南依岐「藝核一如」by rin art association

南依岐「藝核一如」by rin art association
Ibuki Minami “Art-Core-Oneness”

2022年11月1日(火)− 11月20日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町 1-10-1 有楽町ビル 1F)
営業時間:火-金 11:00-19:00 / 土・日・祝 11:00-17:00
定休日:月曜日、11月13日(日)
企画:rin art association

●トークイベント
作家の南依岐氏のトークイベントを開催いたします。南依岐氏と哲学研究者の野村将揮氏をお招きし、rin art association のオーナー原田崇人氏をナビゲーターに展覧会のテーマや作品の根幹にあるものを探っていきます。展覧会と併せてぜひご高覧ください。
日時:11月3日(木)17:00-18:00
出演:南依岐、野村将揮(哲学研究者)、原田崇人(rin art association オーナー)
会場:CADAN有楽町
参加無料

CADAN 有楽町では、群馬、高崎を拠点にするrin art associationの 企画による南依岐個展「藝核一如」を開催いたします。

アルゴリズムの回路図をもとにした絵画シリーズで知られる南依岐。2020年のデビュー展以来、瞬く間に高い評価を獲得してきました。
南の絵画は、データの流れが分岐し、互いに関連する様子を描いたグラフアルゴリズムのドローイングに始まります。マーカーで記された数字やアルファベットなどの構成要素は、特定の色やトーンに関連付けられ、その上に描かれる絵画の指示書として機能しています。
こうしたグラフ構造にみられる多様な展開と色調は、さらにインパストの筆使いとリズミカルな構図によって強調されることになります。長方形や円形、点の配列など、異なる形状とテクスチャーをもつ幾何学的パターンが、互いに重なり合い、指向性をもつラインに繋がれ、ネットワーク化した世界の設計図を構成するのです。こうした絵画を成り立たせる複雑な関係性の解釈によって、南の絵画はよりコンセプチュアルな次元へと導かれていきます。
自身の作品制作を説明するために、南は「アートコア」という言葉を用いています。アートコアは、いわば美術を成立させるあらゆるソースコードの格納庫であり、生命においてDNAが果たす役割のように、絵画という行為を通じてそれが物質的、概念的、あるいは精神的に展開されるとも考えられます。科学、芸術、哲学の境界線はなく、すべてが不可分であり、人間の生命に不可欠なものであると考える作家は、「アートコア」という言葉に、未分化で未知なるこの領域の核心を託しているのです。

南依岐は1995年生まれ。アカデミー・オブ・アート大学(サンフランシスコ)で学士号を取得。現在は、東京を拠点に活動しています。

(TOP画像/撮影:木暮伸也)