CADAN大手町では、2025年11月25日(火)から12月13日(土)まで、Satoko Oe ContemporaryとWAITINGROOMによる企画展『やわらかな未来の考古学 — Soft Archaeologies of the Future』を開催いたします。(協力:√K Contemporary)
熊倉涼子 Ryoko Kumakura
1991年東京生まれ。2014年に多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業。歴史の中で人々が世界を理解しようとする過程で生まれたイメージを元に、絵画を制作。あるひとつの事柄に対して多面的な視点で図像を集め、それを元に作品を構成している。そのようにして同じものに関する性質の異なるイメージを等価に扱うと共に、写実的な描写や落書きのような線などの複数の描写法を混ぜたり、画中画やだまし絵の手法を用いたりして描くことで、視覚的にも揺さぶりをかけ、目に見えるものとは何かを問う作品を制作している。
主な個展に、「Tange, movebis」(三越コンテンポラリーギャラリー・2024)、「汀の椰子、対蹠のグラスフロート」(Quadrivium Ostium・2024)、「Pseudomer」(RED AND BLUE GALLERY・2024)、グループ展に「二人展:熊倉涼子、平田尚也」(Satoko Oe Contemporary・2025)、「人物と静物」(ギャラリー小柳・2024)など。2021年「第34回ホルベイン・スカラシップ」奨学生、2019年「群馬青年ビエンナーレ」に入選。
熊倉涼子, Strangers, 2024, キャンバスに油彩, 53×45.5cm
小林 健太 Kenta Cobayashi
1992年生まれ。2016年東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業。幼少期からMacintoshやプリクラなどのGUI環境に親しみ、自身を「GUIネイティブ」と位置づける小林は、写真とデジタル編集を通じて「真を写すとは何か?」という問いを追求してきました。代表作《#smudge》シリーズでは、Photoshopの指先ツールを用いてピクセルを引き延ばし、「編集行為そのもの」を視覚表現として確立。近年では、写真の記録性とAIの生成性の境界を横断しながら、現代におけるイメージの流動性と人間存在の在り方を問う実践を続けています。
近年の個展に『#copycat』(WAITINGROOM、東京、2025)、『EDGE』(アニエスベー ギャラリー ブティック、東京、2022)、『Live in Fluctuations』(Little Big Man Gallery、ロサンゼルス、2020)など。
小林健太、flowers、2025、レンチキュラー、スチール、750 × 500 × 45 mm
平田尚也 Naoya HIRATA
1991年長野県生まれ。2014年に武蔵野美術大学造形学部彫刻学科卒業。
空間、形態、物理性をテーマに、インターネット空間で収集した既成の3Dモデルや画像などを素材とし、主にアッサンブラージュ(寄せ集め)の手法でPCの仮想空間に構築した彫刻作品を現実に投影し、発表しています。仮像を用いることによって新たな秩序の中で存在するもう一つのリアリティを体現し、あり得るかもしれない世界の別バージョンをいくつも試すことによって現実の事物間の関係性を問い直す。近年では、アバターの身体的フィードバックに加えて、VRSNS上での存在基盤にも注目しています。
主な個展に、「仮現の反射(Reflections of Bric-a-Bracs)」(資生堂ギャラリー2025)、「Moonlit night horn」(Satoko Oe Contemporary・2024)、「さかしま」(Satoko Oe Contemporary・2021)、など。2019年「群馬青年ビエンナーレ2019」ガトーフェスタ ハラダ賞受賞。2022年パブリックコレクション 愛知県美術館。
井上廣⼦ 《Being in the Face #3_Yaroslava (Ukraine)》 2025, archival pigment print, wax, 22.5×16cm, Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
大阪府生まれ。大学時代に文化人類学を学び、沖縄で出会った琉球藍の染色文化に惹かれ、1974〜75 年に現地で染織を学ぶ。1995 年の阪神淡路大震災を契機に、社会的な視点を取り入れた制作へと転換し、孤立や隔離をテーマとした《不在 Absence》(1997–2001)で注目を集める。1998 年、大阪トリエンナーレで特別賞を受賞し、以後はドイツと日本を拠点に国際的に活動。2023〜24 年にはベルリンで難⺠女性たちと出会い、信頼関係のもとに撮影した肖像シリーズ《Being in the face》を制作。人間の尊厳や境界の問題に光を当て続けている。 [presented by Yoshiaki Inoue Gallery]
東京都出身。同志社大学経済学部卒業。「他者との関係性」をテーマに、自身が双子である事実と向き合いながらアイデンティティを掘り下げ、「見る」とは、あるいは「在る」とはについて考察した作品を、写真を主として発表を続けている。近年の主な展覧会に、「人間より大きな世界へ」榕异(ロンイー)美術館(上海 2021)、「至近距離の宇宙 日本の新進作家 vol.16」東京都写真美術館(東京 2019)、「double trouble/double grins/is it so with/twins」Lothringer13 Halle(ミュンヘン 2019)、個展「かさなるひかり」高松市美術館 1 階図書コーナー(香川 2025)、個展「かさなるひかり」光兎舎(京都 2023)、個展「Sense of Wonder」元淳風小学校(京都 2019)、個展「empathize」The Third Gallery Aya(大阪 2017)などがある。主な作品収蔵先として東京都写真美術館、Shanghai Duolun Museum of Modern Art など。[presented by The Third Gallery Aya]
藤原康博 Yasuhiro Fujiwara
藤原康博 《迷宮〜記憶の稜線を歩く〜》 2025, oil on canvas, 53×45.5cm, Courtesy of Mori Yu Gallery
1968 年三重県生まれ。1992 年多摩美術大学美術学部絵画科油絵専攻卒業。2002 年 Chelsea College of Art and Design MA Fine Art, London 修了。主な展覧会に「Y2 project 藤原康博 -記憶の稜線を歩く」(三重県立美術館柳原義達記念館、2023)、「感覚の領域 今、『経験する』ということ」(国立国際美術館、大阪、2022)、「パラランドスケープ“風景”をめぐる想像力の現在」(三重県立美術館、2019)など。銀座メゾンエルメスや Hermès Hong Kong など国内外のエルメスウィンドウのディスプレイも手掛ける。平面に加え、自身が夢をみた記憶を絵画ではなく箱に閉じ込めてしまうオブジェシリーズや記憶の稜線と題して現実と夢の線引きを越境するかのような絵画を描き続けている。パブリック・コレクションに国立国際美術館(大阪)、三重県立美術館(三重)、Hwajeong Museum(韓国)、Hana bank(韓国)、THYSSEN – BORNEMISZA ART CONTEMPORARY(オーストリア)など。[presented by Mori Yu Gallery]
松谷武判 Takesada Matsutani
松谷武判 《Deux Cercles -09/ 円》 2009, Vinyl adhesive, graphite pencil, Japanese paper on canvas,mounted on plywood board, 21×15cm, Courtesy of Yoshiaki Inoue Gallery
Top image: (left) 雲の根っこ / the Roots of a Cloud, 2024, 194x162x3cm, oil, charcoal on cotton, (right) 飛んだ唄 / The Song in Flight, 2024, 194×162x3cm, oil, charcoal, insect net on cotton, Photography: Takahiro Tsushima
会期:2025年3月11日(火) – 3月27日(木)
営業時間:火−金 11時−19時 / 土、日、祝 −17時
定休日:月
会場:CADAN有楽町 Space M
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階
新平誠洙 Seishu Niihira
1988年大阪府生まれ。2014年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻修了。
主な展覧会:「MEET YOUR ART FESTIVAL 2023」(寺田倉庫B&C HALL、東京)、「ACG eyes 7: RECORDS」(アートコートギャラリー、大阪、2022年)、「Kyoto Art for Tomorrow 2022<アンスティチュ・フランセ関西賞>」(京都文化博物館、2022年)、個展「DiVISION」(アートコートギャラリー、大阪、2018年)
2025年の予定:「アートフェア東京2025[アートコートギャラリーより出展]」(東京国際フォーラム、東京、3月7日〜9日)、個展「Phantom Paint」(アートコートギャラリー、3月22日〜4月26日)など。
Reflection #28、2024、油彩、アルキド樹脂、キャンバス、Oil, alkyd resin on canvas、162x162cm Photo: Takeru KorodaReflection #28 (detail)、2024、油彩、アルキド樹脂、キャンバス、Oil, alkyd resin on canvas、162x162cm Photo: Takeru Koroda
[アーティスト・ステイトメント]
それぞれの暮らしの中で、似たような複雑な体験をしていて、共有できることが多いと感じます。他人の日記を覗いたときに自分の姿をみつけるように、絵の中のモノや動物たちに日々のことを重ねながらお楽しみいただければと、個展タイトルを「Read Your Diary」とつけさせていただきました。(高瀬栞菜)
2021 年
高瀬栞菜個展 Walk in a tale(京都岡崎蔦屋書店)
黒崎香織・高瀬栞菜二人展 Enclosed mythology(Artist-in-Residence 賀茂なす/京都)
ARTISTS’ FAIR KYOTO 2021(京都文化博物館別館)
Contemporary Art Fair(阪急うめだ/大阪)
2022 年
ART FAIR TOKYO 2022(東京国際フォーラム)
長谷川由貴 高瀬栞菜二人展 変/心(TENSHADAI/京都)
グループ展 色の言ノ葉(新宿髙島屋美術画廊/東京)
グループ展 BEING AND TIME(Powerlong Art Center /上海、中国)
2023 年
高瀬栞菜個展 ほしにためいき(イムラアートギャラリー/京都)
Art Collaboration Kyoto(国立京都国際会館/京都)
ART MARKET 2023(代官山蔦屋書店/東京)
グループ展 (un) fair2023(SUPERSTUDIO MAXI /ミラノ、イタリア)
グループ展 grid2(biscuit gallery/東京)
2024 年
Kyoto Art for Tomorrow 2024 京都府新鋭選抜展最優秀賞 高瀬栞菜個展 とおくてちかくて、はなれてかみあう(京都文化博物館 別館ホール/京都)
へたなくちぶえがきこえる(SHUTL /東京)
天牛美矢子 高瀬栞菜二人展 道端のボトルメール(COHJU/京都)
HANKYU ART FAIR 2024(阪急うめだ/大阪)
グループ展 Emotional Garden(Mozuku Gallery /台湾)
グループ展 Come Across Passage(haku kyoto / 京都)
この度、伊勢丹新宿店 本館6階 アートギャラリー にて、CADANキュレーションによる展覧会を開催いたします。7回目となる本展では「ON & OFF THE WALL WORKS – Painting and Sculpture」と題し、11名のアーティストによる作品をご紹介いたします。是非ご高覧くださいませ。