田中秀介 ゆきゆきてたたずみ合い by LEESAYA

*本展覧会をもちまして、現行の国際ビルにおける『CADAN有楽町』は閉廊いたします。これまでのご支援に心より感謝申し上げます。

Top image:「行きとどく誇りのちらつき A Blink of Pride」2025、キャンバスに油彩、Oil on canvas、H161.7×W193.8cm

会期:2025年3月11日(火) – 3月27日(木)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:3月11日(火)18:00-20:00

この度、LEESAYA(東京)はCADAN有楽町にて、田中秀介の個展『ゆきゆきてたたずみ合い』を開催いたします。田中は日常の当たり前にある景色の中に驚きや疑問、恐怖、喜びなど心動く瞬間を細やかに捉え描きます。画面をよく見ると大きくデフォルメされたサイズ感のおかしいモチーフや、劇的な鋭いパースの建物、出鱈目のプロポーションの人物が描かれており、さりげなく不思議な事象が巻き起こっています。作家のプライオリティは「正しく」描くことではなく、あくまで自分の感情を残すことであり、それは絵画表現だからこそ可能にします。本展では、新作を中心に田中秀介の眼差しが色濃く現れた作品群を展示いたします。この機会にぜひご高覧ください。

アーティスト・ステートメント
昨年10月から始まったLEESAYAでの個展は、自覚的に一山越えなければならない内容であったためか、終了した直後茫然としていた。それは疲れとか自信を無くす事によるものでなく、何かが満ちた先に訪れた、束の間の茫然であり、今までにあまり体感したことのない状態だった。
私は普段体感したあらゆる驚きを描いている。その為、日々驚きに対し躍起になったりもするが、この期間その姿勢は落ち着いていた。必要な場所へ出向いたり、食事をするため着席したり、スーパーマーケットで買い物をしたり、都度そこで出会う光景を普段より長く眺め、茫然と佇んだりしていた。
出先でふと目の前に柵があり、そこに茂る草をじっと見ていた。佇んでいるとその草のこれまでとこれからが気になった。よく育ったもの、枯れたもの、よく形が分からないもの、これらは色々経て私と対峙している。色々経たのだろうという事しかわからないが、よくぞ私と出会ってくれたと思った。もう私は行くが、後も草は変わらず生きるだろうとか勝手に想いを馳せながら、名残惜しくその場を去った。
思い返せば身の回りに沢山の物や事に溢れているが、大抵それらのこれまでとこれからは知る由がなく、お互いただ行き着いた先、その時共に在るだけである。そんな事に改めて驚き、今更ながらそれらの出会いはかけがえなく、大切に思えた。
今回、光景に対して佇み、より想いが馳せれたものを描いている。そんな絵を観て、佇んでいただければと思う。
CADANはこの場所での展示は今回で最後とお聞きしている。CADANもこれまでを経て、若輩の私もこれまでを経て、今回めぐり合い、最後という言葉に想いを馳せ、展示を以て私はここで佇んでいる。田中秀介(2025年1月)

田中秀介 Shusuke Tanaka
1986年和歌山県に生まれ、2009年に大阪芸術大学美術学科を卒業。現在は大阪を拠点に意欲的に制作活動を 続けています。
2022年には大阪市立自然史博物館にて、田中秀介展:絵をくぐる大阪市立自然史博物館を開催し博物館という特殊な場所性を活かした展示で大変注目を集めました。またVOCA展2023出展や、令和5年度咲くやこの花賞を受賞するなど、活躍の勢いの増すアーティストです。

宮林 妃奈子 このはのまど by Gallery 38

*本展覧会をもちまして、現行の国際ビルにおける『CADAN有楽町』は閉廊いたします。これまでのご支援に心より感謝申し上げます。

Top image: (left) 雲の根っこ / the Roots of a Cloud, 2024, 194x162x3cm, oil, charcoal on cotton, (right) 飛んだ唄 / The Song in Flight, 2024, 194×162x3cm, oil, charcoal, insect net on cotton, Photography: Takahiro Tsushima

会期:2025年3月11日(火) – 3月27日(木)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:3月11日(火)18:00-20:00

この度、Gallery 38ではCADAN有楽町にて宮林妃奈子の個展「このはのまど」を開催いたします。宮林 はオイルペインティングを中心に、コラージュなど多様なメディウムを用いながら、一貫した世界観を表現 しています。日常的なドローイングを通じて「描くこと」との距離を見つめ、慣性から離れ、新たな場所へ と自身を動かしていく。素材を支配するのではなく、受け取るものを表現に織り交ぜる柔軟性と謙虚さが、静かで力強いイメージへと昇華されるのです。本展では、2025年1月下旬にから東京藝術大学で開催された 修了展にて発表された作品の一部を展示いたします、是非ご高覧ください。

アーティスト・ステイトメント
土、アスファルト、石などの粒が集まり地面ができる。時間が過ぎ、面が収縮すると亀裂ができる。地 面の上で、人が歩いたり、走ったり、葉っぱが落ちる。亀裂は境界線となり、裂けるというよりも、互いの 面を押し合うようにして線がうまれる。亀裂がなければ線は現れない。絵や写真のように、四角になにかを 切り取ったり、排除するのではなく、見えないことも含めて、その前や後の痕跡をとらえるように地面を探る。
手で絵を描く。カンヴァスや紙、あるいは木など、絵が描かれるものは一般的に「支持体」(塗膜を支える 面を構成する物質)と呼ばれるが、私にとってそれは「受け止めてくれる手」として目の前にある。手が、動 く。私と支持体のどちらか一方が動くのではなく、互いに触れ合い、確かめあうようにやりとりが始ま る。 コットンの地を木枠に張る。一晩膨潤させた膠を熱湯でほどき、布全体を目止めする。湿った布は重 く、水分によって伸縮し、自然とピンと張る。布目の様子がよく見えるようになる。そこに、砂を置く。あ るいは、触れると破けてしまいそうな薄い紙を置く。針金を埋め込むこともある。一晩乾かし、翌朝には布 は軽いもなかの殻のようになり、壁に寄りかかる。乾いた紙や砂も昨日とは様子が変わっている。描くこと はすでに始まっている。布は私に、油をたっぷり含んだ大きな筆を取らせ、粒の動きを見せてくれる。粗目 の顔料を筆に取り、布の骨をつくる。その骨は、後に溶けてしまうこともある。最初の一手は、骨として始 まりながらも、終わりには最初を忘れさせてくれる。布目に押し込まれるように、筆が動いてゆく。異なる 粗さの粒や石が布の上を走り、色にならずに少しだけ留まる。木炭を布の上の砂に滑らせる。ざらりとした 炭の粒子が線でも面でもない状態で置かれる。水を触れることに似ている。大きさの異なる土や砂の中から アルファベットビスケットを探し出すことにも似ている。マスキングテープで色を加えたり、長い棒の筆で 線を引く。2メートルの布に4メートルの空間を見る。毛先から遠い位置で棒を持ち、自分の腕の力ではないところを探す。しかし、自分の腕であることからは逃れられず、そこにある粒子の動きに抵抗するように腕が動く。ボロ布とテレピンで粒子を拭い取る。それは消すのではなく、線を立たせることであり、描くこと でもある。布目、ピグメントの粒子、染み込んだ絵具、面になりかけた色があり、そこに距離が生まれる。長い棒の先に木炭をつけ、文字を書く。言葉として意味を持たない文字である。文字は立ったり、寝たり、 踊ったりする。また、ボロ布で拭い取ったり、大きな刷毛で馴染ませることもある。身体を超えた大きさの 絵と向き合うとき、この絵をどうにかしようとするのではく、絵を絵ではなくすことを考える。絵をポケット(目のなか)に収めるのではなく、肩のとがったところを触れていくようなところを目指す。筆で描くとき、描く先をみるよりも、周辺の変化する様子をみる。頭の内側の皮膚から絵の四つ角を見る。絵の真ん中 を浮遊させる。完成させることは目指していない。絵の休憩場所を見つけ、足りなさをつくることで、絵から離れる。

宮林 妃奈子 Hinako Miyabayashi
1997年北海道生まれ。ベルリン芸術大学美術学部に交換留学し、マルク・ランメルト氏に師事。2021年 に多摩美術大学油画専攻を卒業後、2023年にベルリン芸術大学マイスターシューラー課程を修了(ティロ・ハインツマン氏に師事)。2025年3月、東京藝術大学大学院修了。主な個展に「土に隠れた文字のしっ ぽ」(Gallery 38、2024年)、「project N 93」(東京オペラシティアートギャラリー、2024年)などがある。

Space S – Drawing Room by Hinako Miyabayashi and Shusuke Tanaka

Top image: 宮林妃奈子《片道の花びら | One-Way Petals》2023, 17.8x12.4 cm, Watercolor on yupo paper

会期:2025年3月11日(火) – 3月27日(木)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

出展作家
宮林妃奈子(Gallery 38)
田中秀介(LEESAYA)

Space Sでは、Gallery 38とLEESAYAが共にそれぞれの作家のドローイング作品を展示します。 Gallery 38は、Space Mで個展を開催する宮林妃奈子が、2023年ベルリン滞在中に日記のようにして描いた ドローイングシリーズの中から数点をご紹介します。LEESAYAは、Space Lで個展を開催する田中秀介が近年取り組んでいる、様々なモノや事に焦点を当てた「ゆわえ」シリーズを展示します。

新平誠洙 by ARTCOURT Gallery

Top image: Reflection #29、2024、油彩、アルキド樹脂、キャンバス、162x162cm Photo: Takeru Koroda

会期:2025年2月18日(火) – 3月9日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(但し、2月24日[月祝]は開廊、翌25日[火]は休廊)
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:2月18日(火)18:00-20:00

この度、ARTCOURT GalleryはCADAN有楽町にて新平誠洙の個展を開催いたします。

時間の経過や光学原理をテーマに、イメージや情報が氾濫する現代のリアリティを重ねた実験的なアプローチで、絵画の時間と空間表現を探求する新平誠洙の新作を紹介します。二つの異なるイメージを互いに侵食し合うノイズのように描写する《Reflection》は、新平が活動初期より制作するシリーズです。今回は、肖像画を学習したAIが生み出す新たなイメージの生成過程をモチーフに、物事が対照的な二つの側面をもつ二重性を問いかけます。

[アーティスト・ステイトメント]
仏教用語に「二而不二(ににふに)」という言葉がある。1枚の紙に表と裏があるように、1人の人間の中に善と悪があるように、対立した要素を持ちながらも1つのものとして存在しうるという考えだ。また、量子力学において、あらゆるものは粒子と波の両方の性質を併せ持つらしい。物事は矛盾した二重性を抱えることができるという点に、自身の経験からもリアリティを感じ、作品制作のテーマとしてきた。
《Reflection》シリーズでは、2つのイメージが窓ガラスに反射、透過してノイジーな1つのイメージとして重なるように描いている。今回は、肖像画を学習させたAIによる生成画像を2枚重ねている。強烈な二項対立ではないものの、同じ参照元に対しての学習条件を変えた生成画像を使用することで「別の可能性」を対峙させている。干渉しあう確率の波にたゆたう人影。これが今の自分にとってのリアルなポートレートである。(新平誠洙)

新平誠洙 Seishu Niihira
1988年大阪府生まれ。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。
主な展覧会:「MEET YOUR ART FESTIVAL 2023」(寺田倉庫B&C HALL、東京)、「ACG eyes 7: RECORDS」(アートコートギャラリー、大阪、2022年)、「Kyoto Art for Tomorrow 2022<アンスティチュ・フランセ関西賞>」(京都文化博物館、2022年)、個展「DiVISION」(アートコートギャラリー、大阪、2018年)
2025年の予定:「アートフェア東京2025[アートコートギャラリーより出展]」(東京国際フォーラム、東京、3月7日〜9日)、個展「Phantom Paint」(アートコートギャラリー、3月22日〜4月26日)など。

Reflection #28、2024、油彩、アルキド樹脂、キャンバス、Oil, alkyd resin on canvas、162x162cm
Photo: Takeru Koroda
Reflection #28 (detail)、2024、油彩、アルキド樹脂、キャンバス、Oil, alkyd resin on canvas、162x162cm Photo: Takeru Koroda

高瀬栞菜個展「Read Your Diary」by imura art gallery

Top image: 部屋の馬、2024、キャンバスに油彩、194×324cm、2024

会期:2025年2月18日(火) – 3月9日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(但し2月24日[月祝]は開廊、翌25日[火]は休廊)
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:2月18日(火)18:00-20:00

この度、imura art galleryはCADAN有楽町にて高瀬栞菜の個展「Read Your Diary」を開催いたします。

高瀬は絵画を制作する際、日常生活で気になる物や事などを日々メモに残し、言語化した上で、その言葉を元に画面を構成します。言葉でのコミュニケーションではあらわすことができない心の内に秘めている人々の感情を、動物や植物、モノに置き換えながら、ポップに描きギャップを持たせることで、不穏でありつつもユーモラスな物語を探っています。

本展では、昨年12月に京都府新鋭選抜展での特別展示で発表した大作を中心に、今年、新たに制作した新作を加えて展示いたします。日記を読むように、絵画になった高瀬の言葉をご高覧ください。

[アーティスト・ステイトメント]
それぞれの暮らしの中で、似たような複雑な体験をしていて、共有できることが多いと感じます。他人の日記を覗いたときに自分の姿をみつけるように、絵の中のモノや動物たちに日々のことを重ねながらお楽しみいただければと、個展タイトルを「Read Your Diary」とつけさせていただきました。(高瀬栞菜)

高瀬栞菜 Kanna Takase
1994 年 生まれ
2020年 京都市立芸術大学大学院美術研究科 絵画専攻修士課程修了

2020 年
高瀬栞菜個展 まひるののこりもの(ギャラリーモーニング/京都)

2021 年
高瀬栞菜個展 Walk in a tale(京都岡崎蔦屋書店)
黒崎香織・高瀬栞菜二人展 Enclosed mythology(Artist-in-Residence 賀茂なす/京都)
ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021(京都文化博物館別館)
Contemporary Art Fair(阪急うめだ/大阪)

2022 年
ART FAIR TOKYO 2022(東京国際フォーラム)
長谷川由貴 高瀬栞菜二人展 変/心(TENSHADAI/京都)
グループ展 色の言ノ葉(新宿髙島屋美術画廊/東京)
グループ展 BEING AND TIME(Powerlong Art Center /上海、中国)

2023 年
高瀬栞菜個展 ほしにためいき(イムラアートギャラリー/京都)
Art Collaboration Kyoto(国立京都国際会館/京都)
ART MARKET 2023(代官山蔦屋書店/東京)
グループ展 (un) fair2023(SUPERSTUDIO MAXI /ミラノ、イタリア)
グループ展 grid2(biscuit gallery/東京)

2024 年
Kyoto Art for Tomorrow 2024 京都府新鋭選抜展最優秀賞 高瀬栞菜個展 とおくてちかくて、はなれてかみあう(京都文化博物館 別館ホール/京都)
へたなくちぶえがきこえる(SHUTL /東京)
天牛美矢子 高瀬栞菜二人展 道端のボトルメール(COHJU/京都)
HANKYU ART FAIR 2024(阪急うめだ/大阪)
グループ展 Emotional Garden(Mozuku Gallery /台湾)
グループ展 Come Across Passage(haku kyoto / 京都)

UFO Catcher、キャンバスに油彩、91×72.7cm、2024

石塚源太 「Primary Surface」 by ARTCOURT Gallery

Top image: Untitled (Faded gold) 、2025、金箔、漆、麻布、2wayトリコット、ポリエチレンフォーム|乾漆技法 25 x 19.6 x 18.8 cm、Photo: Takeru Kotoda

会期:2025年2月18日(火) – 3月9日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(但し2月24日[月祝]は開廊、翌25日[火]は休廊)
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:2月18日(火)18:00-20:00

この度、ARTCOURT GalleryはCADAN有楽町にて石塚源太の個展「Primary Surface」を開催いたします。
漆が生み出す皮膜をテーマに、石塚源太は本能的な身体感覚を触発させる抽象造形の可能性を一貫して追求し続けています。樹液である漆に然るべき形を与え、その表面に宿るつやを漆のふるまいとして躍動させる《Taxis》シリーズで空間を構成し、生命力に溢れますます魅力を高める作品展開をすべて新作で紹介します。素材特有の質感や現象といった自然の中から根源的な美を捉え、人々に新鮮な驚きをもたらす石塚ならではの造形表現との出会いをどうぞお楽しみください。

[アーティスト・ステイトメント]
漆が持つフェテッシュな質感に魅了され作品を作ってきました。漆を塗ること磨くことで重なる皮膜の質感と奥行きの曖昧さに、感情や無意識、触覚といった身体性を投影し、朦朧とした表皮を表現できるのではと思うのです。
木の樹液である漆は、液体であるがゆえにそれ自体で形を留めることができません。塗る対象となる支持体があることで形が自立します。その支持体を作る過程で、漆が成るべき形、成るべき表情を探しています。漆が起こす現象、偶然性と駆け引きすることで、主体的になりすぎず、お互いの淡いのなかで何かを作ろうとしているのだと思います。(石塚源太)

石塚源太 Genta Ishizuka
1982年京都生まれ。ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(ロンドン)への交換留学を経て、2008年に京都市立芸術大学大学院工芸科漆工専攻修了。主な展覧会:「工芸的美しさの行方」(寺田倉庫、東京/建仁寺、京都/2024年」、「LOEWE Lamps」(Palazzo Citterio、ミラノ/2024年)
、「漆風怒濤-現在を駆け抜ける髹漆表現-」(石川県輪島漆芸美術館、石川/2023年)、「跳躍するつくり手たち」(京都市京セラ美術館、京都/2023年)。主な受賞:京都府文化賞奨励賞(2024年)、ロエベファンデーションクラフトプライズ2019大賞(2019年)、京都市芸術新人賞(2019年)
2025年の予定:「アートフェア東京2025[アートコートギャラリーより出展]」(東京国際フォーラム、東京、3月7日〜9日)、個展(アートコートギャラリー、6〜7月)など。

Taxis Groove (on wall) #7、2025、漆、麻布|乾漆技法
70.8 x 53.3 x 48.5 cm、Photo: Takeru Kotoda

糸会 itokai – 尾関諒(Sprout Curation)& 伊勢周平(Takuro Someya Contemporary)

CADAN有楽町では、2025年1月28日から2月16日の会期、「糸会」というグループから、尾関諒(スプラウト・キュレーション)、伊勢周平(Takuro Someya Contemporary)の2人の30代の画家による作品を2つの部屋でそれぞれの個展形式でご紹介します。

詳しい情報は特設サイトから

2025年1月28日(火)~2月16日(日)
Jan. 28 Tue.― Feb.16 Sun., 2025

オープニングレセプション&アーティストトーク
1月28日(火)18:00–20:00

CADAN 有楽町
東京都千代田区丸の内3-1-1 (Google Map)
営業時間:火~金 11時-19時 土、日、祝 11時-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

Space S – AKASAKI Mima and Rikako Kawauchi

Top image: 赤崎みま  Untitled, 1998, Ilfochrome print, 520 × 1010mm

会期:2025年1月7日(火) – 1月26日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

出展作家
赤崎みま(The Third Gallery Aya)
川内理香子(WAITINGROOM)

Space Sでは、WAITINGROOMとThe Third Gallery Ayaが共にそれぞれの作家の作品を展示します。

The Third Gallery AyaはSpace Mで個展を開催する山沢栄子の影響を受けた赤崎みまの作品を、WAITINGROOMはSpace Lで個展を開催する川内理香子の作品をSpace Lからの流れを引き継いで展示します。

川内理香子, in the drawer, 2024, oil on canvas, 455 × 530mm

山沢栄子「YAMAZAWA Eiko」by The Third Gallery Aya

image: ©YAMAZAWA Eiko「What I Am Doing No,24 」

会期:2025年1月7日(火) – 1月26日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:1月7日(火)18:00-20:00

この度、The Third Gallery Aya(大阪)は、CADAN有楽町にて1899年生まれの日本の女性の写真家のパイオニアのひとり、山沢栄子の展覧会を開催致します。晩年の代表作「What I Am Doing」のシリーズによる個展となります。ぜひご高覧ください。

山沢栄子(1899–1995)
1899 年大阪府生まれ。1918 年私立女子美術学校日本画科選科卒業。1926 年渡米、カリフォルニア・スクール・オブ・フィンアーツで油絵を学ぶ。生活の為、アメリカ人写真家コンスエロ・カネガの助手となり、写真技術を取得。1929 年に帰国。
1931 年大阪に写真スタジオを設立し、ポートレート写真を中心に、日本の女性写真家のパイオニアとして活躍。晩年の1980 年代に抽象写真を制作し「私の現代/ What I am doing」と題して発表。自身の過去の作品や写真機材を被写体とした極めてコンセプチュアルな表現も含んだ代表作として知られる。大阪中之島美術館、東京都写真美術館、J. Paul Getty Museum 等に作品が収蔵されている。

川内理香子 『Please Don’t Disturb』by WAITINGROOM

image: Rikako Kawauchi, Room 1925, 2024, oil on canvas, 455 x 530 mm

会期:2025年1月7日(火) – 1月26日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:1月7日(火)18:00-20:00

この度、WAITINGROOM(東京)はCADAN有楽町にて、川内理香子の個展『Please Don’t Disturb』を開催いたします。川内は、「身体」という根源的なテーマを軸に、ペインティングやドローイング、針金やネオン管など、多岐にわたる素材を用いて作品を制作しているアーティストです。近年は、消化や排泄、料理をテーマとした各地の神話の中に象徴的に登場する、動物や人体の一部などのモチーフを、色彩豊かに描いたペインティング作品でも知られています。

本展で川内は、ホテルとそこに置かれたアイテムをモチーフにしたペインティングの新シリーズと、アンティーク家具を台座としたネオン作品を発表いたします。川内は、ホテルを一時的な家として捉え、そこに「私のもの」としての親密さと「誰かのもの」としての他者性を見出します。そこに立ち現れる自他の境界の曖昧さを、身体性と重ね合わせる新シリーズに、是非ともご期待ください。

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アーティスト・ステートメント

ホテルの室内は親密な空間だ。
自分の身体の中のように、外からは不可視な部屋の中。
自分の家ではないが、家のような近さを持って、明日には誰かがそこで誰かの過ごし方で部屋のものたちは整えられたり、散らかされたり、それぞれの空間が作られる。
いっときのマイホーム。
眠りと目覚めの狭間ような曖昧さを持つプライベートなその部屋で、
誰かはどのように過ごしただろうか。
次の日、別の誰かはどのように過ごすだろうか。
その部屋の鍵を受け取れば、ぐっと自分に引き寄せられたり、チェックアウトすると急に閉ざされたりするホテルの部屋のものたちは、身体の中で機能する臓器と同じように近く意識されたり、自分のコントロールが及ばないような、距離が掴めなくなる不明瞭さと、どこか似ているように思える。

川内理香子(2024年11月)

川内理香子 Rikako Kawauchi
1990年東京都生まれ、2017年に多摩美術大学大学院美術研究科 絵画専攻油画研究領域を修了。現在、東京を拠点に活動中。食への関心を起点とし、身体と思考、自己と他者、それらの境界の不明瞭さや、消化や排泄、食べることとそこから作られる身体を世界創造の起点とする神話の世界などをモチーフに作品を制作しています。

大学在学中の2014年に参加した公募グループ展『CAF ART AWARD2014』で保坂健二朗賞を受賞後、15年に新進アーティストを対象にした公募プログラム『shiseido art egg』にてshiseido art egg賞(大賞)を受賞。21年『TERRADA ART AWARD 2021』ファイナリスト選出、寺瀬由紀賞受賞。22年『VOCA展2022 現代美術の展望─新しい平面の作家たち─』にて大賞のVOCA賞を受賞。近年の展覧会に、2024年個展『Under the sun』(アニエスベー ギャラリー ブティック/東京)、グループ展『日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション』(東京都現代美術館 / 東京)、2023年個展『Even the pigments in paints were once stones』(WAITINGROOM/東京)、個展『The Voice of Soul』(ERA GALLERY/ミラノ、イタリア)、グループ展『アーツ前橋開館10周年記念展 New Horizon―歴史から未来へ』(アーツ前橋/群馬)、22年個展『Lines』(VAN DER GRINTEN GALERIE/ケルン、ドイツ)など。主なコレクションに愛知県美術館などが挙げられます。

Micro Salon ミクロサロン

会期:2024年12月11日(水)-12月29日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S, M, L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1階

オープニング・レセプション:12月11日(水)18:00-20:00

この度、CADAN主催の展覧会「ミクロサロン」を開催いたします。かつて12月に東京画廊が実施していた同タイトルの展覧会を継承した企画で、CADANメンバーギャラリーから選りすぐりの小作品をサロンスタイルで展示いたします。2024年の締めくくりに、ご自身のお気に入りや大切な方への贈り物を見つけていただけたら幸いです。

出展作家名

淺井裕介 / ANOMALY
安部悠介 / 4649
荒木悠 / 無人島プロダクション
有馬かおる / MISAKO & ROSEN
飯川雄大 / TALION GALLERY
伊佐治雄悟 / KANA KAWANISHI GALLERY
加賀美健 / MISAKO & ROSEN
門田光雅 / TEZUKAYAMA GALLERY
鹿野震一郎 / Satoko Oe Contemporary
川田知志 / ARTCOURT Gallery
川人綾 / imura art gallery
川辺ナホ / WAITINGROOM
Wassily Kandinsky / ギャルリーサン・ギョーム
Jinhee Kim / KANA KAWANISHI GALLERY
Shawn Kuruneru / KOKI ARTS
Aki KURODA / MORI YU GALLERY
COBRA / XYZ collective
近藤高弘 / 東京画廊+BTAP
Alberto Giacometti / ギャルリーサン・ギョーム
杉山健司 / STANDING PINE
鈴木のぞみ / rin art association
高橋大輔 / ANOMALY
髙山陽介 / ANOMALY
瀧本光國 / 東京画廊+BTAP
田窪恭治 / KOTARO NUKAGA
谷本真理 / FINCH ARTS
玉山拓郎 / ANOMALY
Janaina Tschäpe/nca | nichido contemporary art
Chen Ruo Bing / タグチファインアート
津上みゆき / ANOMALY
毒山凡太朗 / LEESAYA
中川佳宣 / タグチファインアート
中村亮一 / KOKI ARTS
中屋敷智生 / KOKI ARTS
西村盛雄 / タグチファインアート
丹羽良徳 / Satoko Oe Contemporary
野島良太 / HAGIWARA PROJECTS
長谷川寛示 / KANA KAWANISHI GALLERY
長谷川学 / TEZUKAYAMA GALLERY
風能奈々 / 小山登美夫ギャラリー
藤倉麻子 / WAITINGROOM
藤崎了一 / KANA KAWANISHI GALLERY
牡丹靖佳 / ARTCOURT Gallery
真島明子 / KOKI ARTS
松井智惠 / MEM
三瓶玲奈 / Yutaka Kikutake Gallery
宮脇愛子 / ギャルリーサン・ギョーム
Beate Muller / タグチファインアート
Yu Sora / TEZUKAYAMA GALLERY
横山隆平 / KANA KAWANISHI GALLERY
和田直祐 / TEZUKAYAMA GALLERY

お互いの好きなアーティストを選ぶ by 小山登美夫ギャラリー&MORI YU GALLERY

会期:2024年11月19日(火) – 12月8日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space S, M, L
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:11月19日(火) 18:00 – 20:00

この度、CADAN 有楽町では、小山登美夫ギャラリー(東京)とMORI YU GALLERY(京都)の企画によるグループショウを開催いたします。小山登美夫、森裕一がお互いのギャラリーから好きなアーティストを5人ずつ選び、共同で行う展覧会です。どうぞご期待ください。

Space L・M
落合多武(小山登美夫ギャラリー)
河合政之(MORI YU GALLERY)
黒田アキ(MORI YU GALLERY)
菅木志雄(小山登美夫ギャラリー)
須藤由希子(小山登美夫ギャラリー)
世良剛(MORI YU GALLERY)
浜崎亮太(MORI YU GALLERY)
廣瀬智央(小山登美夫ギャラリー)

Space S – supported by CVJ(40歳以下のアーティストによる展示スペースです)
秋山珠里(MORI YU GALLERY)
南谷理加 (小山登美夫ギャラリー)

落合多武 Tam Ochiai
1967年神奈川県生まれ。1990年和光大学卒業後に渡米し、1993年ニュ−ヨーク大学芸術学部大学院修了。現在ニューヨークを拠点に制作活動を行う。ドローイング、ペインティング、立体、映像、パフォーマンス、本の制作、詩や文章の執筆など多岐に渡る彼の作品は、世界の中にある事物、例えば名前、ネコ科動物、言葉、都市、死、偶然性などに、秘かな意味や関係性を見つけ出し、色、線を連動させながら、自身の連想のプロセスを造形に現す。主な展覧会として、「ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開」(原美術館、2009年[ケルン日本文化会館、2009年他多数巡回])、「スパイと失敗とその登場について」(ワタリウム美術館、東京、2010年)、「横浜トリエンナーレ2011:Our Magic Hour」(横浜美術館、その他周辺地域、神奈川)、「輝板膜タペータム」(銀座メゾンエルメス フォーラム、東京、2021年)など。

落合多武, spray, 2016, mixed madia, 5.5 x 26.8 x 35.5 cm
Photo by Fuyumi Murata ©Tam Ochiai, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

河合政之 Masayuki Kawai
ヴィデオ・アーティスト/理論家。
1972年大阪生まれ。東京大学文学部美学芸術学科卒業。同大学院総合文化研究科博士後期課程単位取得退学。映像についての哲学的考察やメディア社会批判の観点から、独自の作風でヴィデオ作品を制作する。映画、現代美術、ライヴ・パフォーマンスなどジャンルに捕われない幅広い活動を国際的に展開。日本初のヴィデオ・アートに関する美学書『リフレクション:ヴィデオ・アートの実践的美学』を出版。

河合政之 「Video Feedback Configuration No.5 Mirrored 1」2018, Robert Rosenkranz Collection, New York

黒田アキ Aki Kuroda
1944年京都生まれ、1970年よりパリ在住。1980年パリ国際ビエンナーレ以降、世界各国で個展を開催。1993年東京国立近代美術館において個展。翌年、国立国際美術館にて個展開催。1995年にサンパウロ・ビエンナーレ参加。1993年『パラード』のパリオペラ座の舞台美術を手がける。建築家リチャード・ロジャース氏との京都府南山城村立小学校、東京ドームMEETS PORT HALLなどのパブリックアート『COSMOGARDEN(宇宙庭園)』を制作。
近年は、以前から描き続けてきた人型figure作品はもとより、ミノタウロスと自画像を綯い交ぜにしたSelf portrait や宇宙に浮かぶ都市organic city breaking など荒々しい筆致の大型ペインティングを描くなど、80歳を超える今尚、常に変容し続ける希有な作家です。

黒田アキ, Self-portrait, 2024, 116.7×91cm, mixed media on canvas

菅木志雄 Kishio Suga
1944年岩手県盛岡市生まれ。1968年多摩美術大学絵画科を卒業。現在静岡県伊東市で制作活動を行なう。 菅は、60年代末~70年代にかけて起きた芸術運動「もの派」の主要メンバーであり、同時代を生きる戦後日本美術を代表するアーティストとして、独自の地平を切り開いてきた。石や木、金属といった「もの」同士や、空間、人との関係性に対して様々なアプローチをしかけ、「もの」の持つ存在の深淵を顕在化すべく作品にあらわしてる。近年の主な展覧会として、ヴァンジ彫刻庭園美術館(2014-2015年)、東京都現代美術館「菅木志雄 置かれた潜在性」(2015年)、Pirelli HangarBicocca(ミラノ、2016年)、Dia Art Foundation(NY、2016年)での個展や、第57回ヴェネツィアビエンナーレ国際展「VIVA ARTE VIVA」(2017年)、イギリス、スコットランド国立近代美術館でのカーラ・ブラックとの二人展(2016年)があり、作品はポンピドゥ・センター、テート・モダン、ダラス美術館、ディア美術財団、ニューヨーク近代美術館、ハーシュホーン美術館彫刻庭園、M+や、東京国立近代美術館、東京都現代美術館をはじめ、国内外幾多もの美術館に収蔵されている。

菅木志雄, 集格, 2023, wood, acrylic, ink, h.60.0 x w.45.7 x d.9.3 cm
Photo by Kenji Takahashi © Kishio Suga, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

須藤由希子 Yukiko Suto
1978年神奈川県生まれ。2001年多摩美術大学美術学部デザイン学科グラフィックデザイン専攻卒業し、現在神奈川県で制作活動を行なう。 古い家や庭、駐車場に生えた雑草、小学校のプールなど、須藤は道を歩いて出会い、心を強く掴まれた日常の美しい景色を緻密に描き、表現と作家の心、アイデンティティが密接につながっている。 主な展覧会に「第16回 ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展 日本館(キュレーション:貝島桃代)」(2018年)「Late Autumn Weeds Exhibition」(107 S – CHANF、スイス、2019年)、 「センス・オブ・ワンダー もうひとつの庭へ」 (ヴァンジ彫刻庭園美術館、2020年)などがあり、作品は国立国際美術館、横浜美術館、東京都現代美術館に収蔵されている。

須藤由希子, 年賀状 2024, 2023, Pencil and watercolor on paper, 23.5 x 23.5 cm
Photo by Kenji Takahashi ©Yukiko Suto, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

世良剛 Tsuyoshi Sera
1974年島根県生まれ。大阪・シドニー・東京・京都と活動の拠点を移しながら、現代アートの分野で制作を続けている。様々な経験から身の回りの日常の安い物事や取るに足らない出来事の断片をモチーフに、人に自らの可能性を目覚めさせ、凡庸な事象に潜む美を見出し、新たな関係性を結び意味を得る文脈を作り出していく。

世良剛 / Tsuyoshi Sera 「untitled」2024 , 33.3×24.2cm , acrylic on cotton canvas

浜崎 亮太 Ryota Hamasaki
1979年和歌山県生まれ。間や空といった東洋的なコンセプトに詩想や情緒、西欧哲学などの要素を組み込み、立体や映像メディアを用いた作品を制作。 また河合政之と共にアナログなヴィデオ機材を大量に用いたライヴパフォーマンスなども行なっている。主な活動歴にポンピドゥーセンター『HORSPISTES2012』(フランス)、エクス・テレサ国立現代美術センター(メキシコ)での作品上映や川崎市民ミュージアムでの展示、東京都現代美術館『田中敦子アート・オブ・コネクティング』、東京都庭園美術館『TTM:IGINITION BOX 2015』、『Art Basel Hong Kong 2018』(香港)でのライヴパフォーマンスなど。

浜崎亮太 / Ryota Hamasaki 「Self Portrait No.1 :Ashes」2024 , 94.5×50.4×26cm, mixed media

廣瀬智央 Satoshi Hirose
1963年東京都生まれ。1989年多摩美術大学卒業後、1991-92年イタリア政府給費奨学生として渡伊。1996-97年ポーラ美術振興財団在外研修員としてイタリアにて研修、1997年ミラノ・ブレラ美術アカデミーを修了し、2008-09年には文化庁芸術家在外研修員としてニューヨークに滞在。現在はミラノと東京を拠点に活動している。 廣瀬は長年の異文化での体験を推敲し、日常的な素材を用いて視覚化した、透明感と浮遊感を伴う作品を制作する。インスタレーション、パフォ-マンス、彫刻、写真、ドローイングなど様々なメディアによって、現実と記憶の世界が交差する世界観を生み出す。 主な個展に「2001」(広島市現代美術館、2000年)、「Heteronym」(ウンベルト・ディ・マリーノ・ギャラリー、ナポリ、イタリア、2015年)、「Flâneur」(モリーゼ州文化財団, カンポバッソ, イタリア、2016年)、「廣瀬智央 地球はレモンのように青い」(アーツ前橋、群馬、2020年)など。

廣瀬智央 無題 (ボヤージュ/ 萃点) , 2022, Enameled wire, bean, wood, paint, plaster, plastic, acrylic resin, h.12.0 x w.7.4 x d.6.8 cm,
Photo by Kenji Takahashi ©Satoshi Hirose, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

秋山珠里 Juri Akiyama
1992年東京出身。蜜蝋を主素材に用い、その歴史・文化・哲学的背景を紐解きながら絵画・彫刻を横断する作品を製作。病気の皮疹の蜜蝋標本「ムラージュ」や古代に制作された蜜蝋画、蜜蝋版などに手法をまねぶ。中心的テーマに「勿体」という概念を据え、その視点から作家の身の回りの現代の情景を眼差す。主なモチーフは潰れたたばこの箱やラベル、ガスボンベなど。代表作に、東京に現存する看板建築『海老原商店』の床の間を扱った『Noli me Tangere』がある。主な個展に『タブラ・ラーサ(2024)』(スプラウトキュレーション、東京)、『殻の風景画 (2023)』(たばこと塩の博物館、東京、アーツカウンシル助成授業)、グループ展に『乞うより遅く、光より早く(2023)』(MORI YU GALLERY、京都)など。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの2015年度フローレンス・リーフ賞受賞者。

秋山珠里「Noli Me Tangere」2021, 277x176x95.5cm , 木製パネルにエンカウスティーク、油彩 /Encaustics and oil on wooden panel

南谷理加 Rika Minamitani
1998年神奈川県生まれ。2021年多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業、2023年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。現在は東京を拠点に活動している。 「自分の求めるリアリティ」を作品に表す南谷は、最初ドローイングで構図を決めながらも、実際にキャンバスに描いていくうちに、色やモチーフなど自らの直感で試行錯誤や実験を繰り返し変化させながら一つの作品を仕上げていく。主な個展に、「黙劇」小山登美夫ギャラリー(東京、2023)、「ブレイン・ウォッシュ」Biscuit Gallery(東京、2022)、グループ展に「アートアワードトーキョー丸の内2023」行幸地下ギャラリー(東京、2023)などがある。主な受賞歴として、2022年にCAF賞入選、2023年にART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 小山登美夫賞受賞。

南谷理加, Untitled #0105, 2021, oil on canvas, 53.0 x 72.7 cm
Photo by Kenji Takahashi ©Rika Minamitani, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

三島喜美代|木下佳通代|渡辺信子|森本絵利|中山明日香 by ギャラリーヤマキファインアート

会期:2024年10月29日(火) – 11月17日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L & S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:10月29日(火) 18:00 – 20:00

出展アーティスト
三島喜美代、木下佳通代、渡辺信子、森本絵利 (Space L)
中山明日香 (Space S  – supported by CVJ)

この度、神戸を拠点とするギャラリーヤマキファインアートは CADAN 有楽町にて、5名のアーティストによるグループショウを開催いたします。

Space L
三島喜美代 | Kimiyo MISHIMA
1932年大阪府に生まれる。1960年代の新聞・雑誌・布などによるコラージュ作品にはじまり、1970年代からは新聞記事などを陶に転写、彩色した立体作品を継続して制作してきた。陶のもつ脆さと永続性に、流動的な「情報」を固定化させた作品は、ドライなユーモアによってポップアート界からも大きな賞賛を浴びた。2023年岐阜県現代陶芸美術館、2024年練馬区立美術館にて大規模な個展を開催。さらなる人気を博すも2024年6月惜しくも逝去されました(享年91歳)。

三島喜美代, Copy20, 2020年, セラミックに彩色, 41×29×0.2cm

木下佳通代|Kazuyo KINOSHITA
1939兵庫県に生まれる。1973年頃から1980年頃には、ゼログラフィー(青焼き写真)と呼ばれる電子複写技術を使用した作品を制作。晩年では油彩作品を中心に制作。その作品においては、絵の具を塗った後に布で拭き取る工程により、作品あるいは画家という存在の証明と否定とが拮抗しあう。一見すると一貫性のない前期・後期の作品群は、それぞれ人間の根本的な知覚を見つめなおすところから、自らの存在そのものへと向き合う、木下による一連の思索の過程を鮮やかに描き出している。2024年没後30年を期に、大阪中之島美術館、埼玉県立近代美術館にて大規模な回顧展が開催されている。

木下佳通代, 93₋CA790, 1993年, キャンバスにアクリル, 146×112cm

渡辺信子|Nobuko WATANABE
1948年東京都生まれ。音楽家として出発、後に具体美術協会メンバーとの出会いをきっかけに美術作品の制作を始める。1997 年頃から制作がはじまった木枠に布を張る作品は、平面、立体両方の要素をもつ。当初白一色で発表された後、単色やストライプなど色彩、柄の組み合わせも美しく、リズミカルな演出と心地よい緊張感を伴う。近年はステンレスに着色された作品も制作、大阪を拠点にドイツ、フランス、韓国など海外でも数多くの発表をしている。

渡辺信子, Wine red and Red and White-stripes, 2017, ステンレスに彩色, 40×13×7cm

森本絵利:Eri MORIMOTO
1978年大阪府生まれ。2001年に京都市立芸術大学美術学部美術科油画専攻を卒業し、同年「京展」(京都市美術館)にて市長賞を受賞、若手作家の登竜門「VOCA2008」にも入選。早くから注目を集め、近年は国内外のコレクターから高い評価を得ている。森本は美しい植物や風景を前にしたときに肌で感じる湿度や、場の匂い、または視覚から得る眼の悦びといった感覚を独自のルールに従って細分化していく。代表作「contour map」シリーズは、地図上で同じ高さの地点を結んだ線という意味があり、大きく捉えると輪郭線でもある。その境界に森本は身体的、感情的そして日常的な物事にある境目を“等高線:contour map”という見方で分類し、そこから世界を覗くことで自分なりの地図を描いている。

森本絵利, contour map # humidity – blue-grey / edge(B2-②), 2022, パネルに綿布、アクリル絵具

Space S
中山明日香:Asuka NAKAYAMA
1986年兵庫県生まれ。京都芸術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了したのち、現在は兵庫を拠点に作品制作を行う。2015年に西脇市岡之山美術館で自身初の美術館個展の開催、2021年に京都府新鋭選抜展で京都新聞賞を受賞するなど今後の活躍が期待される若手作家のひとり。最大の特徴は、巨大なキャンバス上において整然と並べられた家具と植物にあふれた庭園とが混在する不可思議な情景である。中山個人の記憶と現代社会への批判的なまなざしから成る作品は、現代的な感覚に満ち溢れる。

中山明日香, Living with nature, 2009, キャンバスに油彩, 176×232㎝

MISA SHIN GALLERY Group Show

会期:2024年10月29日(火) – 11月17日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:10月29日(火) 18:00 – 20:00

出展作家
磯崎新 Isozaki Arata
川俣正 Kawamata Tadashi
フランシス真悟 Francis Shingo
照屋勇賢 Yuken Teruya

MISA SHIN GALLERYは、CADAN有楽町にて、磯崎新、川俣正、フランシス真悟、照屋勇賢によるグループ展を開催いたします。

作家プロフィール

磯崎新 Isozaki Arata
1931年-2022年、大分市生まれ。1954年東京大学工学部建築学科卒業。1963年磯崎新アトリエを設立。以降、群馬県立近代美術館、ロサンゼルス現代美術館、バルセロナオリンピック競技場など世界各地で建築や都市の設計に携わり、近年では、カタール国立コンベンションセンター、ミラノアリアンツタワー、上海シンフォニーホール、湖南省博物館、中央アジア大学、また中国河南省鄭州市の都市計画なども手がける。ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミッショナーなど、世界各地での建築展、美術展のキュレーションや、コンペティションの審査委員、シンポジウムの議長なども務める。近年の個展に「磯崎新の謎」大分市美術館(2019)など。「メタボリズムの未来都市」森美術館(東京 2011)、「ジャパン・アーキテクツ1945-2010」金沢21世紀美術館(2014)、「The Emergence of Contemporary: Avant-Garde Art in Japan 1950-1970」 Paço Imperial(リオデジャネイロ 2016)、「Aerodream. Architecture, design and inflatable structures 1950-2020」Centre Pompidou-Metz(フランス 2021), 「Arata Isozaki: In Formation」上海当代芸術博物館(中国 2023)など国内外の展覧会に多数参加。

磯崎新, 神岡町役場, 1982, Silkscreen print, Image size: 55 x 55cm, Sheet size: 90 x 63 cm, Edition 42/75

川俣 正 Kawamata Tadashi
1953年生まれ。2007 年よりフランス、パリ在住。1982年、第40回ヴェネツィア・ビエンナーレへの参加を機に、ドクメンタ、リヨン・ビエンナーレ等、多数の国際展に参加し、欧米を中心に高い評価を獲得し続けている。完成までのプロセスを作品とみなす Work in Progress の手法を基本とし、公共空間に木材を張り巡らせるなど大規模なインスタレーションが多く、建築や 都市計画、歴史学、社会学、日常のコミュニケーション、あるいは医療にまでその領域は多岐にわたる。

川俣正, P.S.1 Installation Plan, 1984, Wood, conte, 90 x 60 x 7.5 cm

フランシス真悟 Francis Shingo
1969年カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。ロサンゼルスと鎌倉を拠点に活動。フランシスは、絵画における空間の広がりや精神性を探求し続けているアーティストです。代表作として、幾層にも重ねられたブルーの抽象画や、深い色彩のモノクローム作品の他、特殊な素材を使用し観る角度によってさまざまな光と色彩が立ち現れるペインティング「Interference」シリーズが知られています。DIC川村記念美術館(千葉、2012年)、ダースト財団(ニューヨーク、2013年)、市原湖畔美術館(千葉、2017年)、セゾン現代美術館(長野、2018年)、マーティン美術館 (テキサス、2019年)、 銀座メゾンエルメスフォーラム(東京、2023年)、茅ヶ崎市美術館(神奈川、2024年)など 国内外の多数の個展、グループ展に参加。JPモーガン・チェース・アートコレクション、スペイン銀行、 フレデリック・R・ワイズマン財団、森アートコレクション、セゾン美術館、茅ヶ崎市美術館、桶田コレクション、植島コレクション、東京アメリカンクラブなどにコレクションとして収蔵。

フランシス真悟 Francis Shingo, Illumination (rose), 2024, Oil on canvas, 41cm x 41cm

照屋勇賢 Teruya Yuken
1973年沖縄県生まれ。多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業後、ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツMFAプログラム修了。現在はベルリンを拠点に活動する。主な個展、グループ展にP.S.1(ニューヨーク、2005年)、ZKM(カールスルーエ、2007年)、グッゲンハイム美術館(ニューヨーク、2007年)、森美術館(東京、2010年)、金沢21世紀美術館(2009, 2015, 2018, 2019年)、ポンピドゥー・センター・メッス(2017年)、東京都現代美術館(2021年)、沖縄県立博物館(2023年)のほか、横浜トリエンナーレ(2005年)、シドニー・ビエンナーレ(2012年)、上海ビエンナーレ(2018年)、バンコクアートビエンナーレ(2020年)などの国際展にも多数参加している。

照屋勇賢, Untitled, 2018, Watercolor on crumpled paper and cut-out, 34.5 x 25 cm

「Repetition」by 東京画廊+BTAP, MISAKO & ROSEN, XYZ Collective

会期:2024年10月8日(火) – 10月27日(日)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
会場:CADAN有楽町 Space L、M、S
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階

オープニング・レセプション:2024年10月8日(火)18:00-20:00
ギャラリートーク 18:30-19:00 *ギャラリスト、アーティストを交えて本展覧会のキュレートリアル、作品について実際の作品の前でお話ししましょう。

アーティスト:
関根美夫、柏原えつとむ(東京画廊+BTAP)
片山真妃、大谷透(XYZ collective)
加賀美健、マーガレット・リー(MISAKO & ROSEN)

ショーウィンドウ(Space S):宮澤男爵(東京画廊+BTAP)

本展覧会「Repetition」(反復)は差異と反復の関係を出発点としています。日本と海外の世代を超えたアーティストたち、加賀美健、マーガレット・リー、大谷透、片山真妃、柏原えつとむ、関根美夫による新作と過去の作品を展示いたします。また、東京画廊+BTAPは、ショーウィンドウ(Space S)にて若手アーティストの宮澤男爵の新作を展示します。この展覧会には東京を拠点とする3世代のアートスペースの立場が含まれています。それぞれがアート界の構造とこれまで同様の概念とやり方に添って形成されていますが、それぞれ独自の美学を持っています。3世代のギャラリーと参加アーティストの間に予期せぬ一致と相違の両方の点を明らかにします。

関根美夫 Yoshio Sekine (1905-1972)
1954年より具体美術協会の結成に加わる。「そろばん」は関根の代表的シリーズで、さまざまな構図や⾊彩を展開しながら、晩年に⾄るまで多数の作品を⼿がけた。

関根美夫, No.563,1984,アクリル、アルミ箔、銀箔、金箔、キャンバス, 100 x 80.2 cm (40号)

柏原えつとむ Etsutomu Kashihara(1941-)
60年代に斎藤義重に学び、中原祐介と⽯⼦順造が企画した「トリックス・アンド・ヴィジョン(盗まれた眼)」展(東京画廊・村松画廊、東京)や1973 年の「サンパウロ・ビエンナーレ」に参加。代表的なシリーズ作品に、遠近法の問題を扱った「Silence」がある。

柏原えつとむ、Silencer 68-3、1968、油彩、キャンヴァス、162.1 × 130.3 cm

大谷透 Toru Otani (1988-)
2023年にXYZ collectiveにて個展「催眠術」を開催。紙やすりや石膏ボードといった工業製品、古紙やラベル といったファウンドマテリアルを用い、扱う素材にはすでに何かが描かれており、それらの既存の表象や記号を手がかりに転用、抽出、反復、消去といったプロセス繰り返し作品は制作される。

Toru Otani,Night Garden,2024, Water color pencil on abrasive paper,46x56cm

片山真妃 Maki Katayama (1982-)
主な展覧会に2024 年にαM ギャラリーで開催された個展や2023 年に森美術館で開催
されたグループ展「ワールドクラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会」などがある。題材となる⼈物の⼈⽣の出来事、過去の天候やキャンバスのサイズなど数字に基づいたコンセプトと独⾃のカラー⾒本に基づき抽象的な絵画シリーズを発表している。

Maki Katayama The summer solstice at Miyazaki,Japan 1981-2016, oil on canvas, 2016, 53 x 65cm

加賀美健 Ken Kagami(1974-)
2018年にパルコミュージアムにて個展「レトロスペクティブ」を開催。「トレバー・シミズ & 加賀美健」展をメンデスウッド DM(サンパウロ)で開催する他、近年は2024年のアートバーゼル⾹港のエンカウンターセクションでのパフォーマンスで定評を受けた。主に、社会現象や時事問題、美術史、カルチャーなどをジョーク的発想に変換し、彫刻、絵画、ドローイング、映像、パフォーマンスなどを⼿がけている。

Ken Kagami, Falling man 2024 (detail)
Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN

マーガレット・リー Margaret Lee (1980-)
近年は、ジェスチャー、線、形の反復に抵抗しながらも、何かの関係性を模索してできた偶発的な描線を含んだ抽象作品を手掛けている。

宮澤男爵 Danshaku Miyazawa (1981-)
2004 年に東京都が主催する公募展「トーキョー・ワンダーウォール公募2004」で⼊選し、東京画廊+BTAP(東京)において、2008 年に古林希望との⼆⼈展、2010 年に個展を開催。若⼿アーティストを紹介するCADANショーウィンドウ(Space S )では、新作品を発表する。

宮澤男爵, TVのある部屋, 2024, アクリル、キャンバス, 162.2 x 130.2 cm