山下拓也「愛、嫉妬、別れ (ムンクやカニエをサンプリングして)」by TALION GALLERY

山下拓也「愛、嫉妬、別れ (ムンクやカニエをサンプリングして)」
会期:2023年3月15日(水)〜4月2日(日)
会場:CADAN有楽町 東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F
営業時間:火~金 11~19時 / 土、日、祝 ~17時  / 定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:TALION GALLERY

この度、CADAN有楽町では、東京・目白を拠点とするTALION GALLERYによる山下拓也個展「愛、嫉妬、別れ (ムンクやカニエをサンプリングして)」を開催いたします。

山下拓也は展示空間や素材の物理的・歴史的条件を利用しながら、帰属する共同体を喪失したマスコットなどをモチーフとして、立体や版画、写真、ドローイングなどの制作を行っています。存立の場を外的要因によって奪われてきたそれらの表象は、山下による空間と色相を極度に強調したインスタレーションのなかで、その境遇を反映した心理的状況とともに提示されます。
本展では、山下自身の手による木版画を用いた新作インスタレーションを発表いたします。

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本個展のテーマは「愛、嫉妬、別れ」です。ある期間のうちに私はこれらを激しく経験しました。
頭の中に現れたネガティブなイメージは、さらに同一のイメージを呼び寄せ、終わらない反復を生み出しました。母が過去に統合失調症を患っていたこともあり、そのような世界へ足を踏み入れてしまう恐怖感と、いくつかの強迫観念によって眠れない夜もありました。ギリギリのところで精神をキープできたのは、それら負のエネルギーを創作に転換させられる希望を保つことが出来たからです。
長らく私は版表現によって作品を制作してきました。版画を刷り続ける行為をパフォーマンスとして見せたり、刷られたイメージが増殖し展示空間を埋め尽くすのが自作の特徴ですが、そこには私の思考や認知のあり方が作用しているのかもしれません。
本個展では、頭の中で増殖して止まない特定のイメージ群を、過剰に版画に刷ることによって表出していきます。愛、嫉妬、別れをテーマにしたエドヴァルド・ムンクの版画や、内省的な世界観で楽曲制作するラッパーのカニエ・ウェスト、キッド・カディらのリリックを引用して制作します。そして漫画家の森田るりのイラストを使った新作も発表します。

山下拓也
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山下拓也
The Woodcut printings from the bedroom
2023