黒田アキ Aki Kuroda
1944年京都生まれ、1970年よりパリ在住。1980年パリ国際ビエンナーレ以降、世界各国で個展を開催。1993年東京国立近代美術館において個展。翌年、国立国際美術館にて個展開催。1995年にサンパウロ・ビエンナーレ参加。1993年『パラード』のパリオペラ座の舞台美術を手がける。建築家リチャード・ロジャース氏との京都府南山城村立小学校、東京ドームMEETS PORT HALLなどのパブリックアート『COSMOGARDEN(宇宙庭園)』を制作。
近年は、以前から描き続けてきた人型figure作品はもとより、ミノタウロスと自画像を綯い交ぜにしたSelf portrait や宇宙に浮かぶ都市organic city breaking など荒々しい筆致の大型ペインティングを描くなど、80歳を超える今尚、常に変容し続ける希有な作家です。
菅木志雄 Kishio Suga
1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科を卒業。現在静岡県伊東市で制作活動を行なう。 菅は、60年代末~70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきた。石や木、金属といった「もの」同士や、空間、人との関係性に対して様々なアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化すべく作品にあらわしてる。近年の主な展覧会として、ヴァンジ彫刻庭園美術館(2014-2015年)、東京都現代美術館「菅木志雄 置かれた潜在性」(2015年)、Pirelli HangarBicocca(ミラノ、2016年)、Dia Art Foundation(NY、2016年)での個展や、第57回ヴェネツィアビエンナーレ国際展「VIVA ARTE VIVA」(2017年)、イギリス、スコットランド国立近代美術館でのカーラ・ブラックとの二人展(2016年)があり、作品はポンピドゥ・センター、テート・モダン、ダラス美術館、ディア美術財団、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホーン美術館彫刻庭園、M+や、東京国立近代美術館、東京都現代美術館をはじめ、国内外幾多もの美術館に収蔵されている。
世良剛 Tsuyoshi Sera
1974年島根県生まれ。大阪・シドニー・東京・京都と活動の拠点を移しながら、現代アートの分野で制作を続けている。様々な経験から身の回りの日常の安い物事や取るに足らない出来事の断片をモチーフに、人に自らの可能性を目覚めさせ、凡庸な事象に潜む美を見出し、新たな関係性を結び意味を得る文脈を作り出していく。
浜崎 亮太 Ryota Hamasaki
1979年和歌山県生まれ。間や空といった東洋的なコンセプトに詩想や情緒、西欧哲学などの要素を組み込み、立体や映像メディアを用いた作品を制作。 また河合政之と共にアナログなヴィデオ機材を大量に用いたライヴパフォーマンスなども行なっている。主な活動歴にポンピドゥーセンター『HORSPISTES2012』(フランス)、エクス・テレサ国立現代美術センター(メキシコ)での作品上映や川崎市民ミュージアムでの展示、東京都現代美術館『田中敦子アート・オブ・コネクティング』、東京都庭園美術館『TTM:IGINITION BOX 2015』、『Art Basel Hong Kong 2018』(香港)でのライヴパフォーマンスなど。
秋山珠里 Juri Akiyama
1992年東京出身。蜜蝋を主素材に用い、その歴史・文化・哲学的背景を紐解きながら絵画・彫刻を横断する作品を製作。病気の皮疹の蜜蝋標本「ムラージュ」や古代に制作された蜜蝋画、蜜蝋版などに手法をまねぶ。中心的テーマに「勿体」という概念を据え、その視点から作家の身の回りの現代の情景を眼差す。主なモチーフは潰れたたばこの箱やラベル、ガスボンベなど。代表作に、東京に現存する看板建築『海老原商店』の床の間を扱った『Noli me Tangere』がある。主な個展に『タブラ・ラーサ(2024)』(スプラウトキュレーション、東京)、『殻の風景画 (2023)』(たばこと塩の博物館、東京、アーツカウンシル助成授業)、グループ展に『乞うより遅く、光より早く(2023)』(MORI YU GALLERY、京都)など。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの2015年度フローレンス・リーフ賞受賞者。
南谷理加 Rika Minamitani
1998年神奈川県生まれ。2021年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業、2023年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。現在は東京を拠点に活動している。 「自分の求めるリアリティ」を作品に表す南谷は、最初ドローイングで構図を決めながらも、実際にキャンバスに描いていくうちに、色やモチーフなど自らの直感で試行錯誤や実験を繰り返し変化させながら一つの作品を仕上げていく。主な個展に、「黙劇」小山登美夫ギャラリー(東京、2023)、「ブレイン・ウォッシュ」Biscuit Gallery(東京、2022)、グループ展に「アートアワードトーキョー丸の内2023」行幸地下ギャラリー(東京、2023)などがある。主な受賞歴として、2022年にCAF賞入選、2023年にART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 小山登美夫賞受賞。
Space L 三島喜美代 | Kimiyo MISHIMA
1932年大阪府に生まれる。1960年代の新聞・雑誌・布などによるコラージュ作品にはじまり、1970年代からは新聞記事などを陶に転写、彩色した立体作品を継続して制作してきた。陶のもつ脆さと永続性に、流動的な「情報」を固定化させた作品は、ドライなユーモアによってポップアート界からも大きな賞賛を浴びた。2023年岐阜県現代陶芸美術館、2024年練馬区立美術館にて大規模な個展を開催。さらなる人気を博すも2024年6月惜しくも逝去されました(享年91歳)。
Space S 中山明日香:Asuka NAKAYAMA
1986年兵庫県生まれ。京都芸術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了したのち、現在は兵庫を拠点に作品制作を行う。2015年に西脇市岡之山美術館で自身初の美術館個展の開催、2021年に京都府新鋭選抜展で京都新聞賞を受賞するなど今後の活躍が期待される若手作家のひとり。最大の特徴は、巨大なキャンバス上において整然と並べられた家具と植物にあふれた庭園とが混在する不可思議な情景である。中山個人の記憶と現代社会への批判的なまなざしから成る作品は、現代的な感覚に満ち溢れる。
磯崎新 Isozaki Arata
1931年-2022年、大分市生まれ。1954年東京大学工学部建築学科卒業。1963年磯崎新アトリエを設立。以降、群馬県立近代美術館、ロサンゼルス現代美術館、バルセロナオリンピック競技場など世界各地で建築や都市の設計に携わり、近年では、カタール国立コンベンションセンター、ミラノアリアンツタワー、上海シンフォニーホール、湖南省博物館、中央アジア大学、また中国河南省鄭州市の都市計画なども手がける。ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミッショナーなど、世界各地での建築展、美術展のキュレーションや、コンペティションの審査委員、シンポジウムの議長なども務める。近年の個展に「磯崎新の謎」大分市美術館(2019)など。「メタボリズムの未来都市」森美術館(東京 2011)、「ジャパン・アーキテクツ1945-2010」金沢21世紀美術館(2014)、「The Emergence of Contemporary: Avant-Garde Art in Japan 1950-1970」 Paço Imperial(リオデジャネイロ 2016)、「Aerodream. Architecture, design and inflatable structures 1950-2020」Centre Pompidou-Metz(フランス 2021), 「Arata Isozaki: In Formation」上海当代芸術博物館(中国 2023)など国内外の展覧会に多数参加。
川俣 正 Kawamata Tadashi
1953年生まれ。2007 年よりフランス、パリ在住。1982年、第40回ヴェネツィア・ビエンナーレへの参加を機に、ドクメンタ、リヨン・ビエンナーレ等、多数の国際展に参加し、欧米を中心に高い評価を獲得し続けている。完成までのプロセスを作品とみなす Work in Progress の手法を基本とし、公共空間に木材を張り巡らせるなど大規模なインスタレーションが多く、建築や 都市計画、歴史学、社会学、日常のコミュニケーション、あるいは医療にまでその領域は多岐にわたる。
フランシス真悟 Francis Shingo
1969年カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。ロサンゼルスと鎌倉を拠点に活動。フランシスは、絵画における空間の広がりや精神性を探求し続けているアーティストです。代表作として、幾層にも重ねられたブルーの抽象画や、深い色彩のモノクローム作品の他、特殊な素材を使用し観る角度によってさまざまな光と色彩が立ち現れるペインティング「Interference」シリーズが知られています。DIC川村記念美術館(千葉、2012年)、ダースト財団(ニューヨーク、2013年)、市原湖畔美術館(千葉、2017年)、セゾン現代美術館(長野、2018年)、マーティン美術館 (テキサス、2019年)、 銀座メゾンエルメスフォーラム(東京、2023年)、茅ヶ崎市美術館(神奈川、2024年)など 国内外の多数の個展、グループ展に参加。JPモーガン・チェース・アートコレクション、スペイン銀行、 フレデリック・R・ワイズマン財団、森アートコレクション、セゾン美術館、茅ヶ崎市美術館、桶田コレクション、植島コレクション、東京アメリカンクラブなどにコレクションとして収蔵。
「TALE OF THE UNKNOWN DESIRE」と題された新作ドローイングシリーズでは、白い紙にオイルパステルによって様々な痕跡が残されています。時に真っ直ぐ、時に途切れ途切れで描かれる線は、決して同じ軌道を流れることのない涙のようであり、溢れ出す感情そのもののようでもあります。アンドリアノメアリソアは、私たちを常に感情に満ちた彼の世界へ誘います。この感情は抽象的なものではなく、無限に続く運動のように常に物質的であることを彼は望んでいます。感情の物質性は、特定の言語や地理に関係なく読み取ることができます。
このたび、無人島プロダクションはCADAN有楽町にて風間サチコ展「Bad Morning! Tokyo」を開催します。
風間は昨年から毎月、朝日新聞朝刊〈論壇時評〉の挿画を担当しており、連載では現代社会をイメージした版画を掲載しています。
本展では、2023年4月から今年6月まで掲載された作品の原画(リノカット)14点を展示します。
また、2021年に東京都現代美術館で開催された「Tokyo Contemporary Art Award」展で発表した「肺の森」シリーズより、衝突が続く国際情勢を想起させる木版画作品2点も展示します。
風間らしい視点で切り取った現代社会のありようをぜひご覧ください。
風間サチコ
1972年生まれ、東京都在住。1996年武蔵野美術学園版画研究科修了。現在起きている現象の根源を過去に探り、未来に垂れこむ暗雲を予兆させる黒い木版画を中心に制作。一つの画面に様々なモチーフが盛り込まれ構成された木版画は漫画風でナンセンス、黒一色のみの単色でありながら濃淡を駆使するなど多彩な表現を試み、彫刻刀によるシャープな描線によってきわどいテーマを巧みに表現する。近年の主な展覧会に「第24回シドニービエンナーレ」(ニューサウスウェールズ州立美術館 2024年) 「Tokyo Contemporary Art Award 2019-2021 受賞記念展:風間サチコ Magic Mountain」(東京都現代美術館、2021年)「横浜トリエンナーレ」(横浜美術館、2017)「光州ビエンナーレ The Eighth Climate (What Does Art Do?)」(光州市ビエンナーレホール、2016年)など。
On a canvas, Bartoszek spreads a gloomy and melancholic scenes before us: a baby crawling in a coal mine, scene of labour by faceless horses and people and sad looking swan faces all in shades of grey and baby blue. The motifs of the work brings to mind a post-apocalyptic video game meets the polish proletariat avant-garde. This series of works ‘Shop Window’ displayed in space resembling a display window of a boutique, Bartoszek applies her disarming yet painful motifs of innocence to the canvas: she raises fear, war, and threat to a total level in order to feel momentary relief. As he says, thanks to this, “fear temporarily ceases to be dangerous.”
ズザナ・バルトシェック Zuzanna Bartoszek
1993年、ポズナン(ポーランド)生まれ。詩人であり、アーティスト。彼女の作品はMuseum of Modern Art in Warsaw、 Kunsthalle in Zurich、 Kunsthalle in Zurich、Kevin Space in Vienna 、Gaylord in Los Angelesなどで展示されてきました。彼女は「Twórczość」、「Mały Format」、「Wizja」、「Dwutygodnik」、「Lampa」、「Czas Kultury」に寄稿しています。2016年にはデビュー詩集「Niebieski Dwór」(Disastraによる)が出版されました。彼女はワルシャワとベルリンで生活し、制作活動を行っています。
born in 1993, Poznań. Poet and artist. Her works have been exhibited at the Museum of Modern Art in Warsaw, Kunsthalle in Zurich, Kunsthalle in Zurich, Kevin Space in Vienna and Gaylord in Los Angeles. She has published in “Twórczość”, “Mały Format”, “Wizja”, “Dwutygodnik”, “Lampa”, “Czas Kultury”. In 2016, her debut volume “Niebieski Dwór” was published. (by Disastra) She lives and works in Warsaw and Berlin.