利部志穂「⾔霊のさきわう地 − 天照、へリオス、カーネの夢」by KAYOKOYUKI
ズザナ・バルトシェック ‘Show Room’ curated by Tenko Presents (KAYOKOYUKIゲスト企画)

池崎の制作では、アンティークショップで見つけた古いポスターや古いレシピ本、拾った物、ファストファッションのブランド品、パブリックオブジェクト、観葉植物、せんべい、トングなど、日常生活で見つけた様々な物(ファウンドオブジェクト)やイメージが扱われます。

それらの素材やイメージを均質化された交換可能なものとして捉え、再解釈し、ドローイングや写真、立体、インスタレーションなどの形式で展開しています。
池崎の制作の過程では、物やイメージに対する先入観や偏見は時に無視され、それ自体の存在に含んでいる時間や空間、色や形、機能などが時に言葉遊びやジョークのように、私たちのリアルなコミュニケーションのように反映されています。

今回、池崎は、新旧作品を混在させ、自らの作品をキュレーションし、「シーマップ:レシーブアンドリリース」として再構成した展示空間を作り出します。ポリネシアの古代航海術では、地図やコンパスがない状況で、星の観察や波のパターン、鳥の飛行や、風や雲の動きを見ることで遠く離れた目的地へ導くものでした。池崎も同様に、自身が身を置く環境から文化的、地理的に影響を受けながら、出会った物やイメージに対して、古代航海術のように情報を受信し、それを作品制作の道標として活用しています。作品には、彼の生まれた故郷の風土や祖先や家族の存在を意識したようなものもあります。それは、私的な歴史やアイデンティティを探究しながら過去や未来を往来する終わりなき航海の旅の記録のようです。
今回出品される作品は、リサイクルショップで手に入れたキルトに、母親から習った方法を受け継ぎ、更に手を加えた、「パラレルパッチワーク」やニューヨークに移住後に始めた、送られてきた封筒や段ボール、購入品のパッケージに直接ドローイングを施した「The Address on The Adrress」、台湾のアンティークショップで見つけた海洋地図の断片を文化的地理的なルーツを探る試みとして作品にした「海の地図」を中心に出品します。

プロフィール
池崎拓也 Ikezaki Takuya
1981年生まれ、現在、ニューヨーク在住。武蔵野美術大学油絵学科卒業後、2008年、中国政府奨学金を得て、中国中央美術学院へ研修生として2年間留学。2018年より文化庁新進芸術家派遣制度の助成を得て、ニューヨークに1年間滞在。その後、ニューヨークに移住。

個展に「Recent work(Body&Soul)」Satoko Oe Contemporary(東京、2023)、「Heaven」Young Knee Cool(ニューヨーク、2021)、「Beautifu♡World」Satoko Oe Contempoarary(東京、2017、「楽園創造ー芸術と日常の新地平線ー Vol.2」Gallery αM(東京、2015)、「今日の明日、昨日の今日」霧島アートの森(鹿児島、2015)など。グループ展に「…」Laurel Gitlen(ニューヨーク、2024)、「DOMANI・明日展2022ー23」国立新美術館(東京、2022)、「paper works」Satoko OeContemporary(東京、2021)、徳之島アートプロジェクト2014「空とカタツムリ」伊仙町立歴史民俗資料館(鹿児島、2014)など。

The Address on The Address
2022 82×97 cm
Acrylic, collage, and marker on shipped cardboard box