“My Pick” organized in association with CaM by Muuseo

アートフェア東京のシーズンに合わせて「アートコレクション」をテーマにした展覧会の第二弾を開催いたします。昨年は、主に自宅など個人的な場でコレクションを楽しんでいるコレクターにご協力いただきました。今回は、個人コレクションの枠を超え、オフィスや店舗といった場でアートを共有している5名のコレクターにご推薦いただいたアーティストの作品を各ギャラリーから出品し、展示いたします。

○会期   2022年3月4日(金) ‒ 13 日(日)
○営業時間:11:00-19:00、土日11:00-17:00 ○休廊:3月7日(月)
○会場:CADAN有楽町 (有楽町ビル1F)
○企画:CADAN(一般社団法人日本現代美術商協会)
○企画協力:CaM by Muuseo ○アドバイザー:深野一朗
○音声ガイド協力:ArtSticker

●My Pick Special Exhibition
コレクターが推薦するアーティストの作品を展示します。
<推薦者 – アーティスト>
阿部好世 (プティローブノアー、デザイナー) – Richard Aldrich (MISAKO & ROSEN)
大八木翼 (SIX INC.パートナー/bascule執行役員) – 鈴木理策 (タカ・イシイギャラリー)
竹内真 (ビジョナル株式会社 取締役 CTO) – 小西紀行 (ANOMALY)
成松淳 (ミューゼオ株式会社 代表取締役社長) – ミカ・タジマ (TARO NASU)
皆川伸一郎 (株式会社 ビーズインターナショナル代表取締役会長) – 空山基 (NANZUKA)
※敬称略

●”Art in a Domestic Environment/フレーム編”
CADANオリジナル動画「Art in a Domestic Environment」第二弾。フレームと一口に言ってもさまざまな種類があります。作品に適したフレームについてCADANメンバーがご案内します。
https://youtu.be/21D48zZf6GM

●CaM OVR(Online Viewing Room)
https://cam.muuseo.com/events/mypick2022

●音声ガイド
ArtStickerで本展作品について音声ガイドを公開中。

Richard Aldrich Untitled 2021 Oil and wax on panel 50.8x33cm ©the artist, courtesy of Misako & Rosen
鈴木理策 “16,4-22” 2016 Chromogenic print ©the artist, courtesy of Taka Ishii Gallery
ミカ・タジマ “Negative Entropy (Digital Ocean, NYC3, Server Rack Installation Technicians, Two-Tone Magenta, Single)” 2019 Cotton, polyester, nylon, rayon, wool acoustic baffling felt and wood ©Mika Tajima Courtesy of TARO NASU, Photo by Charles Benton, Private Collection
空山基 Sexy Robot _1/3 scale model_B 2016 Fiberglass reinforced plastics, iron, silver plating-tone air brush paint, cultured marble, ©the artist, courtesy of NANZUKA
小西紀行 “無題” 2021 Oil on canvas ©the artist, courtesy of ANOMALY

小松千倫、NAZE、西太志 -シらないともだち- by FINCH ARTS

CADAN有楽町は、京都を拠点とするFINCH ARTSの企画による小松千倫、NAZE、西太志の展覧会「小松千倫、NAZE、西太志 -シらないともだち-」を開催いたします。
本展では、芸術家・音楽家としてあらゆる感覚にアプローチする小松、ストリート的な手法を用い他者の中にある記憶を喚起するNAZE、社会的な事象に私的な想像力を重ね合わせた絵画・陶器を制作する西、3名の作品から想像力によって拡張する友愛の可能性を見たいと思います。知ることではなく知る可能性があることによる友愛を、心を通わせることが不可能な他者との共存を、いつか出会うシらないともだちの、過去に生きたものこれから生きるものについての想像力を。どうぞご高覧ください。

「小松千倫、NAZE、西太志 -シらないともだち-」by FINRCH ARTS
2022年2月8日(火)―2月27日(日)
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
月曜日休廊
作家:小松千倫、NAZE、西太志
企画:FINCH ARTS

■ART TALK supported by CVJ
FINCH ARTS ディレクターの櫻岡聡氏がCADAN有楽町から各作家を繋いでアーティストトークをライブ配信します。
2月18日(金)18:30-19:00
出演:小松千倫、NAZE、西太志
*@cadan_instaからインスタライブ配信

 

小松千倫《Endless Summer》2021, サイズ可変, 流木、LED、麻紐、16chサウンド
撮影:竹久直樹

小松千倫|Kazumichi Komatsu
1992年高知県生まれ。音楽家、美術家、DJ。情報環境下における身体の痕跡と記録、伝承について光や音といった媒体を用いて制作・研究している。主な展覧会に『Silent Category 沈黙のカテゴリー』(CCO、大阪、2021)、『Standing Ovation|四肢の向かう先』(旧ホテルニューアカオ、静岡、2021)。パフォーマンスに「SonarSound Tokyo 2013」(STUDIO COAST、東京、2013)、「ZEN 55」 (SALA VOL、バルセロナ、2018)、「Untitled」 (Silencio、パリ、2018)、PUGMENT 「Purple Plant 」(東京都現代美術館、2019)などがある。

NAZE《NAZE》

NAZE
1989年茨城県生まれ。グラフィティカルチャーをベースに、触覚的な筆致で描かれるドローイング、スプレーやコラージュを用いたペインティングや、廃棄物を使ったオブジェ、テキスタイルワークなどの作品を制作。Contact Gonzoとしても活動する。近年の主な個展に「URAGAESHI NO KURIKAESHI」ANB Tokyo(東京/2021)、「Flowers」FINCH ARTS(京都/2020)、グループ展に「Slow Culture」京都市立芸術大学ギャラリーKCUA(京都/2021)、「minus tempo」PoL gallery(大阪/2020)などがある。

西太志《Head series-金の舌-》2021, 陶土、釉薬、金彩 撮影:前端紗季

西太志|Taishi Nishi
1983年大阪府生まれ。2015年京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻油画 修了。静岡県在住。虚構と現実の境界や匿名性をテーマに、木炭によるドローイングから発展した絵画と、黒い陶土による陶作品や衣類に泥を塗り込み、焼成した立体作品を制作している。主な展覧会に、「第14回 shiseido art egg 西太志展〈GHOST DEMO〉」資生堂ギャラリー(東京/2020)、「月の裏側を見る」FINCH ARTS(京都/2020)、「西太志+矢野洋輔 〈居心地の良さの棘〉」8/ART GALLERY TOMIO KOYAMA GALLERY(東京/2017-18)などがある。

水上愛美「Catharsis Bed」 by 4649

CADAN有楽町は 、東京、巣鴨を拠点とする4649(フォーシックスフォーナイン)の企画による、水上愛美の個展「Catharsis Bed」を開催いたします。

本展は、2022年1月に4649(巣鴨)で開催される水上絵美の個展とタイミングを同じくして発刊される作品集『catharsis bed』についての展覧会となります。

水上は本作品集の制作にあたって、自作において取り組まれる題材の一部である、絵画の「裏と表」や「塗りつぶされて見えなくなった部分」などへの考察にまつわる実践を書籍というメディアの特性に応用させるためにデザイナーや執筆者の協力の下、様々な工夫を行いました。それらに基づき本展覧会は、一般的な絵画のインスタレーションとは異なった方法で彼女の作品を鑑賞する機会を作る試みの一つとして公開されます。

一般的に絵画の制作過程では絵具によるレイヤーが積み重なり増えていくことで完成へ向かうとされていますが、水上は最終的に完成した絵画イメージの中に含まれない、絵具に塗りつぶされたままの部分=不可視のレイヤーや、形態としての性質上クローズドな情報として扱われる絵画の裏側の面までもを作品の一部として鑑賞できる可能性に関心を持ち、意図的にそうした要素を絵画の中に取り入れます。

こうした水上の絵画における経時的な事柄への関心は、画面の制作過程にまつわるミクロな事象から、主題に用いられる人物像とそれらにまつわる神話的・考古学的なモチーフを通じて、これまで地球上で人間が想像し、受け継いできたイメージをこの時代においてどのように表現し、伝達していくかというマクロな視点にまで及んでいます。

彼女の取り組みは、静止していると仮定されたイメージを網膜で享受する体験としての絵画ではなく、時間的な行為の集積であるオブジェとしての絵画であり、イマジネーションの中で完成されるような相互作用的な体験としての絵画にまつわるものと言えるでしょう。

■展覧会概要
水上愛美「Catharsis Bed」 by 4649
2022年1月18日(火)- 2月6日(日)
会場:CADAN有楽町
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月曜日

■ART TALK supported by CVJ
ゲストに画家の桑久保徹氏をお呼びして、水上愛美氏のアーティストトークをCADAN有楽町からインスタライブ配信します。ナビゲーターは、アーティストで4649ディレクターの高見澤ゆう氏です。
日時:1月28日(金)18:30-19:00
出演:水上愛美  ゲスト:桑久保徹(画家)
*@cadan_instaからインスタライブ配信

■同時開催/水上絵美 個展
1月16日(日)-2月13日(日)
会場:4649(巣鴨)MAP
営業時間:木-土 13:00-18:00、日 13:00-17:00
定休日:月、火、水

■水上愛美『catharsis bed』
発行:oar press
仕様:B5判、日英バイリンガル
定価:2,000 円(税別)
発売日:2022年1月18日
執筆:中尾拓哉
デザイン:刈谷悠三+角田奈央/neucitora

●水上愛美(みずかみえみ)
1992年生まれ、東京を拠点に活動する画家。2017年多摩美術大学卒業。主な展覧会に「Dear Sentiment」(TOKAS本郷、東京、2021)、「Paintings for Stranger」(TOKAS本郷、東京、2020)、4649 at Pina(Pina、ウィーン、2020)、「底流 / Large eddy」 (TWS渋谷、東京、2016)など。2022年にはno gallery(ニューヨーク)でのグループ展や、「VOCA展 2022」(上野の森美術館、東京/3月)などに参加予定。

Emi Mizukami “blindfold” 2020, Acrylic paint, charcoal pencil, sand paste on panel, Photo by Nirei Hiroshi
Emi Mizukami “2sun 2moon” 2021, pencil on paper
Emi Mizukami “Waiting for a great day II” 2021, Acrylic paint, charcoal pencil, sand paste, desert sand on canvas, Photo by Nirei Hiroshi
Emi Mizukami “sweet dream” 2021, sweet dream, Photo by Nirei Hiroshi
Emi Mizukami “Mansion of happiness” 2021, Acrylic paint, charcoal pencil, sand paste, desert sand on panel, Photo by Nirei Hiroshi

緑の道 / Green Routes by nca | nichido contemporary art

CADAN有楽町は 、東京、八丁堀を拠点とするnca | nichido contemporary art (日動コンテンポラリーアート)の企画による、ティントン・チャン、イーチュン・ロー、ジーホン・リュウ、坂本和也によるグループ展「緑の道 / Green Routes」を開催いたします。

■展覧会概要
会期:2021年12月21日(火)- 2022年1月16日(日)
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
*年末年始休廊日:12月27日(火)~1月3日(月)
*1月10日(祝)営業、11日(火)休廊

出展作家:
Ting Tong Chang / ティントン・チャン(張碩尹)
Yi-Chun Lo / イーチュン・ロー(羅懿君)
Chih-Hung Liu / ジーホン・リュウ(劉致宏)
Kazuya Sakamoto / 坂本和也

■展覧会について
私たちは極めて日常的に植物と関わりを持っています。人類の歴史には常に植物の存在があり、また植物によって生み出される資源は紛争のきっかけを作り、また近年は深刻な異常気象や大気汚染など、人類が自然環境に与える影響は世界規模で大きな課題となっています。本展では、台湾を起点に植物やそのルーツへの関心から表現の題材にしている4名のアーティストに焦点を当て、様々な視点から植物(緑)と人間の道のりを考察し、過去を行き来しながら私たちが今抱える問題を提示します。

■ART TALK supported by CVJ
参加作家4名によるオンラインギャラリートーク

 

Ting-Tong Chang “Betelnut Tree, Birds, Nest Fern and African Scails” 2020 video work ( 2 channels), 14’40’’ © Ting-Tong Chang

●ティントン・チャン / Ting Tong Chang
1982年台湾生まれ。現在台北とロンドンを拠点に活動。ロンドン大学ゴールドスミス校 美術学修士号取得
チャン・ティントンは不条理で非理論的な社会や、消費主義の現代社会が与える社会的、生態的影響などあらゆる問題を提議し、ドローイングやパフォーマンス、立体、映像など様々な手法を用いて科学やテクノロジー、歴史など、自身を取り巻く世界を解体、融合させて作品に表します。本作はチャンが山間部に2週間滞在し、アミ族の猟師たちの協力のもと、現地で集めた材料を使って住居を建てるまでを映像で記録した最新の映像インスタレーションです。チャンは芸術的実践をサバイバルスキルに変換する実験を行い、オブジェクト指向の視点から人類の歴史の軌跡を再考しています。

Yi-Chun Lo “Just What Is It That Makes Today’s Sugarcane Fields So Different, So Appealing?” 2020 95 x 95 x 45 cm bagasse, tobacco, bamboo © Yi-Chun Lo

●イーチュン・ロー / Yi-Chun Lo
1985年台湾生まれ。現在台北を拠点に活動。国立台湾芸術大学 美術学修士号取得
ロー・イーチュンは人と自然の関係、歴史をテーマに様々な地域コミュニティーに入り、フィールドリサーチを通して作品を制作しています。その表現はドローイングや大型インスタレーションなど多岐にわたり、モチーフにバナナの皮やたばこの葉など自然素材を用いるのも特徴です。本展の新作シリーズではサトウキビに焦点を当てています。サトウキビから生活必需品として製造されている砂糖やショ糖だけでなく、現在ではエタノール混合航空機ガソリンをも生成しています。製糖工場の目的は時代の需要、生活の変化や人々の利益によって大きく変化しています。ローは、サトウキビが原料のバガスを用いて軍需品やまた私たちがダイエットや健康維持を目的で使用する筋トレグッズを立体に表すことで、私利私欲を追求する人間社会に警鐘をならします。

坂本和也 “Symbiosis”, 2021, 162 x 260 cm, Oil on canvas
©Kazuya Sakamoto

●坂本和也
1985年鳥取県生まれ。現在愛知県を拠点に活動。名古屋芸術大学大学院美術研究科美術専攻同時代表現研究領域 修了
坂本和也は自身の趣味である水草の飼育(アクアリウム)を通して、生態系の構成要素のなかに現代の社会環境との類似性をみたことから、植物をモチーフにして物事の内面を表そうとしています。反復と増殖を繰り返しながら綿密に描かれる多種多様の植物は生命を維持するために変容を繰り返す進化の過程を描いているようです。また、坂本は自身が育てる水草のルーツが台湾であることから、2017-8年には文化庁海外派遣制度にて台北に滞在しています。国によって異なる植物と人との関わり方や、複雑な歴史背景の考察を通して、近年の表現はより多面的な要素を含んでいます。

Chih-hung Liu, “Bananas in Shezidao”, 2021, 40 x 60 cm, Oil on canvas
©Chih-hung Liu

●ジーホン・リュウ / Chih-hung Liu
1985年台湾生まれ。現在台北を拠点に活動。国立台北芸術大学 美術学修士号取得
リュウ・ジーホンは日常生活や周囲の環境、また旅先でみた風景や事象題材に作品に表しています。それは自然景観や事物の観察だけでなく、感情や感覚、時間を多面的に捉え、視覚化しようと試みます。その表現は絵画にとどまらず、プロジェクトやテーマによってインスタレーションや、映像、文字、立体など様々な素材を用います。コロナ禍のハーフロックダウン中に描かれた本作は、夜明け前に自転車を走らせた道のりでみたバナナの木をモチーフにしています。コロナ禍の見えない不安と息苦しさ、精神状態が見えると同時に現状から逃避し、自由を求めて走った解放感もみえてくるようです。

ステファニー・クエール「 Concrete Jungle 」 
by Gallery38

この度、東京、神宮前を拠点とするGallery38 によるステファニー・クエールの個展「Concrete Jungle」を開催します。

イギリスのアイリッシュ海に浮かぶマン島に生まれ育ったクエールは、現在も自然豊かなこの島で制作を続けています。クエールの作品は、人間と動物に本来備わっている自然の力に焦点を置き、自然に宿る 力強さ、謙虚さ、不思議さ、叡智、そしてそれらに向き合うことで私たち人間の小ささを思い知ると同時に、自然界と人間の結びつきや、その隔たりを思い起こさせます。

クエールは粘土を手にする前に、何枚ものスケッチを描きます。そうすることで、彼女は動物たちの中に 入り込み、より深く理解しようと試みるのです。描けば描くほど、実際に粘土で作品を作る時に、より素早く動物たちの生命感を作品に取り込むことができるのだと言います。そして、さまざまな素材で制作を 試みたクエールが、最終的に粘土を選んだ理由を次のように語っています。
 「粘土は、私が動物とのつながりを最も感じられる素材です。泥、土、地面そのものが、すべての痕跡、 すべての瞬間、すべての思考を確固たるものにしてくれるのです。」

そうして生み出される彼女の彫刻作品には、制作までの全ての痕跡が残されている、ドローイングの立体物とも言えます。

ギャラリーという人工的な空間に侵入したニホンザルの群れは、飼いならされておらず、手に 負えないほどに大暴れしていますが、彼らを眺めていると、私たち鑑賞者の方がより荒っぽ く、不自然なように思えてくるのです。

ニホンザルは古来、神と人間の間を取り持つ神聖な存在とされ、幸運と迷信の源であり、いたずら者であり、守護者であり、ヒーラーであるなど、宗教、民間伝承、芸術の中で重要な役割を果たしてきました。

粘土で力強く描かれた彫刻は、これらの象徴的な生き物の生の本質を捉えています。身近であ りながら独特の存在感を放ち、自然の中での私たちの重要な位置と役割を思い出させてくれ る、私たち自身に似た存在なのです。

ステファニー・クエール

現代に生きる私たちは、次第に土に触れる機会が少なくなり、コンクリートで固められた道路や建物に囲まれて生活する一方で、絶えず動物に人間味を与えたり、擬人化し続け、動物と私たちとの明らかな違い に囚われています。そして共有する環境を破壊するほど、私たちが何者であるかを定義するのに不可欠で 大切な動物を失い、私たちは野生からも、自然の私たち自身からも遠ざかってしまうのではないでしょうか。

■展覧会概要
タイトル:ステファニー・クエール「Concrete Jungle」by Gallery38
会期:2021年11月30日(火) – 12月19日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:12月6日(月)、13日(月)
企画: Gallery38

◯ステファニー・クエール
1982年 英国・マン島に生まれる
2005年 スレード・スクール・オブ・アート彫刻学科首席卒業
2007年 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート彫刻学科修士課程修了

近年の展覧会:
2021 ‘Human and Animal’ (岐阜県現代陶芸美術館 / 滋賀県立陶芸の森)
2021 ‘Drawings’ (Gallery 38, 東京)
2020 KAMU kanazawa (常設展示)
2019 ‘Bear Nature’ (Gallery 38, 東京)
2018 ‘IN THE SNOW’ ( シドニー・クーパー ギャラリー, カンタベリー )
 2018 ‘ANIMALS & US’ (ターナーコンテンポラリー, マーゲート )
2017 ‘WILD: UNTAMED MIND’ ( 21_21 Design Sight, 東京)
2017 ‘Sculptural Ceramics and Stone’ (パンゴリンギャラリー, ロンドン)
 2017 ‘URBAN JUNGLE’ ( Gallery38, 東京 )
2017 ‘Jenga’ (フィッツロビア教会, ロンドン)
その他グループ展、アートフェア多数

Fundamentals / Yui Usui by XYZcollective

*11月14日(日)は有楽町ビル全館停電のため休業いたします。

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この度、巣鴨を拠点とする XYZcollective による碓井ゆいの個展を開催します。

碓井ゆいは、布や手芸材料をはじめとした身近な素材を用いて平面・立体作品を制作します。社会・文化・歴史に対し、女性や労働の視点を中心に様々な角度から読み解き、コンセプトを構築し作品制作を行います。

本展覧会は、碓井ゆいの「gastronomy map」と「ミセス・ワタナベの夢と絶望」という二つのシリーズ作品を中心にして構成されます。「gastronomy map」では、碓井が学生時代に使用していた地理の教科書が参照されています。そこには日本各地のさまざまな郷土料理が地図上に配置されたページがあり、本作品はそういった郷土料理を手芸の技法を用いて製作したテキスタイル作品が展開されます。もう一つの作品は「ミセス・ワタナベの夢と絶望」です。ミセス・ワタナベ(Mrs. Watanabe)とは、日本人の主婦を中心とした女性やサラリーマン投資家という意味を語源として、2000年前後に欧米の報道機関に日本人投資家たちが名づけられた俗称です。「ミセス・ワタナベの夢と絶望」では為替取引と歴史をモティーフとし、パッチワークキルト作品が制作されました。

ぜひご高覧ください。

■展覧会概要
会期:2021年11月9日(火)~11月28日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:碓井ゆい
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:1114日(日)、15日(月)、22日(月)
企画: XYZcollective

碓井ゆい○1980年東京都生まれ、埼玉県在住。これまでの主な個展「ALLNIGHT HAPS 2018 後期「信仰」#1 碓井ゆい」(HAPSオフィス、京都、2018)、「碓井ゆい展」(横浜市民ギャラリーあざみ野 ショーケースギャラリー、神奈川、2017)、「shadow work」(小山市立車屋美術館、栃木県、2016)、「sugar」(XYZ collective、東京、2016)。グループ展「更級日記考―女性たちの、想像の部屋」(市原湖畔美術館、千葉、2019)、「都美セレクション グループ展 2019 彼女たちは叫ぶ、ささやく-ヴァルネラブルな集合体が世界を変える」(東京都美術館、2019)、「VOCA展2018」(上野の森美術館、東京)など。「VOCA展2018」では大賞にあたるVOCA賞を受賞。現在、金沢21世紀美術館で開催している「フェミニズムズ / FEMINISMS」に出展している。

「gastronomy map」 2018 布・糸・カッティングシート 
写真:賀集 東悟
「ミセス・ワタナベの夢と絶望」 2021 衣類・布・額・取っ手・印鑑

COMBINE ! by rin art association

CADAN有楽町は、群馬県高崎市を拠点とするrin art associationの企画による鬼頭健吾、小金沢健人、水戸部七絵、やんツーのグループ展「COMBINE ! 」を開催いたします。ぜひご高覧ください

■展覧会概要
会期:2021年10月19日(火)~11月7日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:鬼頭健吾、小金沢健人、水戸部七絵、やんツー
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:rin art association
アートウィーク東京」(11月4〜7日)に参加します。

「COMBINE !」は、1950 年代初頭、斬新で過激なコラージュの一形式として生まれたコンバ イン・ペインティングを再考し、写真や 3 次元のオブジェクトを組み合わせたこの技法が、いまどのような含意で用いられているのか、現代アーティストの表現動向を探ります。 ラメ、ガラスの破片、ポリエステルの布地をアクリル絵画に組み入れる鬼頭健吾、廃材のネ オン管と木製パネルを混成した新作シリーズを展開する小金沢健人、現物のエレキギターを配 置した等身大のポートレートを描く水戸部七絵、DIY のドローイングマシンで人の手を離れたイメージ生成に取り組むやんツー----。都市空間と絵画をつなぐ 4 人のアーティストが、この技法に新たな解釈を提示しています。

■ART TALK supported by CVJ
参加作家の鬼頭健吾氏とやんツー氏によるアーティストトークを行います。ナビゲーターに「アサクサ」を主宰するキュレーター大坂紘一郎氏をお迎えして、展覧会テーマである「コンバイン」の視点から各氏の制作や表現についてお話しいただきます。展覧会と合わせてぜひご高覧ください。
日時:10月30日(土)17:00-18:00
出演:鬼頭健吾、やんツー(本展参加アーティスト)、大坂紘一郎(キュレーター)
会場:CADAN有楽町
参加無料、予約優先(15名)
Peatixからご予約ください。https://cadanarttalkrinartassociation.peatix.com
*@cadan_instaからインスタライブ配信あり

鬼頭 健吾 Kengo KITO

「big rip」2020年 153 x 112 x 42 cm, アクリル、グリッター、ガラス、スプレー、真鍮、アルミ、布、カンヴァス

1977 年愛知県生まれ、群馬県高崎市在住。2003 年、京都市立芸術大学大学院美術研究 科油画専攻修了、京都造形芸術大学教授。フラフープやシャンプーボトルなど、工業製品 の現代的なカラフルさと、生命体や宇宙を感じさせるような広がりを融合させた作品で、 国内外から高い評価を受ける。2008 – 09 年、五島記念文化財団の助成を受けニューヨー クに滞在。2010 年、文化庁新進芸術家海外研修員としてドイツ、ベルリンに渡る。主な 展覧会に「ベリー ベリー ヒューマン」(豊田市美術館、2005)、「六本木クロッシング2 0 0 7 : 未 来 へ の 脈 動 」( 森 美 術 館 、 2 0 0 7 – 0 8 )、「 M o n o – n o – A w a r e 」( エ ル ミ タ ー ジ ュ 美 術館、2013-2014)、「Full Lightness」(京都市京セラ美術館、2020)など。

 

 

小金沢 健人 Takehito KOGANEZAWA

「Red Star」2021年 24 × 7 × 19 cm, ネオン

1974 年東京生まれ。武蔵野美術大学で映像を学び、在学中よりビデオによる映像作品の 発表を始めた。1999 年よりベルリンに拠点を移し、アメリカ、ブラジル、インド、オー ストラリア、ギリシャなど世界各国で作品を発表、その独特の映像表現は高い評価を獲得 した。その後、次第にドローイング、パフォーマンス、インスタレーションと表現領域を 広げ、多彩で複合的な作品群と旺盛な制作活動に裏づけされた多才なアーティストとして 知られている。国内では、「Dancing In Your Head」(資生堂ギャラリー、2004)、「あれ とこれのあいだ」(神奈川県民ホールギャラリー、2008)、「動物的」(丸亀市猪熊弦一郎 現代美術館、2009)など多数の個展を開催。2018 年開催の「Asian Art Award 2018」で は大賞を受賞。

 

水戸部 七絵 Nanae MITOBE

「Hey Google ! Get rid of my fat photos from ! 」2021年, 115 x 85 cm, リネン、ギター、油彩、木製パネル

神奈川県生まれ。千葉を拠点に活動。2021 年から東京藝術大学大学院美術研究科絵画専 攻油画に在籍、画家 小林正人に師事する。初期ではマイケル・ジャクソンなどの著名人や ポップ・アイコンを描いた作品を制作。これまでの展示に、4 メートル近くの大作 1 点の みを展示した「APMoA Project, ARCH vol.18 DEPTH – Dynamite Pigment -」(愛知県 美術館、2016)、「千一億光年トンネル」(ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション、2017)「 – Inside the Collector’s Vault,vol.1- 解き放たれたコレクション展」(WHAT、2020)、 2020 年度第 3 期コレクション展「私は生まれなおしている─令和 2 年度新収蔵作品を 中心に─」(愛知県美術館、2020)、「ホルベイン・スカラシップ成果展」(佐藤美術館、 2020)などがある。「千代田芸術祭 2011」O JUN 賞、「VOCA 展 2021」奨励賞を受賞。

 

やんツー yang02

「Image for Degrowth – Slow Mini4WD and Old GPU」2021年, 162 x 130 x 8 cm ミニ四駆、マイクロコントローラー、モータードライバー、スイッチ、GPU、木、プラスチック(PLA)、スプレー、カンヴァス

1984 年神奈川県生まれ。2009 年多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領 域修了。セグウェイが作品鑑賞するインスタレーションや、機械学習プログラムを導入し たドローイングマシーンなど、人間の行為を情報技術が代替する自律型の装置を作品とし て制作。デジタルメディアを基盤に、人間の身体性や表現の主体性を問う。菅野創との 共同作品《SENSELESS DRAWING BOT》で、第 15 回文化庁メディア芸術祭アート部 門新人賞(2012)を、同じく《アバターズ》で第 21 回優秀賞(2018)を受賞した。主 な展示に、あいちトリエンナーレ 2016(愛知県美術館、2016)、「Vanishing Mesh」(山 口情報芸術センター[YCAM]、2017)、「DOMANI・明日展」(国立新美術館、2018)、 2 人展「Art Meets 06」(アーツ前橋、2019)など。

石塚源太 + 西條茜 by ARTCOURT Gallery

CADAN有楽町は、大阪・桜ノ宮を拠点とするARTCOURT Galleryの企画による石塚源太 + 西條茜の二人展を開催いたします。石塚は漆、西條は陶の新作を発表します。ぜひご高覧ください。

■展覧会概要
会期:2021年9月29日(水)~10月17日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:石塚源太 、 西條茜
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:ARTCOURT Gallery

■ART TALK supported by CVJ
日時:10月17日(日)11:00-11:30
出演:石塚源太、西條茜
会場:CADAN有楽町
参加無料、予約優先(15名)
Peatixからご予約ください。https://cadanarttalkartcourtgallery.peatix.com/view
*@cadan_instaからインスタライブも配信します。

漆と陶、それぞれの素材技法のうえに、自身の身体感覚を重ねあわせた造形表現で注目を集める作家、石塚源太(b.1982)と西條茜(b.1989)の新作 展をCADAN有楽町にて開催します。両者はともに京都を拠点に活動し、2019年には金沢で開催された世界工芸トリエンナーレの企画展「越境す る工芸」に出品、また数々の賞を受賞するなど、工芸と現代美術をクロスオーバーする新鋭として、今後の展開にさらなる期待が寄せられています。 緩やかな曲面フォルムにみずみずしい質感をまとう二人の作品は、その表面から内部への意識を誘い込みます。内側からランダムに膨張する凹凸 のかたち、穴の奥へと続く空洞のゆくえ、素地に映り込む陰影の重なり、身体と内部共鳴し空間に轟く音など、素材とそこから喚起されるイメージを 二人はそれぞれの作品に落とし込みながら制作しています。石塚は漆という素材を起点に現象と思考を重ね合わせ、西條は陶の構造プロセスへの 批評をポジティブに物語化することで、さまざまな感触で表面と内部、作品と空間を一つに繋ぎ、造形を媒介に生まれる人と人、人とモノとの新たな 関係性に大きな関心を寄せています。 本展では、ミステリアスに人々を引き寄せる二人の作品世界を身体になぞらえ、「皮膜と内臓」をキーワードに新作の数々をご紹介します。私たちの 日常や身体とも照らし合わせながら、また五感で味わうように、作品との対話をお楽しみください。

石塚源太

石塚源太《感触の表裏 (on wall) #6》2021
漆、麻布 乾漆技法|137x98x52 cm

1982 京都府生まれ
2006 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA、ロンドン) 交換留学
2008 京都市立芸術大学大学院 美術研究科修士課程 工芸専攻漆工 修了
2019 京都市芸術新人賞 受賞
|主な個展|
2019 「多相皮膜」アートコートギャラリー、大阪 [’11]
2018 「Membrane」Erskine, Hall & Coe、ロンドン、イギリス
2017 「相対手考」アートスペース虹、京都 [’15, ’13, ’10, ’09, ’07 ]
|グループ展|
2021 「根の力」大阪日本民藝館、大阪
2020 「Small works and great artist」Erskine, Hall & Coe、ロンドン、イギリス
2019 「越境する工芸」金沢21世紀美術館、石川
「LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2019」<グランプリ> 草月会館、東京
「ACG Villa Kyoto Vol.002 袴田京太朗 x 石塚源太」ACG Villa Kyoto、京都
2018 「現代漆芸」金沢市立安江金箔工芸館、石川
2017 「HARD BODIES」ミネアポリス美術館、アメリカ
「オープンシアター2017」KAAT神奈川芸術劇場、神奈川
2016 「リフレクション」岐阜県現代陶芸美術館、岐阜
「美の予感 2016-啓蟄-」高島屋美術画廊(日本橋 /大阪/京都/新宿/名古屋/横浜 巡回)
2015 「オノミチ・ランデブー」尾道市立美術館、広島
「琳派400年記念 新鋭選抜展」京都文化博物館、京都 [’14]
2014 「現代美術工芸の新しい地平 PartI漆と陶-素材を超えて」渋谷ヒカリエ8/CUBE 1,2,3、東京
2011 「VOCA展2011」上野の森美術館、東京 2008 「アートコートフロンティア♯6」アートコートギャラリー、大阪
|パブリックコレクション|
ミネアポリス美術館(アメリカ)、ヴィクトリア&アルバート博物館(イギリス)、京都市美術館(京都)

西條茜

西條茜《沈黙と誘惑》2021, 陶, 56x65x45 cm

1989 兵庫県生まれ
2013 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA、ロンドン) 交換留学
2014 京都市立芸術大学大学院 美術研究科修士課程 工芸専攻陶磁器分野 修了
2020 京都市芸術文化特別奨励者

|主な個展|
2021 「胎内茶会」京都市営地下鉄醍醐車庫、京都
2019 「タブーの室礼」ワコールスタディホール、京都
2018 「Grotta/胎内の孤独」同時代ギャラリー、京都
2017 「Folly」アートスペース虹、京都 [’15]

|グループ展|
2021 「Lost in Translation」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都)*TOBOEとして参加    「闇をまなざし、光にふれる」アートコートギャラリー、大阪
2020「以美為用展〈陶芸〉~明日へのとびらII~」高島屋、京都
2019 「越境する工芸」金沢21世紀美術館、石川
「Kyoto Art for Tomorrow-京都府新鋭選抜展2019」京都文化博物館、京都 [’17]
2018 「ニューミューテーション-変・進・深化」京都芸術センター、京都
2017 「Ascending Art Annual Vol.1すがたかたち「- らしさ」とわたしの想像力-」スパイラル、東京
「Test Case XI」European Ceramic Workcenter、オランダ
2016「六甲ミーツアート芸術散歩2016」<彫刻の森美術館賞> 六甲山牧場、兵庫

西野康造 ‐宙を想う‐ by Gallery Yamaki Fine Art

CADAN有楽町では、神戸を拠点とするギャラリーヤマキファインアートの企画による「西野康造 ‐宙を想う‐」展を開催いたします。
西野康造(1951-)はチタンを主たる素材とし、複雑な力学構造を有する繊細かつ躍動感ある彫刻を制作しています。ニューヨークの4ワールドトレードセンタービル(2013)をはじめ、国内外の数々の主要建設に作品が設置され、野内外での広大な空間展示を手掛けてきた西野は、本展ではギャラリーという均一かつ制約された時空間を舞台に、宇宙に対する畏敬の念を新たな形で表現します。

■展覧会概要
会期:2021年9月7日(火)〜9月26日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:西野康造
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:Gallery Yamaki Fine Art

■ART TALK supported by CVJ
展覧会初日に収録したインタビュー
(聞き手:ギャラリーヤマキファインアート)

■作者略歴

西野康造 「風になるとき」

1951 尼崎市に生まれる
1977 京都市立芸術大学彫刻専攻科修了
1978 欧州、北アフリカ、中近東、アジア各国の遺跡等を訪問

主な個展
1986 ギャラリー16(京都)
1992 スパイラルガーデン(東京)’97、’04
1997 富山市民プラザ(富山)
2000 INAXギャラリー(東京)
2004 アートコートギャラリー(大阪)
2011 本郷新記念札幌彫刻美術館(北海道)
2014 LIXIL ギャラリー(東京)
2014 アートコートギャラリー(大阪)
2019 Gallery Yamaki Fine Art(兵庫)

西野康造 「風になるとき」

主なグループ展
1989 せとだビエンナーレ3人の選んだ3つのアートワーク(’89海と島の博覧会 広島瀬戸田会場)
1992 東京アートエキスポ特別企画展(晴海国際見本市会場 東京)
1992 都市の指標 現代彫刻と環境展(日本橋高島屋 東京)
1996 アートは楽しい7 IN/OUT(ハラミュージアムアーク 群馬)
2000 越後妻有アートトリエンナーレ2000(新潟)
2001 KIMPO国際野外彫刻展(韓国)
2005 現代日本彫刻展(宇部市野外彫刻美術館 山口)’07
2008 Sculpture by the Sea(オーストラリア)
2009 Sculpture by the Sea(デンマーク)
2012 Reactivation 第9回上海ビエンナーレ(中国)
2015 ART TAIPEI(台湾)
2015 第27回京都美術文化賞受賞記念展(京都文化博物館)
2017 神戸開港150年記念 港都KOBE芸術祭

主な受賞暦
1990 小田原城野外彫刻展 大賞受賞
1995 AACA賞 特別賞受賞
1997 第17回現代日本彫刻展 毎日新聞社賞受賞
2001 中原悌次郎賞 優秀賞受賞
2002 長野市彫刻賞受賞
2011 第14回本郷新賞受賞
2014 第27回京都美術文化賞受賞
2019 京都文化功労者

I am here by WAITINGROOM

CADAN有楽町は、東京都文京区を拠点とするWAITINGROOMの企画により、浦川大志・エキソニモ・小林健太・やんツーによるグループ展『I am here』を開催いたします。東京ではほぼ初めて、NFT作品(エキソニモ)を実空間に展示し販売する試みを行います。

■展覧会概要
会期:2021年8月17日(火)~9月5日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:浦川 大志、エキソニモ、小林 健太、やんツー
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:WAITINGROOM
協力:rin art association

■展覧会について
スマートフォンを通して取得した情報や身体感覚をもとに、デジタル的な筆致で絵画作品を制作する浦川大志。ネットワーク世界と実世界を柔軟に横断しながら、多岐に渡る活動を行うエキソニモ。撮影した写真に大胆なデジタル加工を施し、写真を軸に現代における美的感覚を示唆する小林健太。表現にまつわる様々な行為を、人間に代わり、自律型の装置が行なう作品を多く制作しているやんツー。インターネットやデジタルテクノロジーが不可分な方法で制作を行っている4名のアーティストによるグループ展です。

展覧会タイトルの『I am here』は、本展にも出品されているエキソニモによるNFT作品《Crypto Poetry》シリーズの第1作目から取られています。複製が容易であるデジタルアート作品に唯一性を担保することを可能にしたNFTをはじめ、情報通信技術の進歩は、美術はもちろんのこと、我々の日常生活にも多大な影響を与えています。コロナ渦により、オンライン空間が格段に身近になった現在においても、展覧会に足を運び、作品を目の前にすることは、バーチャルで作品を「見る」こととは全く違った感覚を思い出させるでしょう。4組それぞれの手法で現実世界に持ち込まれた作品を、ぜひ目の前でご高覧ください。

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■ART TALK supported by CVJ
本展関連企画として、出展作家によるオンラインアーティストトークを行います。
トークの模様はCADAN Official YouTubeでも配信いたします。
配信当日は、こちらのURLからお楽しみください。
https://youtu.be/X9CsQFoejf0

「I am here by WAITINGROOM ARTIST TALK」
日時:2021年9月4日(土)10:00-(約1時間程度)
出演:浦川大志、エキソニモ(千房けん輔・赤岩やえ)、小林健太、やんツー(出展作家)
司会:芦川朋子(WAITINGROOM ディレクター)
会場:オンライン(CADAN Official YouTubeにて配信)

本展では、東京でほぼ初めて、NFT作品を実空間に展示・販売する試みを行っています。インターネットやデジタル技術と不可分な方法で作品を制作・発表している世代の異なった出展作家が集まり、各作家による展示作品の紹介や、NFTについてどのように考えているのか意見交換を行います。

複製が容易なデジタルアート作品に唯一性を担保することを可能にしたNFTは、アート業界で大きな話題となっています。作家やコレクターをはじめとする多くの関係者が高い関心を寄せていますが、国内での展示・販売例はまだまだ少ないのが現状です。NFT作品を実際に制作・販売しているエキソニモを始め、出展作家それぞれの活動や関心をベースに、NFTについて作家本人の言葉で聞くことのできる貴重な機会となります。

お見逃しなきよう、ぜひご覧ください。

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■作家略歴
浦川大志|Taishi URAKAWA
1994年福岡県生まれ。2013年に九州産業大学芸術学部美術学科を卒業。現在は福岡県を拠点に活動中。浦川大志は、スマートフォンを通して取得した情報や身体感覚をもとに、デジタル的な筆致を特徴とする絵画作品を制作しているアーティストです。その制作方法は、画像検索やSNSを使って集めた画像やイラストを、自身が撮影した写真と組み合わせて「風景画」として構築するというものであり、本展への出品作品も同様の方法で制作されています。近年の展覧会に、2021年グループ展『遷移する風景♡』(福岡・東京・京都巡回展)、グループ展『まなざしのカタチ.02』(WAITINGROOM、東京)、2019年グループ展『浦川大志&名もなき実昌 二人展「終わるまで終わらないよ」』(熊本市現代美術館、熊本)、2018年グループ展『新しい平面の作家その一部コア ――梅沢和木、浦川大志、百頭たけし』(ゲンロン カオス*ラウンジ 五反田アトリエ、東京)、グループ展『VOCA展2018』(上野の森美術館、東京)にて大原美術館賞受賞、2016年個展『個展』(ギャラリーおいし、福岡)、2015年個展『現れては消えるもの』(Gallery門馬&ANNEX、北海道)などが挙げられます。

《鍾乳洞(ipeg)》2021年、パネルに綿布、ジェッソ、アクリル、910 x 512 mm

エキソニモ|exonemo
千房けん輔と赤岩やえによるアートユニット。1996年にインターネット上で活動を開始。2000年から実空間でのインスタレーションやパフォーマンス、イベントオーガナイズ等へ活動を広げ、2015年からはニューヨークを拠点に活動中。本展では、無限に繰り返されるQRコードを読み込むことで詩が表れるNFT作品《Crypto Poetry》シリーズを会場に展示/販売いたします。NFTでの制作・販売を積極的に取り入れた本作は、オンライン空間と現実空間を軽やかに行き来するエキソニモならではの作品といえるでしょう。本展で展示するスクエア型モニターが付随した限定バージョンは、まるでQRコードが実空間に突如出現したかのような効果をもたらします。なお、CADAN有楽町では初めてのNFT作品の販売となります。近年の展覧会として、2021年個展『エキソニモ UN-DEAD-LINK アン・デッド・リンク[インターネットアートへの再接続]』(東京都写真美術館、東京)にて令和2年度(第71回)芸術選奨 美術部門 文部科学大臣新人賞を受賞、2019年グループ展『あいちトリエンナーレ2019』(愛知県美術館、愛知)、2018年グループ展『ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて』(水戸芸術館、茨城)、『メディアアートの輪廻転生』(山口情報芸術センター[YCAM]、山口)などが挙げられます。2021年には、大林財団の助成制度「都市のヴィジョン – Obayashi Foundation Research Program」第3回のアーティストに選出されました。

《Crypto Poetry #1》2021年、NFT作品、1080 x 1080 pixels、54 seconds (seamless loop) *参考作品

小林健太|Kenta COBAYASHI
1992年神奈川県生まれ。2016年に東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻領域を卒業。現在は東京都と湘南を拠点に活動中。本展では、代表的な写真作品と同様に、大胆なデジタル加工が施され、画面を大きく歪める手法で制作された、映像作品を発表します。近年の展覧会に、2021年グループ展『まなざしのカタチ.02』(WAITINGROOM、東京)、2020年個展『Live in Fluctuations』(Little Big Man Gallery、アメリカ)、2019年個展『The Magician’s Nephew』(rin art association、群馬)、2018年グループ展『ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて』(水戸芸術館、茨城)、2017年個展『自動車昆虫論/美とはなにか』(G/P gallery、東京)、2016年グループ展『GIVE ME YESTERDAY』(フォンダンツィーネ・プラダ・ミラン・オッサヴァトリオ、ミラノ・イタリア)などが挙げられます。 2019年には、マーク・ウェストン率いるダンヒル、2020年春夏コレクションとのコラボレーション、またヴァージル・アブロー率いるルイ・ヴィトン、メンズ秋冬コレクション2019のキャンペーンイメージを手がけました。2021年9月にANBTokyo(六本木)にて個展「#smudge 」を開催予定。

《New York City #smudge #video》2016年、ビデオスチル

やんツー|yang02
1984年神奈川県生まれ。2009年に多摩美術大学大学院デザイン専攻情報デザイン研究領域を修了。京都精華大学教員。表現する主体として自律的に振る舞う自作のドローイング装置を多く制作しているやんツーは、本展においても、過剰に神格化された「作家」という存在や、表現の主体性を問うような装置とドローイング作品を展示いたします。近年の展覧会に、2019年個展『_prayground』(rin art association、群馬)、グループ展『Art Meets 06 門馬美喜/やんツー』(アーツ前橋、群馬)、2018年グループ展「第20回 DOMANI・明日展」(国立新美術館、東京)、2017年グループ展「Vanishing Mesh」(山口情報芸術センター[YCAM]、山口)、2016年個展「Examples」(CLEAR EDITION & GALLERY、東京)、グループ展「あいちトリエンナーレ2016」(愛知県美術館、愛知)などが挙げられます。2013年、文化庁新進芸術家海外研修制度により、バルセロナとベルリンに滞在。2011年、第15回文化庁メディア芸術祭 アート部門にて新人賞を受賞。2018年には、第21回文化庁メディア芸術祭 アート部門にて優秀賞を受賞しています。(共に菅野創との共作)協力:rin art association


《Cargo Cult in Cargo No.2》2019年、ミクストメディア、955×990×1980 mm 共同制作:石毛健太

日野田崇「膨らむ手色形楽」 by imura art gallery

Image:《悪は真面目で凡庸》"Evil is Earnest and Commonplace", 2021, ceramic/セラミック, 32x74x28cm 
撮影:福永一夫/Kazuo Fukunaga

CADAN有楽町は、京都を拠点にするimura art galleryによる日野田崇個展「膨らむ手色形楽」を開催いたします。どうぞご高覧ください。

■展覧会概要
会期:2021年7月27日(火)~8月15日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:日野田崇
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:imura art gallery

■展覧会について
「手色形楽」という言葉は、美術や工芸とはことなる日野田独自の概念で、作家にとっての色やかたちそのものの価値をもう一度見つめようという試みです。今回の個展では、この概念に基づいて制作された新作4点と近作を、カッティングシートで装飾された空間に発展・拡張して展示いたします。
素材に土を用いた陶芸という形式をとりながら、独特な有機的フォルムと、そこに描かれる二次元表現からなる作品は、唯一無二の存在感を放ちます。
日野田は、色やかたちに作品を観る者との意思疎通の可能性を感じていると言います。色とかたちは本来、伝達手段であり、言語という方法に囚われずに伝えられるものがあるのではないでしょうか。会場の作品群から、作家のことばを感じとっていただければと思います。

■ART TALK supported by CVJ
日時:8月15日(日)11:00-11:30
出演:日野田崇
CADAN有楽町からインスタライブ配信

《距離》 “The Distance” 2021, ceramic/セラミック, 15,5x22x8.5cm 撮影:福永一夫/Kazuo Fukunaga

日野田 崇 (ひのだ たかし)
1968 兵庫県生まれ
1991 大阪芸術大学芸術学部工芸学科陶芸コース卒業 2002- 京都嵯峨芸術大学短期大学部 専任講師
2007 京都嵯峨芸術大学 芸術学部 准教授
2019 嵯峨芸術大学(旧:京都嵯峨芸術大学) 教授
◆主な個展
現在 京田辺市に在住、制作する
2011 「新しい筋肉」イムラアートギャラリー京都、イムラアートギャラリー東京
2012 「老い松と保守の病-Old Pine,Conservatism-」ガレリア・フィナルテ(名古屋)
2013 「音のない声」ドラド・ビーチ、プエルト・リコ(Fist Art Foundation Presents),
「僕のものだった世界」エルサ・アート・ギャラリー(台北、台湾)
2014 「渦の中で渦巻く渦の中に見える渦の中の塵」イムラアートギャラリー京都
2015 「日野田崇 – 陶芸」アリアナ美術館(ジュネーヴ、スイス)
2016 「世界の陰」エルサ・アート・ギャラリー(台北、台湾)
2017 「空気の民」イムラアートギャラリー(京都)
2018 「世界を肯定する」ガレリア・フィナルテ(名古屋) 2019-20「手と色形楽」イムラアートギャラリー(京都) 2020 「吼える手色形楽」ガレリア・フィナルテ(名古屋)
◆主なグループ展
2011 「New Millennium Japanese Ceramics: Rejecting Labels & Embracing Clay」 Northern Clay Cente(r ミネアポリス、アメリカ)
2012 「Fairytales, Fantasy, and Fear」Mnit Museum Craft+Design(アメリカ)
2013 「Yamato Dynamics」Gillman Barrack(s シンガポール)
「連続体をつくりあげる 現代工芸の再考」(アリゾナ州大学美術館/アメリカ、2014年秋にかけて全米5カ所をツアー)
2014 「第9回パラミタ陶芸大賞展」(パラミタミュージアム/三重県)
2015 「実在する土」第18回シャトルー国際陶芸ビエンナーレ(シャトルー、フランス), 六甲ミーツ・アート芸術散歩2015(神戸),
2015-16「Takashi Hinoda et Hadrien Dussoix」In Situ Gallerie(モルジュ、スイス)
2016 「Very Addictive」銀川現代美術館(中国)「, Rencontre – いま、ここで、出会う<交差する現代陶芸コレクション>」
兵庫陶芸美術館(篠山)
2016-17「Ways of Clay 未来への視点 第4回ジャカルタ現代陶芸ビエンナーレ」
インドネシア国立ギャラリー(ジャカルタ、インドネシア)
2017 「Autour du Japon VI」19 Paule Fort, Paris, France
2019 「Sodeisha – Connected to Australia」ニューカッスル・アート・ギャラリー(オーストラリア) 2021 「タイル考~陶芸の視座より」多治見市モザイクタイルミュージアム(岐阜)
「GENERATIVE – アウト オブ ダークネス」オンラインエキシビション
◆受賞歴
1992 朝日陶芸展 朝日陶芸秀作賞受賞
1993 陶芸ビエンナーレ 特別賞(富士カントリー賞)受賞 、花の器ビエンナーレ(草月美術館 東京) 佳作賞受賞 1994 The 14 th Biennale Internationale de Ceramique d’art 1994(ヴァロリス国際陶芸ビエンナーレ /
Prix de la Chambre Syndicale des Ceramiste(s 陶芸家協会賞)受賞 、朝日陶芸展 新人陶芸賞受賞 1995 日本陶芸展 文部大臣賞受賞
1998 朝日陶芸展 陶芸奨励賞受賞
2001 朝日陶芸展 奨励賞受賞
2010 平成21年度京都府文化奨励賞受賞
◆パブリックコレクション
土岐市、ヴァロリス美術館(フランス)、滋賀県立陶芸の森 創作研修館(信楽町)、兵庫陶芸美術館(篠山)、
Chateau Musee/Vallauris,France)
世界のタイル博物館(常滑市)、国立国際美術館(大阪)、ジェームズ・ウォレス・アーツ・トラスト(ニュージーランド)、 アリゾナ州立大学美術館(アメリカ)、ミント工芸+デザイン美術館(ノース・キャロライナ/アメリカ)、 アリアナ美術館(ジュネーヴ/スイス)、岐阜県現代陶芸美術館、ニューカッスル・アート・ギャラリー(ニューカッスル/オーストラリア)

TRILLUSION by Sprout Curation

CADAN有楽町は、東京、神楽坂を拠点にするSprout Curationによる3人展「TRILLUSION」を開催いたします。約15点の作品で構成される予定です。どうぞご高覧ください。

■展覧会概要
会期:2021年7月7日(水)~7月25日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:大塚聡、齋木克裕、ノリ服部
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:Sprout Curation

■展覧会について
大塚聡、齋木克裕、ノリ服部という3人のアーティストによるグループ展です。タイトルは「TRILLUSION」。tri=3つの+イリュージョンでもあり、trill(さえずる)や兆など多数の含意もあります。大塚聡は特殊ガラスにLEDダイオードの光源が無限にフィードバックする作品を中心に、齋木克裕はパースペクティブを揺さぶるペインティングと立体作品、ノリ服部は人気のダイクロイック・フィルムを使った幻惑的なペインティングと、それぞれ三者三様に、反射、透過、そしてパースペクティブなどを巡る知覚の冒険を試みます。

■ART TALK supported by CVJ
日時:7月8日(木)18:30~19:15
出演:大塚聡、齋木克裕、ノリ服部(本展出展作家)
司会:志賀良和(Sprout Curation)
場所:CADAN有楽町
ご予約はこちらから
http://ptix.at/XbGDGX

大塚聡|Satoshi OTSUKA
fragment of lightシリーズより部分

●大塚聡| Satoshi OTSUKA
1970年福島県生まれ。1994年多摩美術大学美術学部卒業。写真、映像、インスタレーションなどのメディアを用いた作品を制作。主な個展として2020年「STEREO LANDSCAPE」スプラウト・キュレーション/東京、2017 年「Untitled–Seeing Time」ample gallery/東京、2016年「残光 – Afterglow 」Maki Fine Arts /東京、2009年「Fragment」旧小林秀雄邸 /鎌倉等。グループ展に,2020年「隣り合う片腕 The Traced Line」遊工房アートスペース/東京、2019年「引込線/放射線」所沢、2019年「媒質としてのアンビエント」スプラウト・キュレーション/東京、「夢で会いましょう」スプラウト・キュレーション/東京、2010年」瀬戸内国際芸術祭」福武ハウス/瀬戸内、2002年「The ESSENTIAL」千葉市美術館他多数。

 

齋木克裕|Katsuhiro SAIKI
Intersectionシリーズより

●齋木克裕|Katsuhiro SAIKI
1969 年東京生まれ。1992 年に創形美術学校で絵画を専攻したのち、1996 年に東京綜合写真専門学校を卒業。主に写真をメディウムに用いて、イメージにおける表象性と、展示空間のなかでの現前性の関係を問う作品を制作。2002年アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成でMoMA PS1(ニューヨーク)のインターナショナル・スタジオ・プログラムに参加、2004年文化庁新進芸術家の海外研修。以後2018年までニューヨークで活動。主な個展に2018年「朝食の前に夢を語るように」スプラウト・キュレーション/東京、「Non Architectural Photographs」 ギャラリー・ミュゼ/東京、グループ展に、2021年「A HAPPY NEW WORLD」スプラウト・キュレーション/東京、2016年「New Intimacies」XYZ Collective/東京、「囚われ、脱獄」 SUNDAY/東京など内外で多数。また2017 年に哲学者ボリス・グロイス『アート・パワー』を共訳、同招聘プロジェクトとシンポジウムの企画を行う。

 

ノリ服部|Nori HATTORI
Crescendoシリーズより

●ノリ服部|Nori HATTORI
1981 年岐阜県生まれ。2005 年慶應義塾大学卒業。同年渡英、ロンドン芸術大学チェルシー・カレッジ・オブ・アート アンド デザイン卒業。レーザーカッターや光学フィルムを使用するインダストリアル・ペインティングを実践。主な個展に2019年「境界とアクセス」、2018年「Draped Correctness」、2014年「Temporary Correctness」。またグループ展2021年「A HAPPY NEW WORLD」、2019年「媒質としてのアンビエント」、2016年「AKZIDENZ」、2015年「NEW BALANCE」(いずれもスプラウト・キュレーション/東京)など。

SPUR by MEM

CADAN有楽町は、東京、恵比寿を拠点にするMEMによるグループ展「SPUR」を開催いたします。所属作家4名の作品約10点で構成される予定です。どうぞご高覧ください。

■展覧会概要
SPUR by MEM
会期:2021年6月15日(火)~7月4日(日)
会場:CADAN 有楽町 (東京都千代田区有楽町1-10-1 有楽町ビル1F)
出展作家:北野謙、児玉靖枝、須藤絢乃、三島喜美代
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)

■展覧会について
雪上に残るスキー板の跡のことをドイツ語でSPUR(シュプール)といい、痕跡という意味があります。
鑑賞者が作品と出会うタイミングによっては、作家の過去作と最新作との間で大きなギャップを感じることがあるかもしれません。しかし一見全く別物に見える作品も、一人の作家が生み出すものはどれも根底で繋がっており、初期作の中には現在に通じるエッセンスが見られたり、最新作にこれまでの作品と結びつく糸口が見えたり、作品は足跡のように点ではなく、線上で連なっています。本展では、初期と近作を対比するように並べ、作品と作品を結ぶ痕跡を探しながらご覧いただければ幸いです。

■ART TALK supported by CVJ
日時:7月2日(金)18:30~19:00
出演:須藤絢乃(本展出展作家)
場所:CADAN有楽町
ご予約はこちらから
https://cadanarttalkmem.peatix.com/

@cadan_instaより、インスタライブ配信もいたします。
*定員15名、予約優先となります。
*緊急事態宣言等の状況によっては、インスタライブ配信のみとする場合がございます。

■作家略歴

北野謙 《溶游する都市 / 東京ドーム》1990年、ゼラチン・シルバー・プリント、121.3×105.5cm ©Ken Kitano

北野謙(1968年東京生まれ)はバブル崩壊前後の混迷する東京を長時間露光で撮影した白黒写真のシリーズ《溶游する都市》でデビューし、最新シリーズでは半年間シャッターを開放して太陽の軌跡をフィルムにおさめた《光を集める》を発表しました。一見全く異なる作品に見えますが、どちらも写真ならではの技法によって人間の視覚を超えたところに現れるヴィジョンが写し出されています。2011年第27回東川賞新人賞、第14回岡本太郎現代芸術賞特別賞を受賞。近年の主な展覧会に2019年「光を集める」東京工芸大学写大ギャラリー(東京)、「コレクション特集展示 ジャコメッティと Ⅱ」国立国際美術館(大阪)、「イメージの洞窟-意識の源を探る」東京都写真美術館など。

 

児玉靖枝 《Step by Step》1995年、キャンバスに油彩、112×162cm ©Yasue Kodama

児玉靖枝(1961年神戸市生まれ)は80年代静物画を描くことから出発し、90年代には白い背景のなかに大きい身振りで描かれる鮮やかな色のストロークが印象的な抽象画を描き、目に見えないものを絵画体験のなかで探ることが動機の一つとしてありました。2000年代に入る頃には絵画世界だけでなく、自己と世界、人間と社会の関係性を視点に取り入れるべく、木々や桜、日常で目にする自然といった具象的なモチーフの方向へと舵を切りました。そして最新作では90年代の大胆なストロークと2000年代以降の具象的モチーフとが融合し新たな絵画世界の領域へ踏み込んだ『Asyl』へと展開していきます。1999年第17回京都府文化賞奨励賞を受賞。近年の主な展覧会に2018「児玉靖枝展 Asyl」MEM(東京)、2019年「みつめる-見ることの不思議と向き合う作家たち-」群馬県立館林美術館、2020年「それぞれのながめ-河合美和、児玉靖枝、増田妃早子、渡辺智子」徳島県立近代美術館など。

 

須藤絢乃《VITA MACHINICALIS》2018年、インクジェットプリント、84×67.2cm ©Ayano Sudo

須藤絢乃(1986年大阪府出まれ)は被写体の性別を超えた変身願望や理想像を写真に納め、少女漫画のカラー原稿と写真の狭間にあるような作品を発表してきました。初期はデジタル加工で模様などのデコレーションや、プリント表面にラインストーンやグリッターを施し、被写体が求める世界を具現化してきました。行方不明の少女たちを題材にした《幻影》以降、仮想世界と現実を行き来するようなシリーズへ発展していきます。《VITA MACHINICALIS》では生身の人間をアンドロイドのように撮影し、真実と幻想に揺らぐ美しさを表現しています。2014年キヤノン写真新世紀グランプリ受賞。近年の主な展覧会に2018年「須藤絢乃写真展 Anima/Animus -金子國義の部屋-」銀座三越7階ギャラリー(東京)、「愛について アジアン・コンテンポラリー」東京都写真美術館など。

 

三島喜美代 《Copy 16》2016年、陶器にシルクスクリーン、38.5×28.2cm ©Kimiyo Mishima

三島喜美代(1932年大阪府生まれ)は陶器で新聞や段ボール箱の立体作品が代表的ですが、初期の60年代は雑誌や新聞をコラージュした大きな平面作品を発表していました。当時は新聞や雑誌で情報が溢れ「情報化社会」の時代が始まった頃でした。絵画に社会性を取り込む意図もあり、国内に限らず海外の雑誌や新聞も入手し作品も大型になっていきましたが、情報に翻弄される社会の危うさを端的に表したいと割れる危険性をはらんだ陶器で新聞を作り始めます。1974年「ファエンツァ国際陶芸展」ゴールドメダル受賞。近年の主な展覧会に2020年「三島喜美代展」MEM(東京)、2021年「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力-世界の女性アーティスト16人」森美術館(東京)など

杉山健司「I I M – 親密な美術館 -」 by STANDING PINE

CADAN有楽町は、名古屋を拠点にするSTANDING PINEによる杉山健司の個展「I I M – 親密な美術館 -」を開催いたします。新作を中心に約10点の立体作品で構成される予定です。どうぞご高覧ください。

■展覧会概要
「I I M – 親密な美術館 -」 by STANDING PINE
会期: 2021 年 5 月 28 日(金)〜6 月 13 日(日)
出展作家:杉山健司
営業時間:火~金 11時~19時 / 土、日、祝 11時~17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画:Standing Pine

■展覧会について

杉山健司 “Institute of Intimate Museums – Commercial Package”(2015)
Mixed Media (picture of past works, paper, spaghetti box) 100×500×300 mm

杉山健司の「Institute of Intimate Museums」シリーズは、1998年のカナダ滞在中に制作された空のスパゲッティボックスに架空の美術館を作り出す「コマーシャルパッケージ」に始まります。その後、杉山は鏡や知覚のトリックを使って立体の美術館や図書館を構築し、「Outside」、「Inside」、「The Third Eye」、新作「CELL Inside of Myself」など、様々な方法でこのアイデアを発展させてきました。

「Institute of Intimate Museums」(“親密な美術館”)には、作家の個人的な美術館が、 鑑賞者の私的な美術館にもなるといった意が込められています。鑑賞者が作品のフレームを覗くと、個人的で身近なオブジェの中に杉山自身の過去の作品の写真を展示する美術館や、彼の過去の展覧会のチラシやカードから作られた無数の本が並ぶ作家の頭の中をイメージした図書館があります。これらの美術館や図書館は、一度に一人の人物しか作品を閲覧することができないため、非常にプライベートで個人的な空間になります。ギャラリー空間で作品を覗く鑑賞者たちは、杉山の美術館に登場する人形たちと重なり、マトリョーシカのように入れ子状態となった空間には、それがあたかも無限に続くかのような非現実的な感覚が生み出されます。

■ART TALK supported by CVJ
インスタライブ配信でアーティストトークを行います。
2021年5月28日(金)18:30〜19:00
@cadan_instaよりご視聴ください。

 

杉山健司 “Institute of Intimate Museums – Outside” 2021
Mixed Media (picture of past works, board, paper, mirror, frame, acrylic)
345×583×1730mm

■作家略歴
杉山健司は、1962年に愛知県名古屋市生まれ 愛知県を拠点に活動し、1998年より想像上の美術館や図書館を作り出す「I.I.M – Institute of Intimate Museums」シリーズに取り組んでいます。主な展覧会に、名古屋市美術館(愛知)、大分県立美術館(大分)、BAIE-SAINT-PAUL美術館(カナダ)、Seoul Museum of Art (韓国)、Palm Beach 現代美術館(アメリカ)など。また、アート・バーゼル香港などの国際的なアートフェアや、ティンゲリー美術館 (スイス)でのアートプログラムなどにも参加し、Audemars PiguetやBENETTONなどの企業コレクションや、音楽プロデューサーのショーン・コムズ(パフ・ダディ)やファッションデザイナーのタダシ・ショージなど、幅広い分野の著名人にもコレクションされています。

杉山健司 “Institute of Intimate Museums – Inside” 2021
Mixed Media (picture of past works, acrylic, board, paper, mirror, epoxy clay)
200×200×570 mm

■STANDING PINE(スタンディングパイン)
オーナーの立松武が2009年に名古屋にオープンして以来、ペインティングや立体のほか、写真や映像、キネティック・アートなど様々なメディアを扱う国内外のアーティストを紹介。国際的なアートフェアやプロジェクトなどに積極的に参加し、日本の優れた才能あるアーティストを幅広い観客に向けて発信すると同時に、国際的評価の高い海外のアーティストをアジアのアートシーンに紹介することに力を入れている。多様化していく世界のアートシーンに常に着目し、近年ではアフリカ現代美術にも力を入れ、日本では未だ紹介される機会の少ない優れたアーティストの活動を発信している。

Medium Variable by KOKI ARTS

CADAN有楽町は、東京、馬喰町を拠点にするKOKI ARTSによる篠田守男、真島明子、アマンダ・マルティネスの「Medium Variable」を開催いたします。国内外で活動する世代の異なる立体作家の三人展です。篠田は金属、真島は木、マルティネスは発泡断熱材を素材とした立体作品の新作と旧作を交えた約20点で構成される予定です。どうぞご高覧ください。

■開催概要
展覧会タイトル:「Medium Variable」by KOKI ARTS
会期: 2021年4月13日(火) – 5月2日(日) 5月23日(日)まで延長します
営業時間:火〜金 11時-19時 土、日、祝 11時-17時
定休日:月(祝日の場合は翌平日)
企画: KOKI ARTS

■展覧会について
コロナ禍において、それまで見えていなかったもの、もしくは気付かなかった様々なものが可視化されてきました。時間の使い方などが見直され、人々の思想の違いが露わになり、新しい価値観やニューノーマルが生まれることにも繋がりました。今回の作家三名は、共通してミニマルな抽象作品を通して「目だけでは感じ取れないもの」を表現しています。

篠田(金属)は「張力・圧力・重力」、真島(木)は「空間・存在」、マルティネス(ポリスチレン)は「音楽」についてです。30代、60代、90代と世代を超えた三名の抽象彫刻が同じ空間で展示された時、奇妙な統一感が生まれることでしょう。東京では今回初めての発表となるアマンダ・マルティネスは、あいちトリエンナーレ2019に参加しましたニューヨーク在住の若手作家です。

■ART TALK supported by CVJ
日時:2021年4月23日(金)18:30-19:00
出演:真島明子(本展出展アーティスト)
モデレーター:石橋高基(KOKI ARTS代表)
予約:https://cadanarttalkkokiarts.peatix.com/
参加無料、予約優先(15名程度)、適切な距離をとっての着席
CADANインスタアカウント(@cadan_insta)からライブ配信もします。

KOKI ARTS
KOKI ARTS(コウキアーツ)は2012年に東京の馬喰町に開廊。ディレクターの石橋高基がニューヨーク出身のため、アメリカ、特にニューヨークで活躍している作家を多く取り扱っている。また、国内作家も若手からベテランまで独自の視点で紹介している。国内外のアートフェアにも数多く出展している。

■作家略歴

篠田守男, TC8703 世阿弥 III, 2018, Aluminum, stainless steel, brass, 15 x 16 x 14 cm, Ed. 25/30

 

●篠田守男 鋼鉄線の張力と圧力で金属塊を中空に固定させるTC(Tension and Compression)シリーズで知られる篠田は、線を用いて空間と緊張を表現し続け、スケール感のある奇妙で不思議な世界を繰り広げている。今回は、TCシリーズと同時に昨年から取り組んでいる「鏡ボックス」シリーズの新作も展示。

1931年生まれ、茨城在住、 1953年青山学院大学を中退。独学により彫刻を始める。1963-64年シカゴ美術館附属美術大学に留学。1966年第33回ヴェネチア・ビエンナーレ、「The New Japanese Painting and Sculpture」(ニューヨーク近代美術館)、1976年第2回シドニー・ビエンナーレに参加。2000年に国際彫刻センター(ISC)優秀彫刻教育者賞をアジア人として初受賞。30年以上、美術大学の教壇に立つ。筑波大学名誉教授。近年の主な展示にアートスペース羅針盤 (東京、2021年、2019年、2016年)、TEZUKAYAMA GALLERY (大阪、2018年)での個展、CAPSULE (東京、2019年)、日本橋高島屋 (東京、2018年)、KOKI ARTS (東京、2017-18年)でのグループ展など。

真島明子, 18-24, 2018, Wood, paint, gloss, 35 x 32 x 6.5 cm

●真島明子 真島は立体空間を強く意識した彫刻を制作し続けている。長年、木を主な素材として使用し、作品を通して面、量、空間の流れを表現している。これらの作品は、鑑賞者に様々なものの存在を認識させると同時に、自己と向き合うきっかけを与える。今回が東京では2年ぶりの展示となる。

1952年生まれ、神奈川在住、 1976年武蔵野美術大学を卒業。1978年に渡米。Brooklyn Museum Art SchoolとArt Students League of New Yorkで学び、約30年間ニューヨークで活動。1978-79年、Robert Smithson記念奨学金を得て、1988年にPollock-Krasner財団助成金を得る。OK Harris Works of Artにて個展(1996、1997、2001、2004、2008、2011)。2008年武蔵野美術大学創立80周年記念事業「魔女たちの九九」展 (故・鷹見明彦キュレーション)に参加。近年の主な展示に、KOKI ARTS (東京、2019年、2017年)、Robert Henry Contemporary (ニューヨーク、2018年)、Maus Contemporary (バーミングハム、2017年)での個展、「古川吉重 真島明子 展 ふたりのニューヨーク」(2019年、相模原市民ギャラリー、相模原)、「抽象―2つの感性 上條陽子 真島明子 展」(2015年、相模原市民ギャラリー、相模原)での二人展など。

 

Amanda Martinez, Ardent gesture, 2020, Hand carved polystyrene, shredded tire rubber, acrylic polymer, enamel, 12″ x 7″ x 3.5″

●Amanda Martinez アマンダ・マルティネス 専門的な音楽教育を受けた経験があるマルティネスは、音楽の多様性を視覚的に表現する取り組みを続けている。ポリスチレン製の発泡断熱材を使用し塗料をまとった立体作品は、一見素材が判別しづらく人工的な印象も与えるが、実際は全て手作業で彫り起こした彫刻である。今回が「あいちトリエンナーレ2019」に続き、日本では2回目の展示となる。

1988年生まれ、ニューヨーク在住。2010年カンザスシティ美術大学を卒業。主な展示に「Point of Reflection」(2020年、125 Maiden Lane、ニューヨーク)、「あいちトリエンナーレ2019」(2019年、愛知県美術館、名古屋)、「Portals」(2019年、SPRING/BREAK Art Show、ニューヨーク)、「New Wave」(2018年、VICTORI + MO、ニューヨーク)など。またニューヨーク・タイムズ、ザ・ニューヨーカー、Surface Magazine、Art F City、BmoreArt、Maake Magazineなど数多くのメディアで取り上げられている。