Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto

この度、CADAN有楽町新スペースにて、岩名泰岳(いわなやすたけ)、平野泰子(ひらのやすこ)、松本奈央子(まつもとなおこ)による展覧会「Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto」を開催いたします。
今展で紹介する3名の画家は、それぞれが異なる起点から導き出した独自の手法で絵画制作に取り組んでいます。岩名は三重県伊賀市島ヶ原(旧島ヶ原村)という山間集落に今も残る土地の記憶やそこに生きる(生きた)人々の営みを描き残し、平野は自身の根底にある「風景」を起点に、3原色の絵の具を塗り重ねる行為とそこから立ち上がるイメージや形を画面に繋ぎ止め、松本は手掛かりとなるモチーフを描画していく過程の中で作家の琴線に触れた色彩と形を抽出するかのように描き切ります。今展は、3人が対話を重ねていく中で浮かび上がった「記憶の断片(残余)」という共通認識のもと構成されます。是非、この機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。

開催概要
「Remaining Fragments: Yasutake Iwana, Yasuko Hirano, and Naoko Matsumoto」
会期:2024年6月4日(火)~6月23日(日)

出展作家:
岩名泰岳 | Yasutake Iwana
平野泰子 | Yasuko Hirano
松本奈央子 | Naoko Matsumoto

企画:タグチファインアート(東京)、KOKI ARTS(東京)、TEZUKAYAMA GALLERY(大阪)

◉6月4日(火)トークイベント&レセプションパーティー
18:00-19:00 トークイベント 
登壇者:市原研太郎(美術批評家)、岩名泰岳、平野泰子、松本奈央子
市原研太郎氏をお招きし、出展アーティストによるギャラリートークを開催します。
参加方法:当日会場に直接お越しください。席数に限りがあり(20席)立ち見になる可能性もありますことをご了承ください。
19:00-20:00 レセプションパーティー 

会場:CADAN有楽町
住所:東京都千代田区丸の内3-1-1国際ビル1階
営業時間:火〜金 11-19時 土、日、祝 11-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

作家プロフィール

岩名泰岳 Yasutake Iwana
1987年三重県生まれ。三重県在住。成安造形大学造形学部造形美術科洋画クラスを卒業。2010年〜2012年までデュッセルドルフ芸術アカデミー(ドイツ)で絵画を学ぶ。岩名は過疎化によって消滅した集落で育ち、そこに生きる人々の生活や残された古い信仰の断片などを拾い集め、それらの手触りのようなものを形にした絵画を制作している。
主な個展に「みちつくり」 (タグチファインアート / 2023)、「みんなでこわしたもの」 (タグチファインアート / 2021)、「<七ツノ華>より」 (ギャラリーあしやシューレ / 2017)、「オイテケボリノキミニキセキヲ」(ギャラリーほそかわ / 2016)、「観音山」(MA2 Gallery / 2015)など。
主なグループ展に「VOCA展 2023」(上野の森美術館 / 2023)、「ほんせん/元永定正 岩名泰岳」(MA2 Gallery / 2022)、「ステイミュージアム」(三重県立美術館 / 2020)、「青森EARTH2019: いのち耕す場所−農業がひらくアートの未来」(青森県立美術館 / 2019)など。

岩名泰岳《あたらしい家》 2022年 油彩、砂、キャンバス、227.3 × 162.0 cm、撮影:上野則宏

平野泰子 Yasuko Hirano
1985年富山県生まれ、神奈川県在住。京都精華大学芸術学部造形学科洋画専攻を卒業。 作品の根底には「風景」があるが、絵の具を幾層にも塗り重ねる行為によって生まれる空間や現象に注目するようになる。制作の中から生まれる眼差しや不確かなものに強度を持たせるために制作している。 主な個展に「Gesture」 (ARTDYNE / 2024)、「山では無く頂が平面であること」 (TEZUKAYAMA GALLERY /2023)、「Yasuko Hirano: Unfold Room」(Gallery stoop / 2020)、「不確かな地図」 (CALM&PUNK GALLERY/ 2018)、「呼びかけられる」(Gallery PARC / 2018)。主なグループ展に「La Promesse d’Avril – 4月の萌」(MtK Contemporary Art / 2024)、「New Positions 2021」(taguchi fine art / 2021)、「VOCA 展 2015」(上野の森美術館 / 2015)など。

平野泰子 《Sending》2024年、1167×910mm、木製パネルにキャンバス、膠、石膏、油彩
Private Collection
Courtesy of TEZUKAYAMA GALLERY

松本奈央子 Naoko Matsumoto
1987年栃木県生まれ、埼玉県在住。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒業(2012年)、 文化庁新進芸術家海外研修員1年派遣、ドイツ、ミュンスター芸術大学(2017-2018年)。
主な個展に「“Memoria! Fantasia.”」 (KOKI ARTS / 2022)、「petal/stair/day」 (クンストフェラインシャルシュタット[ドイツ バーデン=ヴュルテンベルク州] / 2021)。主なグループ展に「ドローイング・ショウ」(あをば荘 / 2023)、「しかくのなかのリアリティ あざみ野コンテンポラリーVol.10」(横浜市民ギャラリーあざみ野 / 2019)など。

松本奈央子 《Violet》2022年、426mm×458m、油絵具、膠、キャンバス