石塚元太良 / 小林万里子 / 田窪恭治 by KOTARO NUKAGA

2022年6月28日(火)-7月17日(日)
出展作家:石塚元太良、小林万里子、田窪恭治
会場:CADAN有楽町
営業時間:火-金曜日 11:00-19:00 / 土曜日・日曜日 11:00-17:00 定休日:月曜日
企画:KOTARO NUKAGA

■ART TALK supported by CVJ
2022年7月2日(土) 11:30- 約30分間
出演: 石塚元太良(アーティスト)、額賀古太郎(KOTARO NUKAGA)
会場:CADAN有楽町
参加無料、予約優先(15名)
Peatixからご予約ください。https://cadanarttalkkotaronukaga02.peatix.com/
*@CADANのインスタアカウント(@cadan_insta)からもライブ配信します。

この度、CADAN有楽町では、六本木と天王洲を拠点とするKOTARO NUKAGA による展覧会「石塚元太良 / 小林万里子 / 田窪恭治 by KOTARO NUKAGA」を開催します。

Gentaro Ishizuka

大型フィルムカメラを手にアイスランドやアラスカといった極地方へ足を運び、自然やそこに在る人工物や遺構を撮影してきた石塚元太良。世界の全てをイメージとして平面的に見るデジタル写真の時代に、石塚は別の目で見る世界の姿を私たちに経験させてくれます。本展では、ル・コルビュジエが設計したフランス、リヨン郊外に聳えるラ・トゥーレット修道院の回廊と採光部のルーバーを捉えた作品を展示します。このルーバーの意匠は現代音楽家で建築家でもあるヤニス・クセナキスによって手掛けられ、その不均等なデザインをクセナキスは「オンドュラトワール(波状の)」と名付けました。ルーバーが落とす光の影は、静かな祈りの空間でクセナキス独特の旋律を奏でるのです。

 

Mariko Kobayashi

小林万里子は、織る、染める、編む、刺す、といったさまざまなテキスタイル技法を組み合わせた作品を制作し、世界に存在する様々な結びつきを表現します。有機的な形と自然に還る素材を用いて植物や生き物を描き出すことで、再帰性に溢れた自然世界の循環を色鮮やかに描き出し、我々が「人」として生きる「今」という時間を繙きます。本展では、循環の一部を成す生き物たちとそれ取り巻く宇宙を表現したテキスタイルと立体作品を初展示します。些細な気づきを大きな物語へと繋げる小林の作品から、私たちは生命の本質的な姿を感じるでしょう。

 

 

 

Kyoji Takubo

ポストもの派世代を代表するアーティスト・田窪恭治は、作家が制作を終えた後も表現の現場として存続する「風景芸術」をテーマに発表してきました。約10年の歳月をかけたプロジェクトである、フランス、ノルマンディ地方の小さな村に500年前に建てられたサン・ヴィゴール・ド・ミュー礼拝堂(通称 林檎の礼拝堂)の再生では、「林檎の礼拝堂」完成後フランス政府から芸術文化勲章オフィシエを授与され、芸術作品としての重要性のみならず、地元地域との長期にわたる共同作業が高く評価されました。本展では、《林檎の礼拝堂》(1996年完成)以降、田窪の代表的なモチーフとなった「林檎」を和紙に描いた平面作品とモザイク作品を展示します。風景のなかに自然と溶け込む林檎は、和紙の繊細さと大胆な筆が重なることによって姿を変え、豊かに実ります。