詫摩昭人「逃走の線 / Lines of Flight:”The battle is decided in an instant, but I seem to lose most of the time.”」by Yoshiaki Inoue Gallery

会期:2023年4月25日(火)~ 5月14日(日)
会場:CADAN有楽町 東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F
営業時間:火~金 11~19時 / 土、日、祝 ~17時  / 定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:Yoshiaki Inoue Gallery

○ギャラリートーク
4月25日(火)18:00よりトークを開催します。
出演:三上豊 (美術編集者)× 詫摩昭人
終了後はレセプションを行いますので、ぜひご参加ください。
*予約不要、@cadan_instaからインスタライブ配信あり
この度、CADAN有楽町では、大阪・心斎橋を拠点とするYoshiaki Inoue Galleryによる詫摩昭人の個展を開催いたします。

Lines of Flight op.628、145.5 x 112cm、Oil on canvas、2020

詫摩昭人(たくまあきひと)は1966年熊本生まれ。フランスの哲学者ジル・ドゥルーズ(Gilles Deleuze、1925-1995)の「逃走線」を引用して二項対立をすり抜けるコンセプトで絵画制作を続けています。油絵具の乾かぬうちに自作の長いブラシでキャンバス全体を天辺から一気に擦りおろし、現れた画面に対立軸をなだらかに混ざり合わせたと実感できた時のみ自身の作品は完成となります。一貫したコンセプトの中で砂漠、地平線、サクラ、都市などの風景や抽象的な様々なモチーフを白と黒で表現してきましたが、今回は昨年より発表を開始したカラー作品の新作を中心にご紹介します。
修正の利かない制作工程で一度限りの美を追求する作品をぜひご高覧下さい。

 

 

 

カラー作品について:
横幅2mの刷毛で一気に仕上げる油彩の作品「逃走の線」を開始して、18年が経とうとしています。これまでもカラーの作品は幾度となく試みましたが、今ひとつ納得のいくものができませんでした。しかし、今回、初めて皆さんにお見せできそうなものになったと思い、初めてのカラー作品の個展を開催することとなりました。
二項対立をすり抜けるというコンセプトは、私の作品の根底に流れるテーマです。そして、今回カラー作品を制作する上で、<有彩色と無彩色>の軸と、水面に映る風景からヒントを得た<虚像と実像>の軸の二つの方向性が存在します。
2020年からコロナ禍が始まり、2022年にはウクライナの緊張が起こり、現在もなお不穏な状況ではありますが、分断しない混ざり合う美があると考えます。
(2022年6月 詫摩 昭人)

Lines of Flight op.758、194 x 162cm、Oil on canvas、2022
Lines of Flight op.756、100 x 72.7cm、Oil on canvas、2022
Lines of Flight op.757、100 x 72.7cm、Oil on canvas、2022